老けて見える”マリオネットライン” 原因と対策方法
うさみ
みなさんは「マリオネットライン」という言葉を聞いたことはありますか? マリオネットラインとは、美容業界で使われる用語で、口の両端から顎にかけて垂直に出来るシワのことを指しています。
マリオネットと呼ばれる腹話術の人形の口の部分に似ていることから、このように言われるようになったとされています。ほうれい線と同じように年齢を重ねた人が気にする症状です。
今回は、一度気にし始めるとずっと気になってしまう「マリオネットライン」の原因や対策などについて詳しく解説したいと思います。
マリオネットラインとは?
マリオネットラインとは、口の左右端から顎にかけて伸びる縦のシワのことです。マリオネットラインは、ほうれい線と同様に、見た目の年齢を上げてしまう原因とされており、マリオネットラインがあるとないでは印象が大きく変わるため、気にする人が多い症状のひとつです。
20代や30代の若い人にも現れることがありますが、多くは40歳を超えたあたりから目立つようになります。加齢が気になり始める世代に多いため、悩みの種とも言えるでしょう。
ゴルゴラインとの違い
マリオネットラインは、老け顔の特徴とされていますが、同じく老け顔の特徴として有名な「ゴルゴライン」と一緒に考えている人もいるようです。
マリオネットラインは口元のシワであることに対し、ゴルゴラインは目から頬にかけて出来る溝のことを指しています。いずれも老け顔の典型的な症状ですが、それぞれ指している部位が違いますので、違いを正しく理解しておきましょう。
ちなみに、ゴルゴラインの由来はマンガの「ゴルゴ13」のキャラクターに描かれていることに所以しますが、美容業界では「ミッドチークライン」と呼ばれています。目元から頬へ横切るように出来るため目立ちやすいのが特徴です。
ゴルゴラインは頬の筋肉が低下したり、頬の脂肪がたるむことによって頬周辺に溝が出来るため、線のような輪郭が浮かび上がることで表面化します。マリオネットラインとは場所も構造も異なることを理解しましょう。
マリオネットラインができる原因
口元にマリオネットラインができる原因は大きくわけて3つあるとされています。頬の脂肪が垂れ下がること、広頸筋(こうけいきん)がたるむこと、そして口角下制筋(こうかくかせいきん)の硬化です。
まず始めに、頬の脂肪が垂れてくる現象についてですが、頬には表情筋や筋膜があります。これらが老化によって徐々に張りがなくなったり、衰えてくることで起こります。頬周辺の脂肪の重みを支えきれず垂れてしまうのです。
次に、広頸筋のたるみも老化や筋肉の衰えが原因です。広頸筋は口元、下あご、首周辺に広がる大きな膜状の筋肉です。この筋肉が衰えてしまうと頬を中心にして顔全体が垂れてしまい、結果的にマリオネットラインが出来てしまうのです。
最後に、口角下制筋は口角を引き下げる場所にある筋肉で、この筋肉が柔軟性を失うことで、常に口角が下がりマリオネットラインが出来るのです。
頬の脂肪、広頸筋、口角下制筋の複合的な要因でマリオネットラインが出来ることを理解しましょう。
普段の生活習慣が引き金になることもある
マリオネットラインの原因は、普段の生活習慣による面も大きいもの。
特に猫背など姿勢の悪さによる影響は強く、猫背のように首が前にでた状態は広頚筋が引っ張られた状態になって衰えやすくなります。
広頚筋の衰えはマリオネットラインだけではなく、二重あごやシワの原因にもなりますので、猫背とならないように姿勢には普段から気を付けましょう。
また、紫外線も原因の一つ。
紫外線を浴びると肌のダメージによりコラーゲン生成が減少し、肌のハリや弾力が低下します。
肌の弾力が低下すると頬のたるみなどが引き起こされ、マリオネットラインが作られやすくなりますので、UVケアはしっかりと行いましょう。
マリオネットラインができやすい人の特徴
顔周辺の筋肉の衰えが原因のマリオネットラインですが、マリオネットラインが出来る人には共通している特徴があるとされています。
まずチェックしたい項目として、普段から口角が下がり気味の人や、笑う機会が少ない人はマリオネットラインが出来やすい傾向があります。意外な事例では、食事をする際に咀嚼する回数が少ない人も、筋肉を使わないためマリオネットラインが出来やすい傾向があります。
顔や首の筋肉を意識的に使うことで、ある程度は予防できるものの、なかなか自分では分からないという人は、頬周辺に縦に伸びた毛穴や、雫状の毛穴がないか確認するのがおすすめです。これらがあることは、顔のたるみの兆候ですので、そのままにしておくとマリオネットラインが出来てしまう可能性があります。
マリオネットラインを改善するための方法
マリオネットラインを改善するには大きくわけて2つの方法があります。ひとつはヒアルロン酸を注入するような美容整形、そしてふたつめが日々の予防です。
美容整形といっても、ごく短時間で施術してもらえるヒアルロン酸注入や、効果が持続する幹細胞や成長因子の注入などの再生医療などがあります。最も一般的なのはヒアルロン酸の注入ですが、抵抗がある人も多いのが実情です。
やはり、日々の予防が最も安全であり効果的です。別段難しく考える必要はなく、日頃から顔の表情筋を動かす運動をしたり、食事の際に咀嚼回数を意識的に多くするなど、ちょっとした心がけを継続することが大切と言えるでしょう。
マリオネットラインを解消するマッサージ・筋トレ方法
マリオネットラインを解消するためには下記のようなマッサージやトレーニングが有効です。
頬のたるみを解消するマッサージ
マリオネットラインの原因の一つである頬のたるみ解消には、毎日のマッサージが有効です。
顔のリンパが滞っていると、顔がむくんで重くなり、頬がたるみやすくなるので、適切に毎日リンパを流す事で頬のたるみを予防します。
具体的には鼻の脇から耳の方に向けて、指を軽く押し当てて滑らせるようにリンパを流し、次にこめかみから首の横を通って鎖骨までリンパを流していきます。
リンパマッサージは強くもみほぐす必要はないので、気持ちいいと感じる程度の圧でマッサージを行いましょう。
広頚筋を鍛えるトレーニング
マリオネットラインの原因の一つが広頚筋の衰え。この筋肉を鍛える事で、マリオネットラインの防止や小顔の獲得、首を長く見せるなどの効果を得る事ができます。
広頚筋を鍛える方法としては、まず肩をリラックスさせて正面を向いたあと、顔を天井に向けて顎を突き出すように力を入れます。
この時首の前や横が引っ張られているような感覚があればOKです。
顎を限界まで突き出した状態を5秒程度維持し、元に戻すという動作を10回程度繰り返しましょう。
口角下制筋をほぐすマッサージ
口角下制筋は口角を下げる時に働く筋肉で、マリオネットラインの場所に存在する筋肉。この筋肉が硬直していると口角が下がり、マリオネットラインができやすくなります。
口角下制筋をほぐすために一番シンプルな方法は、マリオネットラインの場所の皮膚をつまみ、ゆっくりと引っ張り上げる方法。筋肉と皮膚組織を剥がす事で、硬直が弱まります。
また、マッサージとして下唇に指をひっかけ、前の方にひっぱるようなマッサージもこの筋肉をほぐすために有効です。
指ではなく口の中から舌先で押したり、下唇に空気をためて膨らませるような方法でもほぐす事ができますので、気が付いた時に時々取り入れると良いでしょう。
ボトックスでマリオネットラインは消える?
マリオネットラインの原因のひとつである、口角下制筋が柔軟性を失い硬化してしまうことを防ぐのに「ボトックス」が効果的とされています。
ボトックスとはボツリヌス菌から抽出されるたんぱく質のひとつで、マリオネットライン周辺に注射を使って直接注入し、硬化した筋肉を和らげます。これにより、一時的にマリオネットラインが見えなくなるのです。
ボトックスはあくまでも一時的な措置にしかならないため、半年に一度程度のペースでボトックス注入し続ける必要があります。手間はかかるものの、手軽さや即効性、見た目の大幅な改善が見込めるため、マリオネットラインが気になる人から支持されています。
メイクでほうれい線のしわを隠す方法
マリオネットラインやゴルゴラインと同様に「ほうれい線」も老け顔の代表的な症状です。ほうれい線はメイクの工夫次第である程度隠せるので、ちょっとしたメイクのコツを覚えておくといいでしょう。
ほうれい線をメイクで消すためのポイントは3つです。シリコン入りのベースを使うこと、明るいリキッドコンシーラーを使うこと、そして目元を暖色系で強調することです。
とくにシリコン入りのメイクアップベースは、肌をなめらかに見せる効果があるので、ほうれい線を隠すのに有効です。明るめのリキッドコンシーラーと、暖色系で目元を強調することは、ほうれい線を隠すというよりも、周囲の視線を逸らすためのテクニックです。
毎日の食事でも改善できる!おすすめの食事
マリオネットラインなど老け顔の症状を改善するために、食事を見直すことも検討しましょう。とくにマリオネットラインは筋肉との関係が強いため、たんぱく質を積極的に摂取するのがおすすめです。
プロテインなどを通して摂取するのも効率的です。プロテインはカロリーが低いので、ダイエット中でも効率良くたんぱく質を摂取できます。食事を通じて改善する場合は、たんぱく質の摂取と咀嚼回数を増やして筋肉を動かすことも重要です。
ガムを噛むこともおすすめ
マリオネットラインを含む口周りのエイジングケアには、ガムを噛むという習慣もおすすめです。
ガムを噛む事で口輪筋など口周りの筋肉を良く動かし鍛える事ができるため、シワなどが解消されやすくなります。
また、口周りの筋肉を鍛えると顎のラインもシャープになって小顔効果を得る事ができるため、積極的にガムを噛むようにしてみると良いでしょう。
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