成長因子美容液でクレーター肌を改善する方法
やなぎた
ニキビ跡などにできてしまうクレーターを何とか改善したいという方は多いですよね。
クレーターの改善に効果が期待できるコスメの1つが、成長因子の配合された美容液です。
この記事では、成長因子配合の美容液でクレーター肌にどのような効果が期待できるのかなどについて、詳しくご紹介します!
成長因子美容液とは?クレーター肌への効果
成長因子という言葉を聞いたことはありますか?
成長因子とは、人の体内で日々作られているたんぱく質成分の1つで、その名前の通り身体にある細胞の成長を促進させるような働きをもっています。
まずは、成長因子がどのようなものかや、クレーター肌の原因や改善方法などについて知っておきましょう!
成長因子の基本知識と種類
成長因子は、英語でグロースファクターとも呼ばれる成分です。
人の身体は日々新しい細胞が作られ、古い細胞と入れ替わりながら健康な状態が維持されていますが、この新しい細胞を作り出したりする行為を促進するものが、成長因子の役割となっています。
成長因子にはEGFやFGFなどさまざまな種類があり、それぞれに特有の働きがあります。
EGFは表皮細胞成長因子というもので、新しい肌細胞の生成を促進し、肌のターンオーバーを引き起こします。
FGFは線維芽細胞成長因子とよばれ、肌の真皮という層などに多く含まれる、コラーゲンなどの弾力成分を作り出す線維芽細胞に働きかけ、コラーゲンやエラスチンといった肌にハリをもたらす成分の生成を促進します。
その他にも、毛細血管を強化するVEGFや、身体のさまざまな細胞に働きかけるIGFなど成長因子には複数の種類があり、これらが体内で分泌されることで、身体の代謝が保たれています。
クレーター肌の原因と悩み
毛穴が大きく広がってしまったような状態となり、肌が凸凹とした状態になってしまうクレーター肌。
クレーター肌は、ニキビの進行などによって真皮層に近い部分が炎症を起こし、真皮にある線維芽細胞が過剰にコラーゲンを作り出してしまうことで生じる拘縮などが原因といわれています。
コラーゲンなどが大量に作られると、それが絡まって硬い組織となってしまい、それが肌の凸凹を作り出してしまうのです。
ニキビ跡のお悩みとしてのイメージが強いクレーターですが、ニキビだけではなく、肌の乾燥による炎症や、皮膚炎、そして隣り合う毛穴が連なるなどして帯状毛穴になってしまうといったことでも、クレーターは発生します。
クレーターは肌の深部にその原因があることからセルフケアでの改善が難しく、化粧などで隠すことも難しいため、強い肌悩みとなりやすい点が特徴といえます。
成長因子美容液の選び方
クレーターは肌の深い部分に生じている拘縮などが原因であるため、美容液で根本的な解消を目指すことは難しいというのが実情です。
しかし、成長因子の配合された美容液には肌のターンオーバーを促進するものや、真皮に働きかけるものがあり、こうした美容液を利用することで肌がハリのある状態となると、クレーターが目立ちにくくなる可能性はあります。
また、軽度のクレーターであれば肌の代謝能力を高めることで軽減できる可能性もあります。
EGFとFGFの違いと効果
成長因子のなかでも、特に美容液の成分として利用されることが多いものがEGFとFGFです。
EGFは肌の一番表層にある表皮層に作用するもので、EGFが基底層にある表皮の幹細胞と結びつくと、新しい肌の細胞が作られ始めます。
人の肌は身体の部位にもよりますがおおよそ28日周期で入れ替わっているといわれ、この周期が正常に保たれていると、乾燥やシミなどの肌トラブルも生じにくくなります。
しかし、加齢して体内で作られるEGFなどが減少していくと、このサイクルが少しずつ伸びていってしまい、これが肌のくすみやすり鉢毛穴などの原因となります。
EGFの美容液は、このターンオーバー周期を正常な状態に促進することで、肌悩みの改善を図るものです。
一方のFGFは、表皮層の下にある真皮層という部分で働きます。
真皮層には肌の弾力を保つためのコラーゲンやエラスチンといった成分が豊富にありますが、これらを作り出す線維芽細胞という細胞の働きを促進するものがFGFです。
EGFと同様、FGFも加齢によって体内で作られる量が減少するため、これが肌の弾力を失わせ、シワやたるみといったエイジングサインをもたらす原因となっています。
FGFの美容液は、線維芽細胞への働きかけによってコラーゲンなどの生成を促し、肌のハリを回復させる効果を期待するものです。
EGFとFGFはそれぞれ異なる働きをしますが、組み合わせることでお互いの効果を高めることも分かっているため、どちらかを単体で利用するよりも、一緒に使った方がより高いエイジングケア効果が期待できます。
成長因子美容液のタイプ別効果
成長因子が配合された美容液には、原液タイプのものや、さまざまな美容成分が配合されたタイプ、オールインワンでケアが行えるものなどいろいろな種類があります。
成長因子の効果を実感したいという方であれば、原液タイプのものを選ぶとよいでしょう。
原液タイプの美容液は成長因子の配合割合が高いものが多い点が特徴で、成長因子そのものによる効果が分かりやすい商品が多いといえます。
どの美容成分が自分の肌悩みに合っているかが分かりやすくなるため、スキンケア商品がしっかり選びやすくなるというメリットがあります。
一方で、お悩みベースで総合的にケアをしてくれる美容液が欲しい場合は、成長因子以外にもさまざまな美容成分が配合された美容液を選ぶとよいでしょう。
美容成分は組み合わせによってその効果が高まるものもあるため、バラバラに利用するよりも、適切な組み合わせで配合された商品を使用した方が、お悩みに対する効果が実感しやすい可能性もあります。
ただし、配合されているどの成分が自分に合っているのかが分かり難くなるため、自身の肌により適している商品を見つけにくくなってしまうという点は、原液タイプと比べるとデメリットといえます。
美容液や化粧水、乳液など複合的な働きを持つオールインワンタイプのコスメにも成長因子が使用されていることがあります。
オールインワンタイプは手軽にスキンケアがしやすいというメリットがありますが、保湿力を高めるための成分が肌内部への美容成分の浸透を阻害してしまうなどの側面もあるため、成長因子の効果を実感したいという方には向かないかもしれません。
とはいえ、手間が減るということで毎日のケアを忘れずに行いやすくなるというメリットは大きいので、難しいことはあまり考えず、手軽にケアを続けたいという方にはおすすめです。
成分のチェックポイント
成長因子の効果をしっかりと実感したいという方は、美容液に含まれる成長因子の濃度や作用が高いものを選ぶことがおすすめです。
とはいえ、具体的な濃度を表明している美容液はなかなかありませんので、注目したいポイントは3つです。
一つ目は、記載されている成分表のなかで、成長因子の成分表示がなるべく最初の方にあるものを選ぶことです。
EGFであればヒトオリゴペプチド-1という成分名が、5番目くらいまでに入ってくるものを選ぶとよいでしょう。
なお、多くの美容液は最初に水という表記があり、こういった商品はほとんどが水で効果を実感しにくいと紹介される場合がありますが、水はほかの成分の働きを邪魔しない優秀な基材でもあるため、水が使用されていないものの方が働きがよいとは一概に言えません。
あくまでも、目的とする成分がどの程度含まれ、有効に働くかが大切ですので、水が多いかどうかは気にしない方がよいでしょう。
二つ目は、成分の浸透を高めるための対応がされているかどうかです。
例えば、リポソーム化といって美容成分を水溶性と脂溶性の成分で作られたカプセルに入れる技術が使用されていると、肌のバリア機能に対して美容成分が浸透しやすくなるため、成長因子の働きを実感しやすくなります。
その他にも美容成分のナノ化など、浸透を補助する技術はさまざまですので、こうした技術が取り入れられているものを利用してみるとよいでしょう。
三つ目が、公式サイトなどで紹介されている配合量です。
商品によっては成長因子の配合量が公表されている場合もあり、コスメの公式サイトなどを見れば掲載されている可能性がありますので、一度そういった情報を覗いてみることをおすすめします。
ただし、「美容成分の原液を〇%配合」などと記載されていて、よく説明を読んだら配合されている原液というものがすでに複数の美容成分などを混ぜたもので、利用したい美容成分の濃度は結局不明という場合もありますので、注意して確認する必要があります。
ダーマペンとの併用効果
クレーター肌の治療として、併用がおすすめの美容治療があります。
それが、肌に細かい針を指すことで、肌の回復能力を引き出すことができるダーマペンという治療です。
ダーマペンの効果とメリット
ダーマペンは、肌に細い針を差し込むことで、肌の浅い部分に細かい傷を作り出すというスキンケア治療です。
ダーマペンによって作られた細かい傷を修復するために人体の回復能力が引き出されることで、健康で美しい肌にしていくという効果が期待できます。
また、ダーマペンによって肌の深部にある拘縮を一度破壊することで、拘縮が原因で生じるクレーターを改善させるという効果も発揮されます。
一度の治療でクレーターを完全に解消することは難しいですが、一回の治療でクレーターの10%程度を改善させる効果が期待されていて、10回など回数を繰り返すことでクレーターによる凸凹のある肌を滑らかにしていきます。
このように肌に細かい傷を作りクレーターを改善する治療は他にもフラクショナルレーザーなどがありますが、ダーマペンは物理的に穴をあけるため、美容成分の浸透効果あり、成長因子の美容液との相乗効果などが期待しやすい点がメリットとなっています。
成長因子美容液との相乗効果
成長因子は、肌表面に付着しただけではあまり効果を実感できません。
というのも、成長因子が有効に働くためには細胞にあるレセプターという部分にくっつく必要があり、肌であれば、このレセプターが表皮層の深くにある基底層の細胞や、さらにその奥にある真皮内の線維芽細胞にあるためです。
成長因子を美容液などで肌に塗るだけでも、一部は角質に浸透したり、毛穴などから入り込んで働くことが期待できますが、大部分は効果を発揮しにくい状態となってしまいます。
しかし、ダーマペンの治療と組み合わせた場合は、肌表面に細かい穴が空いた状態となるため、成長因子が効果を発揮しやすい場所まで浸透しやすくなり、美容効果を実感しやすくなるといえます。
とはいえ細かい傷はすぐに塞がっていきますので、治療直後に塗りこむことでより効果が得やすくなると考えるとよいのではないでしょうか。
施術後のケア方法
ダーマペンの施術後は、肌が細かくダメージを受けた状態となっています。
この状態は紫外線などの刺激を受けやすいため、しっかりとUV対策を行って、肌を刺激から守ることが大切です。
また、肌が損傷して乾燥しやすい状態になっているため、十分に保湿を行う必要もあります。
成長因子を利用する場合はダーマペンの治療を行う直前などに肌に美容液が塗布され、施術と同時に深部に浸透するような対応が行われますので、治療後に特別な対応をする必要はありません。
多くの場合、治療直後はスキンケアコスメの使用などを控えるように案内があると思いますので、クリニックでうける指示を守って、適切なケアを行うようにしましょう。
成長因子美容液の危険性
成長因子が配合された美容液を使用するうえでの注意点などについて解説します。
使用時の注意点
成長因子は、アミノ酸が複数つながってできたペプチドと呼ばれる性質の成分で、たんぱく質が細かくなったようなものです。
アミノ酸やたんぱく質は熱に弱く、一定以上の温度になると性質が変わってしまうため、成長因子の美容液も高温になってしまうとその効果が失われてしまう可能性が高まります。
また、肌の細胞が紫外線でダメージを受けるように、成長因子も紫外線があたると劣化してしまいますので、直射日光があたるような場所にはおかないようにしましょう。
副作用の可能性と対策
FGFを注射などで利用することで、コラーゲンが過剰に作られるなどしてトラブルになるケースがあります。
このことから、美容液として成長因子を使用することについての副作用も心配する方がいらっしゃると思いますが、美容液に含まれた成長因子による肌への働きはとても穏やかなものなので、強い副作用が出るという心配はしなくてよいでしょう。
ただし、ケガをしている場所などに塗ってしまうと過剰な反応をしてしまう可能性も考えられますので、傷がある場合の使用は控えた方がよいでしょう。
ダーマペンと同時に利用する場合はクリニックでの施術なのであまり心配する必要はないと思いますが、肌の状態などをしっかり見極めて施術をしないと悪影響になる可能性はありますので、施術経験の多いしっかりとしたクリニックを選ぶとよいでしょう。
成長因子美容液の価格帯
成長因子は、原料が高めの成分であることから、美容液の値段も高くなりやすいといえます。
ブランドコスメなどで成長因子が配合されたものの場合、少なくとも1万円は超えるという形になっています。
また、さまざまなメーカーが成長因子配合の美容液を販売していますが、これも1万円弱程度の価格が多いといえるのではないでしょうか。
低価格帯のものでは1,000円程度からの美容液がありますが、配合量などが不明なため、どの商品がよいのかといった比較はしにくいというのが実情です。
ドラッグストアとオンラインの違い
成長因子配合の美容液を購入する場合、ドラッグストアやバラエティショップといった実店舗で購入する方法と、オンラインのECなどで購入するケースが考えられます。
一般論になりますが、どちらかというとオンラインで購入した方が、質のよい美容液は手に入りやすいでしょう。
というのも、前述のように成長因子はその成分が非常に高価なことから原価が高くなりやすく、商品の値段も高いので、メーカー視点でいえば沢山販売がしにくい商品です。
実店舗で商品を販売する場合、多くの店に商品を展開する必要があり、だれでも手を伸ばしやすい商品であることが1つの条件になることから、成長因子を売りにしたような美容液は展開がしにくいといえます。
一方でオンラインショップであれば全国から商品が購入されるため、だれもが気になる商品ではなく、一部の人にとくにおススメという商品であっても、販売がしやすくなります。
そのため、成長因子の美容液はオンラインショップではさまざまなものが見つかりやすく、それぞれの特徴もしっかりと記載されているものが多いので、実店舗よりも品質が高く、お手頃なものが見つかりやすいといえるでしょう。
高価な商品と安価な商品の比較
美容液の値段は高額なものから安価なものまでさまざまです。
成長因子美容液の場合、そもそもの原料が高額であるため、ある程度値段が高いものの方がしっかりと美容液が配合されていて、効果が期待しやすいという可能性があります。
しかし一方で、値段についてはメーカーや販売店がどの程度利益を得たいかによって決まってくるものですので、値段が高いからといって必ず良い商品ともいえず、逆に安いからといって効果が期待できないというわけでもありません。
値段は商品の品質に無関係ともいえますので、まずは無理なく続けやすい価格を考え、その価格帯の中で良さそうなものを選ぶといった方法がよいのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたか?
成長因子の美容液は、細胞への働きかけによって美容効果が期待できるもので、成長因子の種類によっても作用が異なっています。
クレーター肌は美容液だけで改善することは難しいですが、成長因子によって肌のハリを改善したり、新しい肌への生まれ変わりを促進することができれば、クレーターが目立ちにくい肌質に変えていくことも期待できます。
クレーターを改善するためにはダーマペンの治療が有効で、こちらは美容皮膚科などで取り扱っているクリニックも多いので、気になるかたは一度調べてみるとよいでしょう。
ダーマペンの施術を成長因子と組み合わせて行うプランなども提供されている事が多く、相乗効果によって高い効果が期待しやすいといえますので、こちらも検討してみてはいかがでしょうか。
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