美容の細か過ぎるギモンや噂の真偽を、編集長に聞いてみた(前編)

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jobikai編集部

編集部スタッフ (32歳)

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美容の情報は数多ありますが、本当なの? 眉唾では? なんてつい疑いの目で見てしまうものもたくさんあります。今回は、jobikai編集部きくちまりこが、そんな巷でよく聞く美容における「細かすぎるギモン」を、読者の方を代表して(?)、編集長に質問してみました。

Q:シャンプーは2日に1回でいいの?

A:2日に1回でOK! 頭皮の痒みがなければ大丈夫

そもそも日本人はかなり清潔で、毎日お風呂に入りますがこれは世界的には少数派。
欧米でもお風呂は1週間に1度だけという事も。アメリカのセレブ女性の間でも、「洗髪は1週間に1回」という人が増えているとか。

ヘアケアについて、表参道の某人気美容師さんに聞いたところでは、シャンプーは2日に1度くらいがむしろ丁度いいという意見もあり、髪の専門家からみても毎日洗う必要はないそう。

ただし、スタイリング剤などを使用している場合は、何日もつけっぱなしにしているのは衛生的にもヘア環境的にも良くないため、その日のうちにシャンプーでしっかりと洗浄が必要です。

では逆に、少なくともどのくらいの頻度で洗う必要があるのかについてですが、これは頭皮環境が清潔に保たれていれば問題ないといえます。
シャンプーは髪ではなく頭皮を洗うというイメージで、頭が痒いとか、ニオイが気になるというような状態であればケアをするというくらいがちょうどいいのではないでしょうか。
場合によってはドライシャンプーなど、頭皮だけをケアするような方法もおすすめです。


また、シャンプーをした方が良い間隔は年齢などによっても変わります。
年齢を重ねると皮脂の分泌量なども減少するため、2~3日放置しても全然べたつかなくなることもありますし、逆に乾燥しやすくなって頭皮環境が悪化してしまう事も。
頭皮が乾燥しているとフケがでやすくなったり、血行が悪くなって良い髪が育たなかったりといったことの原因になるため、マッサージしたり、蒸しタオルなどで血行を改善しながら軽くふき取るようなケアをするなど頭皮ケアのやり方を変えるのも必要になってきます。

習慣的に続けるだけではなく、自分の体の状態を確認しながら最適なケアを行う事が何よりも大切です。

Q:美容液の粒子が大きいと肌に浸透しない?

A:本当です! 粒子が大きいものは角質層に浸透しません。

肌(角質層)は基底層でつくられた角質細胞が積み重なって作られていますが、美容液はこの積み重なった細胞の隙間に入り込んで浸透していく形となっています。

一方で、美容成分はそれぞれ様々な大きさの粒子で構成されていますが、この粒子が角質細胞の隙間より大きければ当然浸透する事はできません。

それではヒアルロン酸など大きな粒子の成分は使っても意味がないのかというとそうではなく、大きな粒子の成分は肌の表面を覆って潤いの膜を作事で肌内部からの水分が流出するのを防ぎ、保湿するなどの効果が期待できます。

もし肌の奥まで美容成分を浸透させたいという事であれば、針状になった美容成分を直接角質層に突き刺すような形で美容成分を深くまで届けるマイクロニードルパッチや、電気の力で角質細胞の間に隙間を作り出し、有効成分を肌に浸透させるイオン導入といった肌の奥まで美容成分を届けるためのケアを行う事が有効です。
こういった方法であれば、粒子が多少大きくても肌の奥まで届けられる可能性があります。

なんて表示されている化粧品であれば奥まで届くの? 粒子が細かいものが良い?

そもそも肌の奥まで届ける必要があるかどうかという部分をまず考える必要があって、粒子が細かくて肌に浸透しやすいものの方が良いというものではありません。
粒子が細かすぎると本当は肌の内部に入ってはいけないような成分まで入ってしまう可能性もあり、それがアレルギーを引き起こす原因となってしまったというケースもあります。

そのため、美容成分の粒子が細かい方が浸透しやすくて良いというものではなく、肌にとって良い作用がある成分が「肌に浸透しやすい形」になっているという事が一つポイントになるといえます。

肌への浸透しやすさという点では例えば「リポソーム化」という加工を美容成分に行っているようなものが挙げられます。
リポソーム化というのは美容成分を水溶性の膜と油溶性の膜が重なり合ったカプセルで包むような加工で、肌はラメラ構造といって水分の層と油分の層が積み重なる事で高いバリア機能を維持しているため、リポソーム化を行う事でこのバリアを通過して肌内部に美容成分が浸透しやすくなります。

肌の奥まで届けたらアレルギーの心配は?

基本的にはアレルギーの原因になるような成分の使用は厚労省で制限されているため、リポソーム化されて肌の奥まで届ける事を想定しているような成分がアレルギーを引き起こすという事はあまり考えられません。
成分が細かすぎての「意図していない」浸透のような形でない限り、大きなトラブルに繋がるという事は稀でしょう。

ただし、新しく開発された成分やまだ研究が十分に進んでいないような成分の場合はやはり多少のリスクは考えられるので、しっかりと情報を集めてから利用してみたり、安全性チェックを十分に行っている大手メーカーの製品から試してみるなどの手順をふんでみた方がいいかもしれません。
また、体質によっては安全と言われている成分でもアレルギー反応などが生じてしまう事はありますので、新しい化粧品を使う際は一度パッチテストなどを行って皮膚への刺激が無いか確認してからにした方が良いでしょう。

Q:コラーゲンは塗っても意味が無い?

A:意味が無いという事はありません。しかし・・・

皆さんがコラーゲンのコスメに対して期待している事はなんでしょうか?
おそらく、コラーゲンは「肌の弾力を作る」「肌のハリを作る」という成分として認識されていると思いますので、コラーゲンを肌に塗ったら肌のハリが取り戻せるのでは? と考えている方も多いのではないでしょうか。
もしそうだとしたら、コラーゲンをコスメとして肌の上から塗ってもそういった効果が期待できるわけではないので、意味が無いと感じてしまうかもしれません。

肌の構造として、コラーゲンが豊富に存在していて肌の弾力を保っている部分は表皮層より深い部分にある「真皮層」という箇所ですが、化粧品はそもそも角質層=表皮層までの浸透が限界であって、表皮層と真皮層の間には基底膜という膜などもありますので、美容成分が真皮層まで浸透するという事はまずありません。
そのため、コラーゲンを肌の上からぬってもそれが真皮層に入り込んで留まるという事はなく、真皮層のハリを取り戻したいという期待には応えられないという事になります。

一方で、コラーゲンは高い保湿作用を持つ成分でもあるため、ヒアルロン酸と同じようにしっかりと肌の保湿を行うという効果は期待できます。
人体に元々存在している成分のため、生体に対して刺激物となる可能性も少ない事から、優秀な保湿成分の一つという意味では「塗っても意味が無い」というのは間違いであると言えるでしょう。

弾力を復活させるためにはどうしたらいい?

それは化粧品の分野ではなくて、例えば完全に折り目が入ったようなシワを改善させたいというようなケースであれば、美容医療など医療分野の力を借りる必要があるといえます。
また、セルフケアとしては肌のハリを作るためのコラーゲンを体内で合成する際に必要となるタンパク質(アミノ酸)やビタミンといった栄養素をしっかり食事で取り入れるという事がまず大切です。
もちろん、化粧品による保湿は肌細胞を健康に保ってシワなどのトラブルが生じにくい状態を維持するという点でとても大切ですので、スキンケアは日々しっかりと行うようにしましょう。

美肌作りで一番大切なのは、やはり日々のケアや食事を「ちゃんと行う」という事です。
それでも出来てしまったトラブルは医療の力で改善する事も可能ですが、まずは日常でのケアをしっかり行って、美しい肌を維持しつづけてくださいね。

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