シャンプー前の「プレオイル」でトリートメント効果が格段にUP! 髪のプロに聞いた、毛先のパサつき・乾燥を防ぐヘアケア方法
EXPERT jobikai編集長
しゅん (40歳)
久米 直樹(unsarto)
が監修しています
髪のパサつきや、乾燥による広がり。梅雨の時期や秋冬は特に気になりますよね。
自宅で高いトリートメントを使っているのにどうして? とお思いの方に、とっておきのシャンプー法があります。
それは「プレオイル」です。自宅でのヘア・トリートメントの効果を底上げする意外で超簡単な方法をご紹介します。
キューティクルが髪の内側を守っている
既にご存知の方も多いであろう、キューティクルと呼ばれる毛髪の組織。髪の毛の表面にうろこ状についているものです。
キューティクルは普段は綺麗に閉じて髪の中に水分や栄養分を閉じ込めていますが、濡れた時やダメージがある時はキューティクルが開いたり、うろこ状に並んだ列が乱れてしまい、髪が無防備な状態になります。
トリートメントの効果がなかなか発揮されない、持続しない、その原因は、このキューティクルからの成分流出にあります。
つまり、トリートメント効果を持続させるには、キューティクルがきちんと揃い、髪の内部にトリートメント成分がしっかりと残るようにすることが重要となります。
「プレオイル」でシャンプーによる髪の栄養流出を防ぐ
髪を洗った後、タオルドライした髪にヘアオイルをつける人は多いと思います。もちろんこれも髪の表面を油分でコーティングするという意味では効果的です。
でも、実は濡れた髪は表面に残っている水分と油が馴染みにくく、中まで浸透しにくいいんです。
乾いた髪は表面に水分が少なく油と馴染みやすい状態になっています。そこで、乾いているうちに油分をしっかり髪に含ませておくことで、シャンプー後も髪に油分が残りパサつきにくくなるんです。油分がキューティクルの隙間に残って、髪を守ってくれます。
シャンプーする前にオイルをつけるので「プレオイル」法と名付けさせていただきました。
シャンプー”前”の乾いた髪にオイルをつけておくだけ
シャンプーする時に髪の内側から流れ出てしまう栄養分や油分を先に補っておくことで、シャンプーした後に髪の毛の内部がスカスカになってしまうのを防ぎます。
やり方は簡単。
普段お使いのヘアオイル、またはスキンケアに使えるホホバオイルなどを、毛先を中心に乾いた髪になじませてからシャンプーするだけ。
これを続けていくことでオイルが髪に安定的に残りやすくなります。すると、髪の表面を覆うキューティクルが傷みにくくなり、トリートメントの効果の安定性も高まります。
髪のパサつきを防ぐ!オススメのシャンプー&トリートメント手順
シャンプーの”前”にヘアオイルを使用するのは、特に難しいテクニックなどを必要としないやり方なので、ヘアオイルさえ手元にあれば今すぐ取り入れることができます。
ですが、もっとトリートメントの効果をしっかりと感じたいという方に、オススメのシャンプー&トリートメントの手順を改めてご紹介したいと思います。
シャンプー前に湯船に浸かって髪を温めておく
シャンプーは入浴時に行う人がほとんどだと思いますが、髪を洗うタイミングはお湯に浸かる前ではなく、お湯に浸かった後がオススメです。
お風呂のお湯から出た湯気で髪と地肌を温めておくことで、地肌の汚れがスムーズに落ちやすく、また髪が柔らかくなるためトリートメントの栄養成分が入りやすくなります。
ただし、オイルを先につけずに髪を温めてしまうと、逆に髪の中の油分や水分が出て行きやすくなってしまいますので、それを防ぐためにもプレオイルはしておきましょう。
シャンプー前に十分地肌をお湯で洗う
「髪を洗う」とは言いますが、実際には髪よりも「地肌を洗う」ことの方が重要です。
でも地肌は髪よりも泡立ちにくく洗いづらい場所でもあるので、先にぬるま湯をかけて地肌を指の腹でマッサージするようにして、表面の汚れをお湯で洗い流しておくと、その後のシャンプーでスムーズに汚れが落ちます。
シャンプーは泡立ちの少ないクリームタイプを使う
手順としてはここで普通のシャンプーを使ってOKですが、特に髪の乾燥がきになる人や綺麗な艶髪を保ちたい人は、油分を洗い流しすぎない「クリームタイプの泡立たないシャンプー」を使うのをおすすめします。洗い上がりの髪に自然なツヤとハリが出ます。
トリートメントを塗って、タオルを巻いて数分おく
髪にたくさん水分が残っていると、トリートメントが髪に浸透するのを邪魔してしまいます。
トリートメントの前には髪を手で軽く絞って水気を切るか、タオルで簡単に水気を吸うなどして、トリートメントの効果が薄まらないようにしましょう。
すぐに洗い流してしまうよりも、タオルを巻いて再びお風呂に浸かることで、湿熱で髪が温まり、トリートメントの成分も吸収されやすくなります。
ヘアドライの前にもう一度ヘアオイルをつける
先に説明した通り、濡れた髪の表面にオイルをつけると、髪には定着しにくいものの、髪の表面を滑らかにし、全体的に光沢感ある艶やかな質感と滑らかな手触りを得ることができます。
ヘアオイルはシャンプー前に使い、さらにシャンプー後にも少量をつければ、髪の乾燥が気になる人でもうっとりするようなまとまりとツヤが出ます。
手ぐしやコームなどで髪の中央から毛先に向かってゆっくりととかすと、オイルがムラなく髪に広がります。
ただし、髪の毛の根元からコームをあてると髪の根元が寝てしまいボリューム感が減ってしまうので、髪の毛の中間から下だけにあてましょう。
お風呂から上がったらすぐに乾かす
先に髪の水分を取っておかないと、毛先の方からどんどん水分が蒸発していき、キューティクルが開いてせっかくのトリートメント成分も水分とともに出て行ってしまいます。毛先は特に早く水分が蒸発してしまうので、必ず地肌の方から乾かすようにしましょう。
お風呂から上がったらまず、すぐにタオルドライをしましょう。特に髪の根元に水分がたまりやすいので、頭にタオルをかぶせて指の腹を使ってタオルの上から地肌をシャカシャカと手早く動かして地肌の水分をとりましょう。
タオルドライが終わったら、ドライヤーで乾かします。これもできる限りお風呂上がりから時間をおかずにすぐ始めて、地肌の方から乾かしましょう。
風の向きに注意して、根元から毛先に向かって風が当ててください。あくまでも地肌を乾かすように意識し、地肌→髪の中間→毛先の順番で乾かしていきましょう。
トリートメントの持ちをさらに良くする「リジューム 」もおすすめ
プレオイルでシャンプーによる髪の栄養流出を防ぐ方法をここまでで説明しましたが、この安定性をさらに向上させるヘア施術が「リジューム 」です。
ホームケアでオイルをキューティクルに残すように、特殊な技術でワックス成分をキューティクルに適温で入れ込むことで、常温のお湯では流出しないようにして、健康な素髪に近づけることができます。
これにより、ヘアカラーやトリートメント、パーマなどの効果が安定的になり、より理想的な髪を作りやすくなります。
リジューム については体験記事がありますのでこちらをご覧ください。
髪質が安定すると、サロンでのスタイリングが維持しやすくなる!
プロの手によって作り上げた理想のスタイル。ホームケアだとなかなか維持が難しいもの。
でも、トリートメントの効果が最大限に発揮されると、髪の毛のハネやパサつき、うねりなどがなく扱いやすい髪になるため、簡単なブローでも再現しやすくなり、理想的な状態を維持しやすくなります。
高いトリートメントを試す前に、プレオイルでトリートメント効果UPをぜひ試してみてください。
久米 直樹(unsarto)さんが監修する他の美容情報・ノウハウ
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