女性ホルモンの働きを補助するようなサプリメントは大きく分けると「女性ホルモンに似た働きをものと、「女性ホルモンを活発にする」ものの2種類があります。
まずは女性ホルモンに似た働きによって、女性らしい丸みを帯びたバストを作る手助けになるサプリメントをご紹介します。

女性ホルモンに似た働きをする成分として代表的なものがイソフラボン。
イソフラボンは大豆などに含まれている栄養素で、女性らしい体や肌質を作るためという目的でサプリメント以外に、抑毛のローションなどでも利用される成分です。

しかし、最近ではイソフラボンそのものではなく、イソフラボンから腸内細菌の代謝によって作られる「エクオール」という成分が、強いエストロゲン活性(女性ホルモンと似た働き)をするものとして注目を浴びています。
エクオールは全ての女性が体内で合成できるものではなく、日本人では５０％が体内でイソフラボンをエクオールにする事が出来ると言われています。
エクオールを作る事ができる体質かどうかは検査によってわかるようなので、もし体内でエクオールの合成が出来ない体質であればイソフラボンだけではなくエクオールを摂取してみても良いかもしれません。

バストアップサプリの代表的なものといえば「プエラリア・ミリフィカ」です。
単純にプエラリアと呼ばれる事が多いこの成分は、タイが原産のマメ科の植物で、女性ホルモンに似た働きをする成分が多く含まれているという事から、バストアップやスタイルアップといった美容目的のサプリメントとして多く利用されています。
プエラリアは強い女性ホルモン作用があるため、乳腺の発達を促すというバストアップ効果が期待できるとされていますが、最近では過剰摂取によってホルモンバランスが崩れる事による体調不良も問題となっています。

プエラリアに含まれるデオキシミレストロールやミロエストロールといった成分は、イソフラボンの1,000～10,00倍も強いエストロゲン活性(女性ホルモン作用)があるとされ、過剰に摂取してしまうと生理不順や不正出血、嘔吐などホルモンバランスの乱れによる諸症状が出る可能性があります。

「プエラリア・ミリフィカの摂取量は1日に100㎎を上限にしましょう」というような案内もありますが、これは原産国のタイで言われている基準値で、これ以上の分量が配合されたサプリメントなども数多く出回っています。
また、そもそもプエラリアは原材料によって女性ホルモン作用の成分濃度が濃いものや薄いものが分かれているため、プエラリアが同じ分量で配合されているサプリでも、作用が強かったり弱かったりと一定しないという難点があります。

プエラリアを利用する場合は上記のようなデメリットもしっかりと頭に入れた上で、健康リスクを最小限に抑えられるように利用しましょう。

男性の精力剤としてのイメージが強いマカですが、バストアップにも効果があるとされています。
その効果はマカに含まれる植物性ホルモンによる影響が一つで、女性ホルモンと似た働きをする植物性ホルモンが、バストアップに働きかけるとされています。
また、マカの特徴的な栄養成分の一つにアルギニンというアミノ酸がありますが、アルギニンは成長ホルモンの分泌を促す作用があるので、この効果も組み合わさって乳腺の成長に働きかけるとされています。

エクオールやプエラリアが直接女性ホルモン(エストロゲン活性)として働きかけるのに対し、女性ホルモンの分泌を促したり、女性ホルモンの働きを補助したりする成分をご紹介します。

ジオスゲニンは「ワイルドヤム」などに含まれている成分で、女性ホルモンをはじめとして50種類以上ものホルモンの元となる成分。ホルモンの母ともよばれています。
女性ホルモンを作り出す元となる成分ですので、不足してしまうと女性ホルモンが不足し、女性らしい体つきを作る事が出来なくなります。
ジオスゲニンは20代以降、加齢とともに減少していってしまう成分ですので、サプリメントや食事などで積極的に補う事で、ホルモン製造を促進しバランスを整える事が出来ます。

ボロンは女性ホルモンの一つであるエストロゲンの分泌を促進する作用があるとされる栄養素で、キャベツの持つバストアップ成分として注目を浴びたものです。
ボロンというと特殊な栄養素のように感じますが、実際はホウ素の事で、骨粗しょう症予防などにも必要な栄養素とされています。
一日の摂取量は3㎎程度が上限とされていて、キャベツであれば葉っぱ4枚分程度。
サプリメントで多く摂らなくても日常生活で摂取しやすい分量ですので、食事による摂取を心がけるくらいでも良いでしょう。

ブラックコホシュはヨーロッパでは女性特有の疾患に対し効果的なものとして医薬品などにも利用されている成分。
女性ホルモンのような働きをする植物性ホルモンも含まれているのですが、特に重要なのがホルモンバランスを整えるという作用で、女性ホルモンが少なければ分泌を促し、多ければ抑制するという働きを持ちます。
バストアップという目的よりも、ホルモンバランスを整えて健康体になっていく事を特に目的とした場合に有効です。

チェストベリーは別名チェストツリーと呼ばれ、南ヨーロッパや地中海沿岸などに生息している落葉樹。
ヨーロッパの中でも特にドイツでは更年期障害など女性特有の症状を緩和するために効果があるとされていて、特に排卵後に分泌される女性ホルモンである「プロゲステロン」の分泌を促したり、ホルモンバランスを整えたりする作用があるとされています。
ブラックコホシュ同様、バストアップの補助的な役割や、ホルモンバランスを整えていくという目的で利用してみると良いでしょう。

以上のように、バストアップに関係があるとされるサプリメントは多くのものがありますが、重要なのはサプリメントを大量に摂取する事ではなく、体調を考えて必要な分量だけ利用するという事。
サプリメントはあくまでも体の機能を整えて、バストアップがされやすい状況を作るためのもの。大量に摂取して、おっぱいを急激に大きくしようというために利用するべきではありません。
特に、プエラリアのように過剰摂取で副作用が強く出てしまうものもありますので、あくまでも体調を整える事を第一に、健康的な体を作る事でバストアップしていけるように利用してみて下さい。