EGFとは、日本語でいうと「上皮成長因子」と呼ばれるもので、肌の一番表面部分である上皮(角質層)の成長を促すという成分です。
EGFは人の体内で作られている成分でもあり、唾液などにも含まれています。傷口をなめておけば治るというのは、消毒とEGFによる回復促進から来ているのかもしれません。

そんなEGFですが、発見されたのは1962年の事で、この発見等によりEGFを発見、研究したスタンリー・コーエンはノーベル賞を受賞しています。

EGFの最大の特徴は、肌の細胞分裂を促すという点です。
EGFは肌の中で、角質細胞を作り出す「基底層」という部分にある部分の細胞にくっつくと、新しい角質細胞が作られるのを促します。この効果によって肌の生まれ変わりに影響していくのですが、臨床実験によるとEGFを利用した肌は、そうでない場合に比べて平均で約2.8倍もの成長率が認められたという事なので、EGFによるスキンケア効果はとても高い期待が持てます。

そんなEGFですが、そもそも何故元々体内で作られているのに、化粧品などで利用する必要があるのかといえば、それは体内で作られるEGFが年齢によって減少してしまうから。
EGFは特に25歳のお肌の曲がり角と言われる頃から急激に減少し、50歳には20代の3分の1程度に。年を取るとシミなどが残りやすくなるのも、これが原因の一つとされています。

それだけ特徴的な作用があるEGFが、何故まだあまり見かけないのかというと、その原因の一つに原料の値段の高さがあります。
EGFは化粧品に利用される原料の中でも特に値段が高く、発見当時は1gで8000万円したともいわれています。
現在ではEGFを精製する技術が向上し、徐々に手が届きやすい値段での商品も増えてきているので、商品を選べばEGFを手軽に取り入れる事も可能になってきています。

EGFを実際にスキンケアへ取り入れるために、配合コスメを選ぶポイントがあります。

これはどのスキンケア成分でも同じですが、配合量が多い程成分の作用は強く、逆に配合量が少なければ成分の作用は弱くなりますので、EGFを有効活用したいならばなるべく配合量が多いものを選びましょう。
配合量の基準としては、1ml中に0.1μ㎎以上(0.1ppm以上)または、1mlあたり100IUというものが一つの基準とされていますが、殆どの商品でこのような表記が無いのが実情です。
そのため、もう一つの基準としてとして「日本EGF協会」という機関が発行している認定証がついた商品を選ぶようにする事も、しっかりと十分なEGFが配合されている事を保証してくれるという意味で良い選択肢の一つです。

一番良いEGFコスメを手に入れる方法は、皮膚科などで医師が直接調合しているものを手に入れる方法です。
EGFが十分な分量で配合されているかどうか確認する事が可能ですし、またEGFは熱などに弱いため、保管方法によっては変質してしまい効果が弱まるのですが、調合したばかりのものであればその心配もありません。

注意が必要なのは「医師が調合したコスメ」と市販の「ドクターズコスメ」は別物という点です。
ドクターズコスメは医師の監修により作られた商品ではありますが、基本的に原料や流通などは全て他のコスメと変わりませんので、市販のドクターズコスメについては他のスキンケアコスメと同じようにしっかりと内容をチェックして選んだ方が良いでしょう。

FGFは繊維芽細胞成長因子と呼ばれるもので、真皮細胞に働きかけると言われている成分です。
FGFはEGFと一緒に利用する事で、相乗効果によりスキンケア効果が高まったという研究もあるので、出来れば一緒に配合されたものを選ぶと良いでしょう。

実際に、配合量が明確なものや日本EGF協会が認定している商品を紹介します。

EGFが1mlあたり166IUとなっており、必要な濃度の1.6倍EGFが配合された美容液です。
日本EGF協会の認定があるため、安心して試しやすい商品です。

アクアラビューはEGFが0.1ppm配合、アクアラロイヤルは0.15ppm配合されているとの事で、基準値以上配合と紹介されている商品の中で一番お手頃かもしれません。

日本EGF協会認定のEGF配合美容液です。
同じラインナップでFGF配合美容液も販売されているので、併用してみると良いかもしれません。

EGFが1mlあたり1000IU、FGFが1mlあたり400IUで両方とも高濃度配合の美容液です。