湯船に浸かると肌にいい?シャワー派との違いを美容目線でわかりやすく解説
EXPERT 美容家
船山葵
湯船に浸かる習慣は、身体を温めるだけでなく、美容面でもさまざまなメリットが期待できます。特に、血行促進やリラックス、毛穴汚れの落としやすさなどは、肌のコンディションを整えるうえで大切なポイントです。
一方で、「毎日シャワーだけで済ませている」「湯船は乾燥しそうで不安」という方もいるでしょう。実際、湯船に入ることは、温度や時間、入浴後の保湿ケアによって肌への影響は変わります。
ここでは、入浴検定1級の資格を持つ筆者が、湯船に浸かることが肌にいいといわれる理由や、シャワー派との違い、美容目的で意識したい入り方について解説します。
湯船に浸かると肌にいいといわれる理由
湯船に浸かると、身体が芯から温まりやすくなり、肌のめぐりやリラックス状態にもよい影響が期待できます。シャワーだけでは身体の表面を洗い流すことが中心になりますが、湯船に浸かることで全身をじんわり温められる点が大きな違いです。
ただし、肌にいいかどうかは入り方によって変わります。熱すぎるお湯や長時間の入浴は乾燥の原因になることもあるため、温度や時間を意識することが大切です。
①血行が促進されて肌のめぐりが整いやすくなる
湯船に浸かると身体が温まり、血行が促進されやすくなります。血行がよくなると、肌に必要な酸素や栄養が届きやすくなり、老廃物の排出もスムーズになりやすいと考えられます。
肌のくすみや顔色の悪さが気になるときは、冷えやめぐりの悪さが関係している場合もあります。湯船で全身を温めることで、顔だけでなく手足の冷えもやわらぎ、肌全体のコンディションを整えるサポートになります。
特に、デスクワークが多い方や運動不足の方は、身体が冷えやすく血流も滞りがちです。毎日でなくても、湯船に浸かる習慣を取り入れることで、肌のめぐりを意識したケアにつながります。
②毛穴汚れや皮脂がやわらかくなり落としやすい
湯船に浸かって身体が温まると、毛穴まわりの皮脂や汚れがやわらかくなりやすくなります。そのため、入浴後や入浴中の洗顔・ボディケアで、汚れを落としやすい状態に整えられます。
毛穴汚れが気になるからといって、強くこすったり洗浄力の強いアイテムを使いすぎたりすると、肌に負担がかかることがあります。湯船で肌をやわらかくしてから、やさしく洗うことが大切です。
また、汗をかくことで肌表面の汚れが流れやすくなる点もメリットです。ただし、汗をかいたまま放置すると肌荒れの原因になることもあるため、最後はやさしく洗い流し、入浴後は保湿まで行いましょう。
③リラックスによって肌荒れの原因対策にもつながる
肌荒れは、スキンケア不足だけでなく、ストレスや睡眠不足とも関係しています。湯船に浸かることで副交感神経が優位になりやすく、心身がリラックスしやすい状態になります。
ストレスが続くと、肌のバリア機能が乱れたり、皮脂バランスが崩れたりすることがあります。湯船に浸かる時間をリラックスタイムとして取り入れることで、肌荒れしにくい生活習慣づくりにもつながります。
香りのよい入浴剤を使ったり、スマホを見ずにゆっくり過ごしたりするだけでも、気持ちが落ち着きやすくなります。美容目的で入浴するなら、肌だけでなく心のケアとしても考えるとよいでしょう。
シャワー派と湯船派の違いを美容目線で比較
シャワーと湯船は、どちらも身体を清潔に保つために必要ですが、美容目線で見ると役割が少し異なります。シャワーは短時間で汗や汚れを流せる手軽さが魅力です。一方、湯船は身体を温める、血行を促す、リラックスしやすいといった点が特徴です。
忙しい日はシャワーだけでも問題ありませんが、肌の乾燥や冷え、むくみ、睡眠の質が気になる場合は、湯船に浸かる日を作るのがおすすめです。
【保湿感の違い】
シャワーだけの場合、身体を温める時間が短く、肌の汚れを落とすことが中心になります。短時間で済ませられる反面、洗うことに意識が向きやすく、保湿ケアまで丁寧に行えないこともあります。
一方、湯船に浸かると肌がやわらかくなり、入浴後の保湿剤がなじみやすい状態を作りやすくなります。さらに湯船に保湿成分入りの入浴剤を入れることで、保湿効果が期待できます。ただし、湯船に長く浸かりすぎると、肌に必要な皮脂やうるおい成分が流れ出やすくなるため注意が必要です。
保湿感を高めたい場合は、ぬるめのお湯に短時間浸かり、入浴後すぐに保湿することが大切です。湯船に浸かること自体よりも、その後のケアまで含めて美容習慣として考えましょう。
【冷え・むくみへのアプローチの違い】
シャワーは身体の表面を温めることはできますが、短時間では身体の芯まで温まりにくいことがあります。特に冷え性の方や、足のむくみが気になる方は、シャワーだけでは物足りなく感じるかもしれません。
湯船に浸かると、全身が温まり血行が促されやすくなります。さらに、水圧によって脚に軽い圧がかかるため、むくみが気になる日のケアにも向いています。
夕方になると脚が重い、顔がむくみやすい、手足が冷えやすいという方は、湯船で身体を温める習慣を取り入れるとよいでしょう。入浴中に足首を回したり、ふくらはぎを軽くなでたりするのもおすすめです。
【睡眠の質と肌コンディションへの違い】
肌の調子を整えるうえで、睡眠はとても重要です。寝不足が続くと、肌の乾燥やくすみ、ニキビ、肌荒れなどが起こりやすくなります。
湯船に浸かると体温が一度上がり、その後ゆるやかに下がることで眠りにつきやすい状態になりやすいといわれています。シャワーだけでもリフレッシュはできますが、リラックス感や身体の温まり方は湯船の方が感じやすいでしょう。
夜の入浴は、スキンケアだけでなく睡眠準備の一部として考えるのがおすすめです。寝る直前ではなく、就寝の1〜2時間前に湯船に浸かると、心身が落ち着きやすくなります。
湯船に浸かっても肌に悪くなるケース
湯船は美容に役立つ一方で、入り方を間違えると肌に負担をかけることがあります。特に注意したいのは、熱すぎるお湯、長風呂、入浴後の保湿不足です。
「湯船に浸かると肌が乾燥する」と感じる方は、湯船そのものではなく、温度や時間、ケア方法が合っていない可能性があります。
①熱すぎるお湯で乾燥しやすくなる
熱いお湯に浸かると、さっぱりして気持ちよく感じることがあります。しかし、42℃以上の熱いお湯は肌への刺激が強く、必要な皮脂まで奪いやすくなります。
皮脂は肌を守る役割があるため、取りすぎると乾燥やつっぱり感の原因になります。入浴後に肌がかゆくなったり、粉をふいたりする場合は、お湯の温度が高すぎる可能性があります。
美容目的で湯船に浸かるなら、熱いお湯で短時間我慢するよりも、38〜40℃程度のぬるめのお湯にゆっくり浸かるのがおすすめです。
②長風呂による必要な皮脂の流出
湯船に長く浸かるほど美容によいと思われがちですが、長風呂は肌にとって負担になることがあります。長時間お湯に触れていると、肌のうるおいを守る皮脂や保湿成分が流れやすくなるためです。
特に乾燥肌や敏感肌の方は、長風呂のあとに肌がつっぱったり、赤みが出たりすることがあります。リラックス目的でも、入浴時間は10〜15分程度を目安にするとよいでしょう。
どうしても長く入りたい場合は、途中で一度湯船から出る、保湿成分入りの入浴剤を使う、入浴後の保湿を丁寧に行うなど、乾燥対策を意識することが大切です。
③入浴後の保湿不足で水分が逃げる
入浴後の肌は、一時的に水分を含んでしっとり感じることがあります。しかし、そのまま放置すると水分が蒸発し、入浴前より乾燥を感じることもあります。
特にお風呂上がりは肌の水分が逃げやすい状態です。タオルでやさしく水気を取ったら、できるだけ早く化粧水や乳液、ボディクリームなどで保湿しましょう。
顔だけでなく、首、腕、すね、ひじ、ひざなども乾燥しやすい部分です。湯船に浸かった日は、全身の保湿までセットで行うことで、美容効果を感じやすくなります。
美容目的で湯船に浸かるなら意識したい入り方
肌のために湯船に浸かるなら、温度・時間・保湿の3つが大切です。ただ長く浸かるのではなく、肌に負担をかけない入り方を意識しましょう。
毎日完璧に行う必要はありません。無理なく続けられる入浴習慣を作ることが、美容面でも大切です。
・38〜40℃のぬるめのお湯がおすすめ
美容目的で湯船に浸かるなら、お湯の温度は38〜40℃程度のぬるめがおすすめです。熱すぎない温度にすることで、肌の乾燥を防ぎながら体をじんわり温められます。
ぬるめのお湯は、リラックスしやすい点もメリットです。身体が緊張しにくく、ゆっくり呼吸しながら入浴できるため、ストレスケアにもつながります。
寒い季節は熱いお湯に入りたくなりますが、肌の乾燥が気になる方は少し温度を下げてみましょう。物足りない場合は、肩にタオルをかけたり、浴室を温めてから入ったりすると快適に過ごせます。
・入浴時間は10〜15分を目安にする
湯船に浸かる時間は、10〜15分程度を目安にしましょう。短すぎると身体が温まりにくく、長すぎると乾燥やのぼせの原因になることがあります。
入浴中に汗をたくさんかくことを目的にしすぎると、肌や体に負担がかかる場合もあります。美容目的であれば、無理に汗を出すよりも、心地よく体が温まる程度で十分です。
入浴前後には水分補給も忘れないようにしましょう。特に半身浴や長めの入浴をする場合は、脱水を防ぐためにもコップ1杯の水を飲んでおくと安心です。
・入浴後5分以内の保湿ケアを意識する
湯船に浸かったあとは、できるだけ早く保湿することが大切です。目安としては、入浴後5分以内にスキンケアを始めるとよいでしょう。
顔は化粧水だけで終わらせず、乳液やクリームでうるおいを閉じ込めます。身体も乾燥しやすい部分を中心に、ボディミルクやクリームをなじませましょう。
保湿ケアは、肌が完全に乾ききる前に行うのがポイントです。タオルでゴシゴシこすらず、軽く押さえるように水分を取ってから保湿すると、肌への負担を減らせます。
湯船は入り方次第で肌の味方になる
湯船は血行促進やリラックス、毛穴汚れの落としやすさなど、美容面でメリットがあります。ただし、熱すぎるお湯や長風呂は乾燥の原因になるため注意が必要です。
38〜40℃のお湯に10〜15分ほど浸かり、入浴後は早めに保湿しましょう。
シャワーと湯船を上手に使い分け、自分の肌に合う入浴習慣を続けることが大切です。
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