2色ファンデで小顔に!ベースメイクで作る自然なシェーディングテクニック

小顔   盛りテク   専門家  
公開 

EXPERT ヘアーメイクアップアーティスト

市川摩衣子

2 2

顔を小さくシャープなラインに見せる、メイクのシェーディングやハイライト。よくやる方法はベースメイクの上から暗めの色を重ねて影を作る方法ですが、場合によっては厚塗り感やわざとらしさが出てしまうことも。そこで今回は、厚塗りせずに素肌感を生かした立体的な小顔を作るベースメイクを紹介します。

目次 [非表示にする表示する]

小顔メイクに欠かせないシェーディング

顔のサイズやフェイスラインを「大きく見せたい」と思う人はいませんよね。できるだけ小さく、バランスのとれたシャープなフェイスラインにしたい! というのがほとんどの方の希望ではないでしょうか。

顔を小さく見せる方法は様々ありますが、メイクアップの場合は「シェーディング」というメイクテクニックを使うことがほとんどです。

シェーディングでシャープなフェイスラインが作れる

シェーディングとは、その名の通りメイクで顔に影を作ること。陰影を強調することによって、鼻や目の周辺、フェイスラインなどの低い箇所をより奥まって見せ、鼻や頬などの高い部分をより手前に見えるようにすることで、立体的でバランスのとれた顔立ちに補正できます。

面長な人には丸みを持たせ、丸顔の人には細みを持たせるなど、コンプレックスとなっている部分を補うことができます。

塗りすぎると不自然になる&メイクの手間が増える

そんな、小顔メイクには欠かせないシェーディングですが、ある程度センスや技術が要ります。良くやりがちな失敗として、不自然なまでにほおに暗い色をのせすぎて、”某閣下”のようになってしまったり、また、ファンデーションの上からシェーディングのカラーをのせようとしてムラになってしまったり・・・。
はたから見て「顔を小さく見せようとして必死だな」と思われるようなメイクは避けたいものです。

厚塗り感が出てしまうと老け顔に!? 自然な陰影を作るポイントとは

やりがちな残念シェーディング

・暗い色をのせすぎて、顔全体の血色が悪く沈んだ印象になる
・肌に合わない色を使ってしまい、その部分だけ浮いて見える
・シェーディングが粉浮きし、ムラになる
・わざとらしい陰影で、歌舞伎のようになってしまう

このように、シェーディングは失敗すると、小顔どころかとても必死感が出てしまい残念メイクになりがちです。顔色が悪く見えたり、厚塗り感が出てしまうと、メイクのヨレや崩れにもつながり、かえって老けた印象になってしまいます。

シェーディングは色を重ねるのではなく、ベースメイクで作るのが◎

厚塗り感を避け、誰でも自然なシェーディングを実現する方法として、私はベースメイクで陰影を作ることをおすすめします。
ファンデーションの上にさらにパウダー、ローライト、ハイライトと重ねなくても、ファンデーションの時点で陰影をつけることによって、厚塗りを防ぎ、自然な立体感を作ることが可能です。

自然な小顔を作る 2色のファンデを使ったベースメイク法

①. 美容液と化粧下地で肌を整える

まず、化粧下地をつける前に、美容液で適度に潤いを与えます。
これによりファンデーションの密着性を高められますので、ベースメイクを始める前にこのスキンケアのプロセスは絶対に入れてください。
美容液をつけた後のお肌は、指で触れて、離した時に、ピトッと少し吸い付いてくる感じになっているとベストです。
化粧下地は、厚塗りにならないよう、指で顔に点置きした後に指先で丁寧に伸ばしましょう。髪の生え際やフェイスラインまでしっかり塗ってください。

▶︎今回は濃厚なジェルタイプの美容液を使用しました。
(ステム アンペリティ ザ クリーム/ディレイア)

▶︎化粧下地を選ぶポイントとしては、使うファンデーションのブランドでライン使いすると崩れにくい仕上がりになります。

②. 明と暗、2色のファンデーションを塗る

リキッド、もしくはクリームタイプのファンデーションを2色使って陰影を作ります。
・明:普段使っている色より1〜2段階明るい色
・暗:普段使っている色より1〜2段階暗い色
明と暗のカラーの差は3〜4段階ほどあるものを選びましょう。
特に暗い方の色は、「少し暗すぎるかな?」というくらいでOK。

塗り方は、まず明るい色を顔の高い部分に点置きします。(額、頰、顎、鼻筋)
その後、暗い色を顔の奥行きを出したい低い部分に点置きします。(フェイスライン、こめかみ、髪の生え際)
点置きしたファンデーションを、明るい色の方からスポンジを使ってトントンと馴染ませるように広げながら塗っていきます。次に、暗い色のファンデも同じようにスポンジで馴染ませながら広げていきます。最後に、明るい部分と暗い部分の境目を入念にぼかすようにスポンジでたたき込みます。

まぶたなどの細かい部分は、ファンデーションをつけすぎると崩れやすいので、ほおなどの広い部分を塗った後にスポンジに残ったファンデーションを使って薄く塗りましょう。

▶︎ポイントとして、暗い色の境目が目立たないように綺麗にぼかしましょう。これを怠ると”閣下”になってしまいます。

▶️頬骨の高いところ〜こめかみはメイクが落ちにくいところ。シミなどが気になる場合は全体を塗った後に少し付け足してカバーしましょう。

▶︎塗り終わったら両手でそっと肌を包み、ハンドプレスして全体をなじませましょう。

③崩れやすいところ”だけ”少量のパウダーで仕上げる

ベースが崩れないようパウダーで仕上げます。この時、透明感のあるツヤを生かすために、パウダーは最小限にします。スポンジにパウダーを少量つけ、崩れやすいところにだけ優しくトントンと置いていくだけでOKです。
顔全体にパウダーを叩き込むと、せっかく作った陰影がぼやけてしまい、顔全体がぼんやりと浮いた印象になってしまいますので注意。

▶︎パウダーをつける箇所は、テカリやすい額、よく動いてよれやすい目頭、目尻、目の下、鼻筋、小鼻、口角などです。

この方法であれば、よほど暑い日に汗をかいたりしない限りは化粧崩れすることはありません! ぜひお試しを。

これで立体小顔のベースメイク完成です!

下はメイク前後の写真です。
顔全体がきゅっとコンパクトに見え、たるみなどのもたつきがすっきりとし、きゅっと引き締まった印象に。

2色ファンデでシェーディングをするメリット

・後から色を重ねる手間が省ける
・ベースから作る事で、色落ちがしにくい
・陰影の境目をぼかしやすく、失敗が少ない

より素肌を美しく見せたいなら、コントロールカラー下地を

その日のコンディションによっては、くすみが気になったり、赤みが出ていて隠したかったりなどあると思います。その時は、下地を塗るときにコントロールカラーを使用しましょう。

くすみ・シミが気になるときはパープル系・ピンク系のコントロールカラーを

くすみや血色の悪さが気になるときは、ほおなどの高い位置にパープル系のコントロールカラーを入れましょう。あまり広範囲に入れすぎると顔色が青白く見え帰って血色が悪く見えますので、顔の中心部のみにしましょう。

シミやクマなどの箇所は、オレンジ〜ピンク系をのせると目立たなくなります。

赤みが気になるときはグリーン、イエロー系のコントロールカラーを

赤みが気になるときは、気になる箇所(ほおなど)にグリーン系(またはイエロー系)のコントロールカラーを仕込みましょう。

ファンデーションを塗るのは指、もしくはスポンジが◎

ファンデーションを塗るツールとして、ブラシやパフなど様々ありますが、私のオススメはスポンジです。
厚みがあまりないものを選び、折り曲げて使うとちょうどいいです。余分なファンデーションや油分を程よく吸い出してくれるので、ムラになりにくいです。
指は熱を伝え、細かいところまで自在に塗ることができるので一番おすすめですが、慣れてないとムラになったりしやすいので、まずはスポンジを使うといいでしょう。

メイク直しはプレストパウダーをポイント付けするだけでOK

テカリが気になったり、メイクの落ちが気になってきたら、硬めにプレスした粒子の細かいパウダーを、指もしくはスポンジに少しだけつけて、気になる箇所にトントンとのせるだけで仕上がりが復活します。
(写真は、UVシルクフェイスパウダー/セザンヌ)

今回使ったアイテムの紹介

今回使ったメイクアイテムは、私が実際にメイクのお仕事で使用しているものです。
参考にしていただければと思います。

【美容液】ステム アンペリティ ザ クリーム/ディレイア

ヒト幹細胞培養液エキスやビタミンC誘導体などが使われており、肌本来の力を引き出す濃厚美容液。肌の水分と油分のバランスを整えながら、頬にハリを与え、お肌を引き締めます。

ブランド公式サイト

【化粧下地】モイスチュアクリアベース/カバーマーク

肌にたっぷりうるおいを与え、クリアで明るいベースを作ります。

【コントロールカラー】グロウルミナイザー ピンク/エクセル

ウルウルなツヤ感のあるカラーベース。
今回はこちらにさらに保湿クリームの「レ クレーム コンセントレ/アンブリオリス」を合わせて使っています。

【ファンデーション】フローレスフィット/カバーマーク

みずみずしいツヤのある仕上がりながら、しっかりとシミをカバーでき、素肌感とカバー力のバランスに優れたアイテムです。

【ルースパウダー】シアーパウダー/カバーマーク

きめ細かな肌を実現する、透明感あるパウダーです。

メイクLessonも開催しています。

メイクアップアーティスト市川摩衣子のメイクLesson

メイク下手を克服したい、顔のコンプレックスを解消したい、流行のメイクを取り入れたい、ワンランク上のメイクテクを手に入れたい、など、メイク上達のテクニックのほか、お使いのメイクアイテムをお持ちいただき不要なもの、必要なものの選定、またスキンケアのアドバイスなども行なっております。
ぜひチェックしてみてくださいね。

アンサルト(東京/青山)の公式サイトはこちら

編集後記

市川摩衣子さんのファンデを2色使って陰影を出すこちらのメイク法を、編集部では「マイ子塗り」と呼んでおります。通常のハイライトはベースメイクの上から重ねるため一番最初に落ちていってしまいますが、このやり方だと顔全体の塗り重ねた層が均一になるので、崩れかたも汚くなくメイク直しもしやすいと思いました。皆さんもぜひ試してみてください。

今回のメイク法でメイク崩れは?

午前中にこの方法でメイクをし、1日過ごしてみました。 夕方7時ころの写真で比べてみましたが、大きな崩れはなく、小鼻などの皮脂が出やすい箇所で多少色落ちはあったものの、汚い崩れ方はしていませんでした。

コメント

コメントを書く

この記事をシェアしよう!

市川摩衣子さんが書いたほかの美容情報・ノウハウ

皮脂・汗崩れしにくいベースメイク&ファンデ、プロが選んだアイテムはこれ!

皮脂・汗崩れしにくいベースメイク&ファンデ、プロが選んだアイテムはこれ!

汗をかいたり、テカったりと、夏のお肌ってメイクが崩れやすくて何かと気を使いますよね。そんな季節のベースメイクは日焼け対策まで考えると、崩れにくいだけでなく紫外線防御力まで欲しいところ。 メイクのプロとして今年はこれ!といえるお気に入りの夏用ベースメイクアイテムをご紹介します。 [»続きを読む]

2018春トレンドカラーでアイメイク! くすみカラーを取り入れるコツ

2018春トレンドカラーでアイメイク! くすみカラーを取り入れるコツ

人気のくすみ系カラーメイクを試して見たいけど、大人の肌には取り入れるのが難しそう、という方は多いのでは? アラサー特有のお肌のお悩みをカバーしながら、可愛くトレンドカラーを取り入れるコツをメイクアップアーティストがご紹介します。 [»続きを読む]

シミはどこに!? コンシーラーで茶色シミの消し方超絶テクニック

シミはどこに!? コンシーラーで茶色シミの消し方超絶テクニック

メイクアップアーティストが撮影の際にモデルのメイクに実際に使っている、シミ消しテクニックをご紹介します。高画質のカメラで近くから撮影しても、まるでなかったかのように消えてしまいます。でも、実は意外と簡単なんです。 [»続きを読む]

ベースメイクの新着記事

2023クリスマス「アドベントカレンダー」コフレ調べ尽くし25選!

2023クリスマス「アドベントカレンダー」コフレ調べ尽くし25選!

クリスマスまでのカウントダウンを、毎日浮かれ気分で盛り上げられる。そんな”アドベントカレンダー”が、今年は豊作! 少し気分が軽やかになってきた今年の年末にふさわしい、ワクワク感爆盛のホリデーコフレになっています。 コスメブランドから2023年発売予定のアドベントカレンダーを調 [»続きを読む]

jobikai ビューティーウォッチ

【2022初夏】持ち歩きにおすすめなUVケアコスメ厳選3選【敏感肌向け・ナチュラル系】

【2022初夏】持ち歩きにおすすめなUVケアコスメ厳選3選【敏感肌向け・ナチュラル系】

夏が近づいてきました…! デリケートなお肌を、強い紫外線から守るUVコスメ。そんな中でも今回は、ナチュラル派で、なおかつ敏感肌向けの低刺激処方、そして、徹底的に対策したい人にもおすすめな”持ち歩きやすさ”を重視して厳選しました。 今年も繊細で美しいお肌を全力で守りましょう〜! [»続きを読む]

jobikai編集長

しゅん

【ローラ メルシエ2022】鮮やかなレッドのパッケージが◎ 新年の訪れを祝う限定コレクションをレビュー!

【ローラ メルシエ2022】鮮やかなレッドのパッケージが◎ 新年の訪れを祝う限定コレクションをレビュー!

2022年1月1日に発売される、ローラ メルシエの限定コスメ。鮮やかなレッドカラーのパッケージが特徴です。今回は、新年のワクワク感がギュギュッと詰まったようなローラ メルシエの限定コスメをレビューしていきます。 [»続きを読む]

美容家

船山葵

【10/24発売】乾燥を防ぐプリマヴィスタ秋冬用の新しい化粧下地&ファンデーション

【10/24発売】乾燥を防ぐプリマヴィスタ秋冬用の新しい化粧下地&ファンデーション

「崩れにくさ」に定評のあるプリマヴィスタのベースメイクアイテムに、秋冬用の新しい製品が登場しました。乾燥しがちなシーズンに合わせ、”保湿”と”つや”に特化したアイテムとなっています。 [»続きを読む]

jobikai編集長

しゅん

コスパで選ぶ2021クリスマスコフレ「5選」

コスパで選ぶ2021クリスマスコフレ「5選」

ホリデーコフレ、もう手に入れましたか? コフレといえば、限定アイテムはもちろん魅力ですが、なんと言ってもコストパフォーマンスの高さは選ぶ上で重要のポイントです。普段はなかなか手が届きにくいコフレをお得に買える絶好のチャンス! そこで今回は、ホリデーシーズンに発売されている限定コ [»続きを読む]

jobikai編集長

しゅん

関連キーワード

ジャンルから美容情報を探す

女美会メンバーだけの
スペシャルコンテンツが続々登場!
あなたも今すぐ登録しませんか?

SNSアカウントで新規登録