授乳中に気を付けたい乳首ケアの方法
公開
りなっしー
出産して育児を始めると、多くのママが悩みを抱えるポイントの一つに授乳中の乳首の痛みがあります。
赤ちゃんはおっぱいで育てたいけれど、乳首が痛くてそれも億劫……なんて事にならないよう、しっかりと乳首ケアをしてストレス無く授乳ができるようにしておきましょう。
授乳中に乳首が痛む原因
そもそも何故授乳中に乳首が痛くなってしまうのか。
乳首に痛みを感じる理由としては、授乳などによる乳首の傷が原因となりますが、乳首が傷ついてしまう主な原因は下記の通りです。
授乳の仕方により乳首が切れてしまう
赤ちゃんが授乳時に吸う力は、実は結構強く、大人が吸うのと変わらない力と言われています。
そのため、授乳の仕方が間違っていると乳首が切れたり、傷ついたりしてしまって痛みを感じるようになってしまうのです。
授乳の仕方による原因は以下のようなものがあります。
・斜めから授乳させるなど、授乳姿勢が悪くて乳首が引っ張られる
・赤ちゃんの口が閉じたまま吸い付かせ、乳首が擦れてしまう
・ママの授乳時の体勢が安定せずに動いてしまうため乳首が擦れる
・赤ちゃんをおっぱいから外す時に乳首が引っ張られて傷つく
陥没乳頭や扁平乳頭のため、強く吸われて傷つく
そもそも乳首が陥没乳頭であったり、扁平乳首であったりと授乳しにくい形状の場合、赤ちゃんが吸い付きにくくなるため、必要以上に強い力で吸われてしまう場合があります。
吸う力が強いと負荷もかかりやすくなるため、乳首が切れたり傷ついたりしやすくなります。
赤ちゃんが噛んでしまう
授乳時に、赤ちゃんが乳首を噛んで傷ついてしまう場合もあります。
これは歯が生える前の段階にいる乳児が、歯茎に痒さを感じる事や、一度噛んだ時にママが反応したのを覚えて、反応を確認するために噛むようになってしまうようなケースがあります。
乳首が乾燥して傷つきやすくなっている
手の乾燥があかぎれに繋がり、唇が乾燥すると切れてしまうように、乳首も乾燥すると柔軟性を失って傷つきやすくなります。
とくに、授乳時は赤ちゃんの唾液などで乾燥が引き起こされたり、かぶれになってしまったりという可能性が高いので、しっかりとケアをしないと乾燥しやすく、ダメージを受けやすいと言えます。
カンジダ症などの感染症や白斑(乳口炎)などのトラブル
乳首の痛みは、傷つく事だけではなくカンジダ症などの感染症であったり、白斑(乳口炎)と呼ばれるような、母乳の出口が詰まって引き起こされる炎症などによっても発生する場合があります。
こうした炎症による痛みの場合、放置しておくと乳腺炎などの更なるトラブルに繋がってしまう場合がありますので、なるべく早く対処する必要があります。
授乳中もできる乳首ケア
以上のような原因によって発生する痛みを軽減するためには、まず正しい授乳方法(赤ちゃんの姿勢など)を身に付ける事と、適切な乳首ケアを行う事が大切です。
馬油などを利用した乾燥のケア
乳首ケアとして大切な内容の一つが、乾燥のケア。乳首も一つの皮膚ですので、しっかりと潤いを保つ事でターンオーバーが適切に行われ、柔軟で傷つきにくい状態にする事ができます。
授乳中に乳首の乾燥をケアする場合は、赤ちゃんが舐めてしまっても良いものを選ぶ必要がありますので、利用できるケア用品が限られてきます。
利用しやすいものとしては天然原料から作られ、体内に入っても問題が無いものという点で、純粋な馬油などがおすすめです。
馬油は人の皮脂に近い成分のため、保湿性と安全性が高く授乳中に利用しやすいという特徴があります。
乳首ケアに効果的な商品の選び方
乳首の傷を早く治す目的や、乾燥を防ぐためには専用のケアクリームなど色々な商品も販売されています。
それらの商品を選ぶ時は、赤ちゃんが口にしてしまっても大丈夫かどうかを基準に選ぶようにしましょう。
ケアクリームを授乳前にふき取る場合でも、完全にふき取れず残ってしまう場合がありますので、授乳中についてはとにかく安全性にこだわる事が大切です。
マッサージで母乳を出やすくする
赤ちゃんが乳首を強く吸ってしまったりする原因の一つが、母乳が中々出て来なかったり、乳首が硬くて吸いにくい状態であったりというもの。
そのため、乳首やおっぱいのマッサージで母乳の出方をスムーズにしたり、乳首自体を柔らかく伸縮性がある状態に保ったりする事は乳首の傷を防ぐためにも役に立ちます。
乳首のマッサージとしては、乳頭を親指、人差し指、中指の3本の指で引っ張って伸縮性がでるようにする(陥没乳頭などの場合特に重要)ものや、乳首を指で軽く圧迫したり、左右に回転させるなどのものがあります。
痛くて授乳できない場合の対処法
乳首が痛くて授乳ができないというような場合は、我慢せずに哺乳瓶などを利用して乳首の傷を回復させるようにしましょう。
傷ついたまま授乳を続けると、傷口が炎症して別のトラブルに繋がってしまう可能性もあるので、我慢するよりもしっかりと休ませ、母体のケアを行う事も大切です。
一度哺乳瓶を利用してからまた直接の授乳に戻す予定がある場合は、哺乳瓶の硬さを固めのものにすると、すんなり戻しやすいと言われています。
また、痛くて授乳できないというような状況にしないためにも、例えば左右のおっぱいを交互に授乳してバランスをとったり、乳頭保護器を利用したりするなど、授乳方法に工夫をする事も大切です。
コメント
コメントを書く
ライター紹介
りなっしー
りなっしーさんが書いたほかの美容情報・ノウハウ
表情筋による小じわを解消「ボトックス注射」のよくある失敗
加齢によって気になり始める肌トラブルにも様々なものがありますが、その一つに小じわがありますよね。 小じわは肌の乾燥によって発生するタイプのものもあれば、表情のクセによって特定の部分にシワがはいる「表情ジワ」タイプのものもあります。 表情ジワは表情のクセによって出来るものですが [»続きを読む]
実は素足もキケン? 足の臭いを防ぐための3つのポイント
靴を脱いで開放感に浸ったと同時にニオイが気になる足。 何となく、足の臭いは冬のブーツが一番危険だと思っていると思いますが、実は素足になる夏の方が臭くなる危険もあったりと、ケア方法を間違えると悪臭の原因に。 足の臭いを防ぐための3つのポイントを紹介します。 [»続きを読む]
【汗じみ?ニオイ?】対策内容によって異なる汗脇パッドの選び方と貼り方
暑い季節になってくるとあふれ出てくる脇汗。日本は特に湿度も高いことから、汗が中々蒸発せず蒸れてしまうという特徴もあるため、脇汗の対策で悩む方は多いはず。 脇汗の対策として脇汗パッドを使う方は多いと思いますが、服の汗じみを中心に対策するか、ニオイを対策するかによって選ぶべき脇汗パ [»続きを読む]
脇のニオイも食事から? ワキ臭予防に摂りたい食事と避けたい食事
汗を沢山かく季節は、体臭も気になりますよね。特に満員電車や人の多い繁華街なんかにいくと、もわっとした熱気と共にニオイも漂ってきて、自分は大丈夫だろうかと心配になる人も多いと思います。 そんな汗臭いニオイですが、普段の食事によっても臭いが強くなったり、抑えられたりするので、ニオイ [»続きを読む]
制汗剤は使い方によっては汗をかきやすくなる!? 正しい脇汗ケアの方法
暑くなってくると気になる脇汗。汗が出てくる不快感だけではなく、服が湿ったりニオイが気になったりと、なるべく脇汗が出ないように抑えたくなりますよね。 脇汗を抑えるために多くの方が制汗剤を利用していると思いますが、実はこの制汗剤の使い方を間違えると、脇汗がより酷くなってしまう可能性 [»続きを読む]
健康法の新着記事
鍼灸で逆子治療ができるって本当? どんな効果があるの?
医療技術が発達した今でも、やはり出産は非常に大変なもの。特に、胎児の頭が母体の頭の方向にあり、子宮に胎児のお尻や足が向いている状態のいわゆる「逆子」は、出産が困難になるため帝王切開などが必要となる事も多い状態です。 今回は、そんな逆子の解消方法の一つとして、東洋医学である鍼灸治 [»続きを読む]
監修 あんま鍼灸院「鍼之助」
腸活してますか? 腸内美人になりましょう
ひと雨ごとに、気温が下がってくる今日この頃、皆さん如何お過ごしですか? いきなりですが筆者は、夏の終わりから腸活を始めました!1ヶ月と少し経った現在、効果が目に見えて現れてきたので、ご紹介させていただくことに。 今回は腸活がテーマの記事です。きっと貴女のヒントになれる [»続きを読む]
鈴木のぞ美
夏バテの原因は「冷え」? 解消や予防法を現役鍼灸師が答えます
夏などに暑い日が続くと、どうしても食欲がなくなってしまう事ってありますよね。 充分に食事をとる事は、健康・美容にとって大切です。 食欲がない夏バテに困った時の解消法を解説します。 [»続きを読む]
鍼灸師
佐々木
鍼治療(はり治療)って痛くないの? 現役鍼灸師が答えます
鍼治療って、何となく興味はあるけれど実際に受けた事が無いという人は多いのではないでしょうか? テレビなどで紹介されているのを見ると、顔に沢山の針が刺さっていてなんだか痛そうな印象ですが、実際に痛みを感じる人はいるのか、痛みを抑える工夫などがあるのかなど、現役の鍼灸師がお答えしま [»続きを読む]
鍼灸師
佐々木
2020年最もかかりやすい!?「巣ごもり熱中症」対策方法3つ
総務省消防庁が発表している 2020年6月の「熱中症による救急搬送人員状況」によると、家の中での熱中症発生増加率が急増。外出自粛で家の中にいることが多い今だからこそ、普段から室内で起こりやすい熱中症対策を心がけることが必要です。 自粛生活が当たり前になってくる中、暑さに身体 [»続きを読む]
美容家
船山葵