肌のハリを維持して、加齢を感じさせないために

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りなっしー

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「お肌のハリがなくなった」という言葉は年齢を重ねていくにつれてよく耳にするフレーズではないでしょうか。20代の頃の肌はふっくらしていて、まさにハリがあったものの、40代、50代になると多くの場合で顔の肌全体が垂れてきたような印象に。ハリがなくなった肌は「老け顔」の定番で、周りからの印象も悪くなりがちです。

そこで今回は、肌のハリについて原因や予防法などを詳しく解説します。

肌にハリがなくなってきたと感じるとき

肌のハリが無くなってきたと感じるのは多くの場合、メイクや洗顔など直接肌に触れる時のようです。ただ、そもそも肌の加齢による変化は毎日少しずつ進行していっていますが、一気に変わるわけではないので、大体の場合はふとした時に昔の肌と比べて変化に気が付くという形になり、肌のハリが大きく失われてきている状況で初めて気が付くものだとも言えます。

肌のハリがなくなったことを実感する最も分かりやすい方法は、昔の写真と現在の写真を比べることです。とくに10年前の写真と現在を比較すると大きく印象が違うと思います。見た目の印象が大きく変わるほどに肌のハリは影響力が大きく、老け顔の印象に直結しているのです。

また、ほうれい線やゴルゴラインなどのシワが気になるようになった時も、ハリがなくなったことに気がつくタイミングと言えるでしょう。この他にも、メイクにムラができやすくなったり、メイクの乗りが悪いときも肌のハリが失われつつあるシグナルと考えていいでしょう。

肌のハリの減少は日常的には気がつきにくいため、昔の写真と比較したり、シワの有無など小さなサインを見逃さないようにしましょう。

ハリのある肌に必要な成分

ハリがある肌に必要不可欠な要素は、真皮層のコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸です。

人の皮膚は、表皮層、真皮層、皮下組織の3層構造で、お肌のハリに大きく影響しているのは真皮層です。さらに、頬筋(きょうきん)や大頬骨筋(だいきょうこつきん)などに代表される表情筋も関係しています。つまり、お肌のハリは真皮層に含まれるコラーゲンなどの成分と、表情筋の2つの要素が理想的な状態になって初めて実現すると言えます。

なかでも真皮層に含まれるコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸はお肌のハリに必要不可欠な3大要素と言われています。

コラーゲンは膠原線維(こうげんせんい)とも呼ばれており、真皮層の70パーセント程を占めています。3重の螺旋構造をしており、真皮層のなかで網目状に広がって肌の強度を作り出しています。

エラスチンは真皮層に数パーセント程度しか含まれていませんが、コラーゲンをつなぎ止める役割があり、柔らかい弾力を生み出しています。弾性線維(だんせいせんい)とも呼ばれます。

ヒアルロン酸はコラーゲンとエラスチンの隙間を埋めるようにして存在し、水分を蓄えるゼリー状の成分です。柔らかさに加えて、潤いを保持する役割があります。

このように、肌のハリは真皮層のコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸がそれぞれの役割を果たすことで実現しています。

肌のハリがなくなる原因

肌のハリがなくなる原因は、真皮層のハリに必要な成分が減少することや、表情筋の劣化などがあります。これらを引き起こすのは、加齢、乾燥、紫外線、乱れた生活習慣などです。
真皮層のコラーゲンやエラスチンなどは線維芽細胞が生成していますが、加齢とともに生成能力も低下します。その結果、ハリを生み出すほどの十分な量が確保できずに肌が弛んでしまうのです。
とくにエラスチンは加齢によって減少する一方とも言われており、適切なケアによっていかに減らさないかが重要だとされています。

乾燥もハリを失う大きな原因です。乾燥した肌は水分が一層蒸発しやすくなり、真皮層のヒアルロン酸までも奪ってしまいます。ヒアルロン酸が減少するとハリを維持できなくなり肌が弛みます。同様に、紫外線もコラーゲンやエラスチンを破壊するためハリを失う原因のひとつと言えます。

乱れた生活習慣はコラーゲンなどを生成する線維芽細胞の働きを鈍化させてしまいます。睡眠不足、ストレス、栄養不足、喫煙や飲酒などが影響します。また、日頃から表情筋を使わないと筋肉が肌を支えきれずに弛んでしまいハリが失われます。

真皮層のコラーゲンやエラスチンなどを生成する線維芽細胞が、紫外線や加齢、乾燥などの影響を受け、正常に機能しないことで肌のハリは失われるのです。

肌のたるみ解消に効果的なスキンケア

肌のハリがなくなることや、肌のたるみを解消するには乾燥対策と紫外線対策が肝心です。

乾燥対策は日頃から取り組みたい対策です。肌が乾燥すると肌バリア機能を担う皮脂膜がなくなり、真皮層のコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を失いやすくなります。そのため、保湿ケアにおいてコラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を補うことが大切です。

紫外線対策では、紫外線を避けることはもちろん、日焼け止めを塗って真皮層を守ることを意識しましょう。紫外線のなかでもUV-Aと呼ばれる波長は真皮層まで到達し、線維芽細胞や既存のコラーゲンなどを破壊します。これらを失った場合、同時に肌のハリも失いますので紫外線対策は重要です。

乾燥対策や紫外線対策などのスキンケアを通じて肌のハリを失わないように気をつけましょう。

肌のハリを取り戻す生活習慣

肌のハリを守るには生活習慣の見直しも重要です。とくに睡眠、食事、運動の3つを中心に見直してみましょう。

1日6時間以上の十分な睡眠は、お肌のターンオーバーを促す効果があります。熟睡している間に成長ホルモンが分泌され、ターンオーバーだけでなくコラーゲンなどを生成する線維芽細胞の働きも正常化されやすくなります。

バランスが取れた食事も大切です。なかでもビタミンA、ビタミンC、ミネラルなどを積極的に摂取しましょう。ビタミン類はレバーや緑黄色野菜、果物で摂取し、ミネラルは大豆製品やチーズなどで摂取可能です。とくに納豆など大豆製品は、イソフラボンを含んでいるためコラーゲン生成に役立ちます。

運動も心がけましょう。1日30分程度のウォーキングやヨガなどの適度な運動は、血流を促すだけでなく、成長ホルモンも分泌されやすくなります。ストレス解消にも繋がりますのでぜひとも取り組みたい習慣です。

クリニックで肌のハリを取り戻す治療法

肌のハリを取り戻すために美容クリニックで行う治療法もあります。
簡単なものでは、注射を使ってハリを復元する成分を注入するものがあります。
注射の内容はクリニックによって異なりますが、ヒアルロン酸やビタミンなどを注入する「水光注射」や、線維芽細胞を活性化させる「プラセンタ注射」などがあります。注射による治療は短時間、低予算、ダウンタイムが短いなどのメリットがあります。

この他にも「IPLフォトフェイシャル(Intense Pulse Light)」や「レーザー治療」など、線維芽細胞を活性化させることを目的とした治療であったり、肌の内部から肌を糸で引き上げるといったような形成外科的手法もあります。

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