頭皮の乾燥を防ぐシャンプーの選び方は、これだけ覚えておけばOK
なぎ
洗浄力が強すぎるシャンプーが頭皮の乾燥を招き、髪の育成環境を悪化させるなどヘアトラブルの元になっている事は多くの消費者が知るようになってきましたが、じゃあ結局どういうシャンプーを選べばいいのかがよく分からないという人も多いのではないでしょうか。
今回は、シャンプーを選ぶ際に見ておきたい一番重要なポイント。洗浄成分について紹介します。
頭皮トラブルは強すぎる洗浄成分が問題
シャンプーを選ぶ時一番に注意したいのが、洗浄成分。
頭皮の汚れを浮かすため、シャンプーにはかならず脂を除去しやすくするための洗浄成分(界面活性剤)が配合されていますが、この洗浄成分が強すぎると頭皮が元々持っている保湿成分まで洗い流してしまうため、乾燥や頭皮トラブルを引き起こしやすくなります。
逆に、洗浄成分の強さが適切で、頭皮に優しい成分であれば頭皮環境は頭皮が本来持っている力で回復していきます。
シャンプーは洗い上がりのしっとり感や軽さ、ツヤや香りなど好みに合わせて色々な選び方がありますが、洗浄成分については刺激になりやすいものとなりにくいものが分かりやすいため、まずは洗浄成分を見て、あとは使ってみて洗い上がりが気に入るかどうかで決めると良いでしょう。
【避けるべき】頭皮の乾燥を招く洗浄成分
具体的に、強すぎる洗浄成分で頭皮の乾燥を招く洗浄成分には以下のようなものがあります。
シャンプーの裏面などに記載された全成分表示を確認して、紹介しているような成分名が書いてあったら他のを選んだ方が良いでしょう。
ラウレス硫酸Na、ラウリル硫酸Na
シャンプーの洗浄成分として、昔からよく利用されているもので一番避けた方がいいものが「硫酸」という言葉が入ったこれらの成分。Na部分はアンモニウムやTEAなどちょっと違うものもあります。
ラウレス硫酸Naやラウリル硫酸Naは「高級アルコール系」と分類される洗浄成分。高級というのは値段の事ではなく、化学式の特徴によるもの。洗浄成分の中ではむしろ安く大量生産でき、洗浄力が強く泡立ちが良いため、多くのシャンプーに使用されています。
高級アルコール系の洗浄成分は洗浄力がかなり強く、頭皮が本来もっている保湿成分も洗い流してしまう事から、頭皮の乾燥を進行させてトラブルを誘発します。
また、強い洗浄成分で髪がきしむのをごまかすため、ポリマーなど髪をサラサラにする成分などが一緒に配合されている事も多く、これも頭皮のトラブルを引き起こす原因となっています。
オレフィンスルフォン酸Na、スルホコハクラウレス2Na
高級アルコール系よりは刺激が弱いものの、それでも洗浄力が強すぎる傾向にある成分。
頭皮が脂っぽくなる思春期あたりやオイリー肌タイプの人であれば、丁度いい使用感になるとも言えますが、頭皮が乾燥しやすい時期や年齢には避けた方が無難です。
カリ石けん素地、脂肪酸ナトリウム、脂肪酸カリウム
カリ石けん素地や脂肪酸ナトリウムという洗浄成分は、いわゆる「石鹸」の成分。普通の純石鹸で頭を洗った事がある人は分かると思いますが、洗浄力が強く髪が軋みます。
高級アルコール系の洗浄成分よりは乾燥させにくく、刺激もマイルドであるものの、保湿ケアが行いにくい頭皮の場合は洗浄後に保湿もしにくいので、石鹸系の洗浄成分でも強すぎると言えます。
汗をかきやすい暑い季節や、体質的に頭皮がべたつきやすいなど、どうしても強めの洗浄力のものが使いたい場合には選んでも良いと言えますが、基本的には避けた方が無難です。
脂肪酸系の他、ラウリン酸Kやオレイン酸Kなどのものもあります。
【選ぶべき】適度な洗浄力で頭皮ケアに良い洗浄成分
避けるべき洗浄成分ではなく、適度な洗浄力で頭皮のケアに向いているものは以下のようなものがあります。
コミカドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタイン
「ベタイン」という言葉が入った成分は、天然由来成分で刺激の少ない洗浄成分。
また、性質がやや特殊で、使われる状況に応じて汚れを浮かす界面活性剤として働いたり、髪や肌に付着して保湿成分として働いたりします。
洗浄力が弱く、頭皮に対しての刺激が少ないため、肌が弱くても利用できる洗浄成分の一つ。頭皮のケアという点では是非利用したい洗浄成分です。
ただし、洗浄力が弱いという事は汚れを落としきれないという場合もあるため、他のシャンプーを時々併用するなど使い方に工夫が必要となる場合もあります。
また、保湿成分としても働くという事は頭皮に残りやすいという性質でもあるため、すすぎをしっかりと行って入念に洗い流す必要があります。
ココイル~、ラウロイル~、ココアンホ~
ココイルグルタミン酸TEAやラウロイルメチルタウリンNaなど、成分名の頭に「ココイル」「ラウロイル」「ココアンホ」などの名称がついている成分が書いてあれば、だいたい肌に優しい洗浄成分です。
同じような表記でも、「アミノ酸系」「PPT(タンパク質)系」「タウリン系」という形で更に分類する事はできるのですが、どれも刺激が弱く乾燥しにくい洗浄成分。
成分名に「コラーゲン」や「シルク」などが入るPPT系洗浄剤は、洗浄だけではなく髪の補修までする作用を持つ為、頭皮ケアと同時にダメージヘアのケアにも向いています。
コカミドDEA、コカミドMEA
洗浄成分としての働きがありますが、洗浄力はあまり無く、他の洗浄成分の補助をする役割として配合される事が多い成分。
コカミドDEAなどが直接頭皮の刺激となる事は少なく、また他の洗浄成分の刺激を和らげてくれる働きを持つ為、配合されているシャンプーは頭皮ケアに向いているといえます。
一部の情報では発がん性やアレルギーなどの可能性が指摘されていますが、シャンプーへの配合であれば経口摂取や多量に肌につけるというものではないので、安全性としても特に問題が無いと考えられます。
成分面からみた肌への刺激だけでは判断が難しい面も
以上が、シャンプーを購入する際に見ておきたい、成分表にかかれた洗浄成分の見分け方です。
しかし、実際の洗浄力の強さは洗浄成分がどの程度の分量で配合されているかにもよるため、高級アルコール系を使っているから絶対にダメだとか、ベタイン系だから絶対に肌に優しいというものではありません。
あくまでも、強い洗浄成分を多く使っている場合は頭皮への刺激があまり考慮されていない可能性があるなど、その商品の傾向を掴むのには適していますが、実際の刺激は商品を使ってみるしかない部分もあります。
まずは洗浄成分であまり推奨されないようなものを使っていないか。頭皮への刺激が少ない成分を多く利用しているかを一つの目安として、その上で質感などが納得できるような商品を選ぶようにしましょう。
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