脂肪吸引時、部位ごとでよくある失敗例と施術の注意点
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jobikai お悩み解決辞典
脂肪吸引を行う時は、施術を行う部位によっても発生しやすいトラブルや注意するべきポイントが変わります。
今回は、脂肪吸引を行う部位別に、よくある失敗例や施術を受ける際に気を付けるべきポイントをご紹介します。
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お腹の脂肪吸引での失敗パターン
- 皮膚のたるみ
- 思ったほどサイズが減らない
- 合併症で水が溜まる
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二の腕の脂肪吸引による失敗例
- 左右差・ラインが凸凹になる
- 筋肉が目立つ場合がある
- 皮膚が硬くなる
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太ももの脂肪吸引でのよくある失敗
- 出血が起こる
- 皮膚が凸凹する
- お尻が垂れる・へこんでしまう
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ふくらはぎの脂肪吸引
- 皮膚のひきつれを感じる
- 筋肉が目立つ
- 思ったほど効果が感じられない
- ラインがボコボコする
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お尻の脂肪吸引
- 間違った吸引でお尻全体が垂れる
- 凸凹ができる
- 傷・色素沈着が残る
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顔(頬)の脂肪吸引トラブル
- 頬がこける
- フェイスラインが凸凹・左右差が出る
- 効果が感じられない
- 傷・しこりが残る
- 麻痺が残る
- 脂肪吸引は「脂肪を減らすだけ」ではなく「ボディラインを作る」もの
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お腹の脂肪吸引での失敗パターン
お腹の脂肪吸引での失敗パターン
お腹は脂肪が特につきやすく、また中々痩せる事が出来ずに悩みやすい部位。そのため、脂肪吸引を行うパーツの中でも特に人気が高いのですが、注意するべきポイントが3点あります。
皮膚のたるみ
一つ目のポイントが、皮膚のたるみ。
お腹は脂肪細胞の数も多く、吸引によってサイズが変化しやすい箇所。また、保湿などのケアもあまり行わない場所ですので、皮膚がハリを失いやすいという面もあります。
そのため、脂肪吸引によって一気に脂肪細胞を除去してしまうと、大幅に余った皮膚が出来てしまう事となり、皮膚がたるんだ状態になるという失敗が発生しやすいのです。
失敗を避けるためには肌がハリを失わないようにケアをしたり、脂肪を除去する量を調整するなどの方法でたるまないようにする必要があります。
思ったほどサイズが減らない
もう一つの失敗例が、思ったほどサイズダウンしないというもの。
理由として、お腹周りには皮下脂肪とは別に内臓脂肪がついてサイズが大きくなっているケースがあり、脂肪吸引は通常皮下脂肪側の除去で、内臓に近い部分の脂肪は除去が行えません。
そのため、内臓脂肪が多い場合には脂肪吸引を行っても思ったほどサイズダウンしない場合があります。
また、脂肪吸引によって一度に除去できる脂肪の量は、健康面など安全性の観点からある程度の上限がありますので、脂肪が多すぎるケースでは十分に除去しきれない場合があります。
可能な限りの脂肪を除去していても、脂肪吸引によってモデルのようなスリムな体系になれるとは限らないため、想像よりもサイズが減らずに失敗だと感じるケースもあるようです。
合併症で水が溜まる
脂肪吸引によって体の細胞に傷がついてしまうと、炎症によってその部分に体液がたまってしまう場合があります。
よく「水がたまる」と表現されますが、単純な水ではなく炎症部分を治癒するために集まった白血球などの含まれた体液で、基本的には脂肪吸引による合併症だといえます。
水がたまってしまう現象はお腹の中でも特に下腹部や、二の腕、ふくらはぎといった箇所で起こりやすく、理由としては除去する箇所以外の細胞を傷つけやすい部位だからという事ができます。
水がたまってしまう事をセローマといい、多くの場合は問題なく解消する事が可能なのですが、場合によっては更に別の問題に発展する場合がありますので、なるべく早く医師に相談するようにしましょう。
二の腕の脂肪吸引による失敗例
二の腕の脂肪。とくに「ふりそで」と呼ばれる箇所は多くの女性が気にするポイントですよね。
脂肪吸引によって二の腕を細くする場合には、主に3つのポイントに気を付けましょう。
左右差・ラインが凸凹になる
二の腕の脂肪吸引で発生しやすいトラブルの一つが、左右差。
そもそも利き腕などによって筋肉量や脂肪の量が異なる他、施術する箇所が左右で離れているため、全く同じような分量で除去を行う事が難しいため、左右の差が生じてしまうのです。
また、吸引する箇所が細いため、少し脂肪除去の分量が違うだけでも、凸凹が発生しやすいという面があります。
筋肉が目立つ場合がある
二つ目が、筋肉が目立ちすぎる状態になるケース。
女性の場合、脂肪は減らしつつ柔らかいみがある形を求めるケースが多いのですが、腕はそもそも脂肪の量が少なく、また腕が太い場合には脂肪ではなく筋肉が多い場合もあるため、脂肪吸引によって筋肉が目立ってしまうケースが発生しやすいのです。
施術後どのような状態になるのか、事前に医師としっかり確認を行うようにしましょう。
皮膚が硬くなる
脂肪吸引後は傷ついた部分の細胞が「体を修復しよう」として反応し、拘縮という状態が発生します。
この拘縮は基本的にどの箇所を施術しても発生し、マッサージなどによって軽減させながら回復を行っていくのですが、腕の脂肪吸引で問題となるのはそもそもマッサージする腕が拘縮を起こすため、回復しにくくなる場合があるという点です。
家族などにケアを手伝ってもらったり、自動でしっかりマッサージを行ってくれるような器具を用意するなどをおしておいた方が良いでしょう。
太ももの脂肪吸引でのよくある失敗
お腹の脂肪吸引と並んで人気なのが太ももの脂肪吸引。
太ももは体の中でも筋肉がつきやすく、日常生活の中で特に動きが多い箇所ですので、脂肪吸引後のケアも注意が必要です。
出血が起こる
脂肪吸引によって体内の血管が傷つき、内出血を引き起こす事がありますが、特に血流が多い太もも周囲では、出血によるトラブルも発生しやすいといえます。
とはいえ、症状が重く入院が必要になるようなレベルの出血となる場合はほぼなく、充分に経験を積んでいる医師が適切に処置すれば、その可能性は0.1%以下だとされています。
皮膚が凸凹する
太ももは筋肉量が多いため、筋肉のラインによる凹凸は出やすい箇所だといえます。
筋肉によるもの以外でも脂肪を多く除去した箇所と、残ってしまっている箇所での凹凸が発生する事はありますので、その場合は追加の脂肪吸引や脂肪注入によって修正を行う事が可能です。
お尻が垂れる・へこんでしまう
太ももの脂肪を除去した場合、お尻が垂れたりシワが出来たりしてしまう場合があります。
これは太ももとお尻の境にある「ポジティブゾーン(脂肪を取り過ぎると失敗に繋がる場所)」という場所の脂肪を取り過ぎた事が原因で、境目の脂肪を取り過ぎる事によりお尻が支えを失い、垂れてしまったり、しわや凹みというトラブルが発生したりするものです。
取り過ぎてしまった箇所に脂肪を注入したり、お尻の脂肪も同時に除去するなどの対策があります。
ふくらはぎの脂肪吸引
ふくらはぎは脂肪が多くつきやすい箇所ではないのですが、特に足首を細く見せたいなどの理由で脂肪吸引が行われる事もある箇所。
筋肉が多いため、脂肪吸引によって吸引する組織以外が傷ついてしまいやすいという面があります。
皮膚のひきつれを感じる
脂肪吸引を行った際に発生する拘縮の影響で、皮膚がひきつったような感触になりますが、ふくらはぎは特にそのひきつれを感じやすい箇所でもあります。
理由として、筋肉量が多く、動きが多いため、皮膚が突っ張ったような感覚を日常の中で感じやすい点や、そもそも脂肪の量が少ないので脂肪吸引によって柔軟さを失いやすい箇所だからというものがあります。
筋肉が目立つ
二の腕と同じように、ふくらはぎも筋肉が目立ちやすい箇所。
脂肪をある程度残すなどの方法をとれば良いのですが、細くするためにはある程度の脂肪を除去する必要があるため、そのラインの見極めが重要となります。
思ったほど効果が感じられない
ここまでで紹介しているように、ふくらはぎはそもそも脂肪の分量が多い箇所ではないため、脂肪吸引をしても想像しているほどサイズダウンしにくい箇所。
大きな変化というよりも、少しだけ変化をつけたいという時に利用した方が良いかもしれません。
ラインがボコボコする
これも脂肪が少ない事によって発生しやすくなるトラブルの一つで、皮膚組織の近くまで脂肪吸引を行ってしまった時、ラインがぼこぼことしてしまう事があります。
お尻の脂肪吸引
お尻のふくらみは体の他の部位とは異なり、軟骨などの硬い組織ではなく脂肪組織そのものによって作られています。
そのため、脂肪吸引を行うと特有のトラブルが発生しやすい箇所です。
間違った吸引でお尻全体が垂れる
お尻は女性の胸と同じく、脂肪組織そのものによって体から飛び出た形が作られている箇所です。
鼻のように軟骨によって支えられているわけではなく、繊維状の組織によって支えられている箇所ですので、脂肪吸引によってこの組織を失ってしまうと、ふくらみを支えきれなくなります。
すると、お尻が張り出した形ではなく垂れ下がったような状態になってしまうのです。
凸凹ができる
また、脂肪を除去しすぎる事によってハリが失われると、脂肪が多く取られた箇所と少なくとられた箇所の差が目立ちやすくなり、凸凹ができやすくなります。
お尻の脂肪吸引を行う際は、脂肪の取りムラが無いように丁寧な施術を行う医師を選ぶ事や、そもそも脂肪を取り過ぎないようにする事が必要です。
傷・色素沈着が残る
脂肪吸引のためにカニューレを入れる箇所に出来た傷が傷痕として残る事や、炎症によって作られた色素が残ってしまう色素沈着といったトラブルは、お尻に限らずどの部位でも発生するトラブル。
しかし、術後にしっかりと保湿のケアなどを行っていけば、基本的には解消していく事ができます。
ただ、お尻の場合は見えない箇所であるためにケアが行いにくいという点や、座るなどの行為で刺激が加わりやすい箇所のため、傷跡や色素沈着が残りやすいという面もあります。
顔(頬)の脂肪吸引トラブル
顔は少しの変化で印象が大幅に変わる箇所。
そのため、脂肪吸引を行う場合にはどの程度脂肪をとり、どの程度残すかなどの綿密な計画が必要です。
頬がこける
脂肪吸引によって頬の部分の脂肪を除去しすぎてしまった場合、頬がこけて不健康に見えてしまう事があります。
頬の部分は骨格によっても見た目が大きく変わるため、脂肪だけではなく骨格から考えて吸引を行う程度を検討しましょう。
フェイスラインが凸凹・左右差が出る
フェイスラインの脂肪吸引を行う際、多いトラブルは左右差です。
そもそも、顔も意外と左右差が大きいパーツですので、そのまま同じ分量の脂肪を除去しただけでは左右差が強く感じてしまう場合があります。しっかりとバランスを見ながら、丁寧に脂肪吸引を行う事が重要です。
また、フェイスラインの脂肪除去では皮膚に近い部分の脂肪を取るため、凸凹がでやすくなります。
効果が感じられない
顔もそもそも脂肪の量が少ない箇所ですので、あまり効果を感じられない場合があります。
脂肪によって顔の形が作られているのか、骨格などによるものなのかをしっかり判断するようにしましょう。
傷・しこりが残る
傷跡や傷ついた組織のしこりは、脂肪吸引を行った場合に多少は出てしまうものなのですが、顔の場合はこの傷痕やしこりが気になりやすいという面があります。
なるべく傷跡が目立たないような施術を行ってもらうか、しこりが残らないように施術後のケアを十分に行うようにしましょう。
麻痺が残る
神経が傷ついてしまった場合、脂肪吸引後に麻痺したような状態が続いてしまう事があります。
顔は特に神経も多く通っている箇所ですので、充分に注意をして施術を行わないと、脂肪吸引後に麻痺が残りやすい箇所だといえます。
脂肪吸引は「脂肪を減らすだけ」ではなく「ボディラインを作る」もの
脂肪吸引によって発生するトラブルの多くは、出来る限り多くの脂肪を除去しようという考えで発生するものでもあると言えます。
脂肪吸引は単純に脂肪を減らすためのものではなく、理想的なボディラインを作るためのものですので、一ヶ所の脂肪を可能な限り除去をするのではなく、全体のバランスを考えながら行っていくようにしましょう。
そして、パーツ別に発生しやすいトラブルを予防できるように、適切な医院選びとケアを行うようにしていきましょう。
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