肌が変わる2分間!敏感肌のW洗顔法を元美容インストラクターが伝授
ゲスト
敏感肌でお悩みの皆さま、「また肌荒れしちゃった」と毎日のスキンケアが憂鬱になっていませんか?
某化粧品メーカーで美容インストラクターをしていた私は、敏感肌女性の肌悩みを聞く機会も多いうえ、私自身も生まれつきアトピー性皮膚炎持ちの敏感肌。気づいたら、敏感肌のスキンケアには人一倍詳しくなってしまいました。
そんな私は「敏感肌のスキンケアってどうすればいいの?」と聞かれた時には「まずW洗顔方法を見直して」と即答します。洗顔料を変えるでも、化粧品を変えるでもない。1番始めに見直すべきはW洗顔なのです! しかもW洗顔にかける時間はたったの2分!
「そんなことで!?」と思うようなことの繰り返しが、肌荒れしにくいすこやかな肌を育みます。この機会に毎日のW洗顔方法を見直して、化粧品ジプシーを卒業しませんか?
敏感肌は絶対NG! 誤ったW洗顔方法とは?
敏感肌とは、肌が本来持っている、外部刺激などから肌を保護する「バリア機能」が低下した状態の肌を指します。
敏感肌にもいくつかタイプがあり、アトピー性皮膚炎やアレルギーなど体質が原因の場合や、体調や環境の変化、間違ったスキンケアなどが原因の場合があるとされます。どのタイプの敏感肌にも共通して言えるのが「肌の水分を保持できず、刺激に弱くなっている」ということ。
スキンケアの中でも「W洗顔」は、メイクを落とすためのクレンジングの後に、肌の汚れを落とすための洗顔の2工程を一度に行う方法。そのため敏感肌の方にとっては刺激になりやすく、肌の水分を奪いやすいので特に注意して行う必要があります。
まずは、普段から敏感肌をより敏感にしてしまう間違ったW洗顔になっていないか、チェックしてみましょう。
こんなW洗顔してない?まずは普段のお手入れ方法をチェック
□すすぎは熱めのお湯または水で行っている
□シャワーを直接顔に当てて洗い流している
□指や手、ブラシで肌を擦って、またはゴシゴシ強い力で洗顔している
□クレンジング料でマッサージをしている
□シートタイプのクレンジングを愛用している
いくつ当てはまったでしょうか?
あくまで一例ですが、このようなお手入れはただでさえデリケートな状態の肌に負担をかけている可能性があります。1つでも当てはまった方は、今回ご紹介するW洗顔方法を今日から実践してみましょう!
1回2分で肌が変わる!? 敏感肌のW洗顔のポイント
敏感肌で悩んでいた人がみるみるうちにキレイになったこのW洗顔方法。敏感肌の私も、自分の肌で変化を感じられた方法です。
このW洗顔で特に大切なポイントは以下の5点。
①W洗顔は計2分以内に終わらせる
②クレンジング料は少し多めに使う
③洗顔の泡はレモン1個分! 弾力のある泡を立てる
④生まれたての赤ちゃんに触れるほどの力で洗う
⑤すすぎは32℃のぬるま湯で
特別なアイテムは不要! 自分の肌をいたわる“優しさ”だけを持って、洗面所へ向かいましょう!
クレンジングの方法
まずは、日焼け止めやメイクをクレンジング料で落とします。今回は割愛しましたが、ポイントメイクは、全顔のクレンジング前にリムーバーなどを使用して落としておくのがおすすめです。
①ターバンなどで顔周りの髪をまとめる
髪が邪魔にならないよう、ターバンや髪ゴムなどでまとめます。洗顔中に髪が落ちてきづらい、幅広のターバンがおすすめ。
②手を石鹸で洗う
W洗顔を始める前に、手を石鹸で洗っておくのも大切。見えないだけで、手にはたくさんの雑菌が付着しているのだとか! 雑菌はニキビや肌荒れを引き起こす原因にもなります。手を洗った後は、水気を十分に拭き取って。
③クレンジング料を使用目安量よりも少し多めに手のひらに出す
この使用量が重要なポイント! 製品によって使用目安量が決められていますが、その使用目安量よりも少し多めに使います。例えば、使用目安量が3プッシュなら4プッシュという具合に。
クレンジング料を少し多めに使用することで、肌に伸ばす際の摩擦を減らすことが期待できます。顔に伸ばしているとき、伸びが悪いと感じるようならクレンジング料を追加してみてください。自分にちょうど良い量加減を覚えましょう。
④顔の下から上に向かって優しくなじませる【20秒】
クレンジング料を軽く両手のひらで温めて、なじませやすくしたら、顔の下から上に向かってスッと広げます。
このとき、ゴシゴシと力を入れすぎてしまうと、敏感肌がさらに敏感になってしまう可能性が。肌が動かないくらいの強さで、顔全体になじませます。イメージは、生まれたての赤ちゃんに触れるとき…。寝ているチワワを起こさないように撫でるとき…。とにかく優しく、優しくを意識して。
⑤ぬるま湯で乳化させる【20秒】
クレンジング料がついた手を1度洗い流した後、少量のぬるま湯を複数回なじませます。
これは、メイク汚れを包み込んだクレンジング料を、肌から浮かす大切な作業。「乳化」と言います。クレンジング料に含まれている油分は、通常水とは混ざりにくいもの。そのまま洗い流そうとしても、上手く水となじまず、ゴシゴシと力を加えなければ落とせません。
しかし、少しずつ水分を加えてなじませて浮かせることで、さっとぬるま湯ですすいだだけで、きれいにメイク汚れを洗い流すことができるのです。
乳化し始めると、ヌルヌルとしたクレンジング料の感触が水のようにサラサラになります。これが乳化完了のサイン。肌表面が、牛乳のように真っ白になっているはずです。
乳化のポイントは、ぬるま湯を加える量。
手を洗ったあと、したたるぬるま湯をそのまま顔に当ててなじませる程度でOK。手のひらに溜めたぬるま湯をかけるように乳化すると、上手くなじまない可能性が。はじめは少し面倒かもしれませんが、コツさえ掴めば20秒ほどでできるようになりますよ。
⑥32℃のぬるま湯ですすぐ【20秒】
しっかりと乳化ができたら、ぬるま湯をパシャパシャとかけるようにすすぎます。このときも、手のひらが触れない程度でOK!
ぬるま湯の温度は、32℃がベスト。人の肌の表面温度は32~34℃、毛穴から皮脂が溶け出す温度は30℃と考えられています。
つまり、余分な皮脂を洗い流すには30℃以上の温度が必要ということ。
実は、単に汚れを落とすだけなら、温度が高いお湯で洗った方が落としやすいのです。これは油汚れのひどい食器を洗うとき、水で洗うよりも高い温度で洗った方がスッキリ素早く落ちるのと同じですね。しかし私たちの肌は食器と違って、うるおいが必要。だから、肌に必要なうるおいはなるべく残さなければいけません。
また、肌の表面温度が下がってしまうと、保湿機能やバリア機能が低下してしまうため、表面温度を保ちながら洗顔する必要があります。
汚れが落とせて、肌に負担をかけない表面温度と近い絶妙な温度。それが32℃だと覚えておきましょう。
洗顔の方法
クレンジングが終わったら、すばやく洗顔を。洗顔では、汗やほこり、古い角質などを洗い流します。洗顔料でも洗顔石鹸でもOK。洗い上がりの好みや使いやすさで選びましょう。
①洗顔料(洗顔石鹸)をレモン1個分の大きさになるまで泡立てる【10秒】
まずはぬるま湯を加えながら、しっかりと洗顔料(洗顔石鹸)を泡立てます。泡立ての目安は、レモン1個分。手のひらを逆さまにしても泡が落ちないくらい、弾力のあるきめ細かい泡を立てましょう。泡立てネットを濡らして、サッと水気を切ってから泡立てると、程よい泡をつくりやすいですよ。
どの程度水分を含ませればいいか悩んでしまう方は、ポンプタイプの洗顔料がおすすめ。時短にもつながります。
②泡を両頬・額・あご・鼻にのせる
まんべんなく顔全体を洗顔できるよう、泡を両頬・額・あご・鼻の5点にのせます。
③Tゾーン(顔の中心部分)→顔の広い部分(額・頬)の順番で、らせんを描くように洗顔する【20秒】
手のひらに残った泡を指先に集めて、皮脂の出やすいあご先・鼻・額のTゾーン(顔の中心部分)から洗顔します。次に頬や額の広い部分を。最後に目の周りをくるくると洗います。
このとき、泡の弾力をクッション代わりにして、手が触れないようにらせんを描きながら洗顔します。この泡が洗顔最大のポイント! もし手のひらが肌に触れるようなら、泡の弾力が不足している証拠。泡立て時に水が多すぎるか、泡立ちの悪い洗顔料(洗顔石鹸)の可能性があります。
肌に手のひらが直接触れてしまうと摩擦が起きやすくなるので、再度泡立て方法や今お使いの洗顔料(洗顔石鹸)を見直してみましょう。
④32℃のぬるま湯で30回以上を目安にすすぐ【30秒】
クレンジングのすすぎと同様、32℃のぬるま湯でしっかりすすぎます。
このときも、けっして手のひらで擦らず、ぬるま湯をかけるように洗い流しましょう。ポイントは、30回以上のすすぎを行うこと! 洗顔料の洗い残しは、肌のかゆみやニキビなどの肌トラブルを引き起こしかねません。
また、お風呂で洗顔を行う場合、シャワーをそのまま顔に当てるのはNG。シャワーの強い水圧は、繊細な肌のキメを乱れさせる要因の1つ。避けるよう心がけてください。
⑤最後に髪の生え際・フェイスラインなどに洗い残しがないかチェック
すすぎのあとは、洗い残しがないか鏡でチェックしましょう。特に洗い残しやすいのが、髪の生え際やフェイスライン、あご下など。洗い残しが見つかったら、再度すすぎ直しましょう。
⑥タオルで押さえるように水分をふきとる
肌を傷めないために、顔の水分はタオルに優しく吸わせます。ゴシゴシと擦るのではなく、タオルをそっと押し当てるようなイメージです。
これでW洗顔が完了! 肌に必要なうるおいを残しながら、不要な汚れを優しく洗い流します。このたった2分の洗顔方法を続けるだけで「肌の乾燥やつっぱりが気にならなくなった」「肌のくすみがすっきりした」という敏感肌の方がたくさんいらっしゃいました。慣れるまでは面倒に感じるかもしれませんが、ぜひ根気強く続けてみましょう!
敏感肌あるある! クレンジング・洗顔のQ&A
美容インストラクター時代、敏感肌のお客様から特に多かった質問をまとめてみました。今さら人には聞けない、素朴な疑問をここで解消してしまいましょう!
Q1.敏感肌にはクレンジングオイルよりもクレンジングミルクやクリームがおすすめって本当?
A.一概には言えません。クレンジング料の種類にこだわるのではなく、ベースメイクの濃さに合わせて選びましょう「油汚れは油で落とす」と言われるように、主成分が油のクレンジングオイルは、水性成分を含むクレンジングミルクやクリームに比べて、洗浄力が強いとされます。その分、肌にとって負担になりやすいと言えるでしょう。
しかし、同じクレンジングオイルでも、メーカーによって配合しているオイルや処方成分が異なるため、一概に言い切れないことも。(実際に、私が所属していたメーカーではクレンジングオイルよりもクレンジングクリームの方がメイク落ちの良い処方でした)
基本的には、クレンジング料の種類で選ぶのではなく、ベースメイクの濃さに合わせて選びましょう。
油分の多いリキッドファンデーションを使った日はクレンジングオイルを、油分の少ないパウダーファンデーションを使った日にはクレンジングミルクを、といった具合です。
このときのポイントは「ベースメイクの濃さ」に合わせるということ! マスカラやアイライナーなどの落としにくいポイントメイクの濃さに合わせてしまうと、肌に必要以上の負担がかかってしまう場合も。ポイントメイクは、専用のリムーバーなどでなるべく別で落とすように心がけましょうね。
Q2.W洗顔不要のアイテムって敏感肌にはどうなの?
A.さまざまな意見がありますが、個人的にはおすすめしません「1度で済ませられるから肌への負担が軽減できる」との考えから、W洗顔不要の洗顔料を選ぶ敏感肌の方もいらっしゃいます。これについて、さまざまな意見があるかと思いますが、個人的にはおすすめしていません。
なぜなら、「クレンジング料」と「洗顔料」では、落とす汚れの性質が異なるから。
クレンジング料はメイク汚れなどの油性の汚れを、洗顔料は汗や古い角質などの水性の汚れを落とす役割があります。それぞれ、落とす汚れの性質が異なるから、あえて分けて落としているわけです。
例えば、コンロ周りの油汚れを落とす台所用洗剤とお風呂の水垢を落とす洗剤は違います。これは、汚れの性質が違うからですね。わざわざお風呂を台所用洗剤で洗う方がいないように、肌に付着した汚れもきちんと分けて落とすことをおすすめします。
Q3.敏感肌だからW洗顔したくありません。洗顔料(洗顔石鹸)だけでもOK?
A.洗顔料(洗顔石鹸)のみで落とせるメイクならOK! そうでないならW洗顔を行いましょうQ2でもお伝えしたように、洗顔料(洗顔石鹸)で落とせるのは汗や古い角質などの水性の汚れ。つまり、ノーメイクの日や洗顔料のみで落とせるメイクの日には、クレンジングの必要はありません。
どうしてもクレンジング料を使いたくないという敏感肌の方は、普段のメイクに油分を含まないミネラルファンデーションやお湯で落とせるマスカラなどを活用するのがおすすめ。
Q4.朝も洗顔料を使うべき? 敏感肌が悪化しそうな気がするけど…
A.肌にかゆみや痛みがあるときはぬるま湯のみで。肌状態に合わせて変えるのがベター寝ている間にも肌からは皮脂や汗が分泌され、ほこりなどが付着していると考えられます。古くなった皮脂などの汚れをそのままにしておくと、酸化してしまい肌老化につながることも。
基本的には、朝も洗顔料を使用することをおすすめします。しかし、肌が極度に乾燥していたり、かゆみや痛みがでていたりなど、肌状態によっては洗顔料が刺激になる可能性があります。そのようなときは、無理に洗顔料を使用せず、ぬるま湯のみで洗顔すると良いでしょう。
敏感肌におすすめのW洗顔アイテム
敏感肌の私が長年愛用しているおすすめのW洗顔アイテムは、こちらの「セルキスクレンジングオイル(クレンジングオイル)」と「セルキスマイルドフォーム(洗顔料)」。
(左)セルキスクレンジングオイルN (右)セルキスマイルドフィームN 各5,000円(税抜)
主にエステサロンで販売されているのでデパートやドラッグストアなどで見かけることはない、知る人ぞ知るアイテム。大学生の頃に出会って以来、未だにこれ以上肌に合うW洗顔アイテムには出会えていません。
しっとりとした洗い上がりながら、汚れはすっきりと落ちる絶妙のバランスで、使い続けるうちに肌荒れしにくくなりました。そしてなにより、洗顔料が泡で出てくるポンプタイプなのがいい! 忙しい朝でもきめ細かくフワフワの泡が一瞬でできるので、ズボラな私にぴったりです。
敏感肌の第一歩はW洗顔から!
敏感肌だからといって、365日W洗顔を避けて通ることはできません。間違った方法を続けていると肌荒れやトラブルの原因に。化粧品を変える前に、まずはW洗顔方法を見直して「お肌キレイだね」と言われる美肌を目指しましょう。
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mi
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