ファンデーションのムラがうろこ状に!?原因と正しい塗り方・直し方
ゲスト
女性にとってファンデーションとは“第2の肌”のようなもの。現に、素肌を見られる機会よりもファンデーションをまとった肌を見られる機会の方が圧倒的に多く、ファンデーションの仕上がりが“肌のきれいさ”を印象づけているといっても過言ではありません。
それほど重要なファンデーションですが、正しく使わなければムラづきしてうろこのようになってしまうことも。これでは美肌どころか汚肌! そこで今回は、ファンデーションがムラづきする原因や、ファンデーションの正しい塗り方、直し方をご紹介します。
そのムラは何ムラ??ファンデーションがムラになる原因
「塗り方が悪いからムラになる」と思われがちですが、実はそれだけではありません。ファンデーションがムラになる原因は多岐にわたります。
スキンケアのなじませ不足が原因の「お手入れムラ」
まず考えられる原因に、ファンデーションを塗る前に使う化粧水や乳液などのなじませ不足があります。スキンケアアイテムがしっかりと角質層になじまず肌表面に残っていることで、ファンデーションの邪魔になっているわけです。
特に、そのような状態の上からパウダーファンデーションをのせた日には、見るも無残なうろこムラに…! しかも、ファンデーションのスポンジにスキンケアアイテムの水分や油分が移ってしまいます。部分的にしっとりしたスポンジに、ファンデーションをとるとどうなるでしょう…。しっとりした部分にのみたっぷりとファンデーションがついてしまい、さらなるムラができるという負のスパイラルが引き起こるのです。
肌の乾燥が原因の「肌荒れムラ」
肌に残った水分や油分がファンデーションのムラになる反面、肌が乾燥していてもムラになる場合があります。
肌が乾燥すると、うるおいを失ったパンのように表面はかたくなりカサカサごわごわに。ひどいときには、粉吹きや皮むけが起こるときも。そのような状態でファンデーションを塗っても、肌と密着できずムラになってしまいます。
ベースメイクの塗り方が原因の「塗りムラ」
化粧下地やファンデーション、フェイスパウダーの塗り方が原因でムラになることも。その中でも圧倒的に多いのが「間違った使用量」。化粧下地やファンデーションを顔全体にたっぷりと塗りすぎてしまうと、ムラになりやすいのです。
イメージしやすいように、身近な“とんかつ”に例えてみましょう。
肌が豚肉、化粧下地が小麦粉、ファンデーションが卵、フェイスパウダーがパン粉です。
一般的に、とんかつを作るときには下味をつけた豚肉に小麦粉をまぶし、余分な粉をしっかりと落とします。小麦粉をつけることで、衣(パン粉)が豚肉と密着しやすく、はがれにくくなるのだそう。(それ以外に、豚肉の旨味を逃がさないなどの役割もありますが)
もしこのとき、余分な小麦粉がたっぷりついたままの状態なら、この後つける卵がダマになってしまいます。もちろん、卵だってつけすぎてしまうとパン粉をまんべんなくまぶせず、ベチャッとした仕上がりに。均一にパン粉がまぶされたとんかつと、ところどころダマやムラになったとんかつ…一体どちらが美しく、美味しそうに見えるでしょうか? 当然、前者ですよね。
ベースメイクも同じで、肌とファンデーションを密着させる化粧下地や上からのせるファンデーションの量が適切でなければ、ムラになったりヨレやすくなり、残念な仕上がりになってしまうのです。
間違った化粧直しが原因の「重ねムラ」
ファンデーションを塗った直後はきれいなのに、化粧直しするとムラになってしまうという場合は、化粧直し時の厚塗りが原因。
崩れたファンデーションや余計な皮脂をオフせずに、上からファンデーションを重ねていませんか? それではムラになって当然です。日中、分泌された皮脂はファンデーションと混ざリ、ヨレやすい状態。その上からファンデーションを塗れば、案の定ヨレてムラになります。
ファンデーションのうろこムラを防ぐスキンケア方法
ファンデーションのうろこムラを防ぐために、まずはスキンケア方法を見直し、ファンデーションが美しく仕上がる土台を作りましょう。
①洗顔で肌の汚れを洗い流す
ファンデーションのムラを防ぐ最初のステップは、寝ている間に分泌された汗や皮脂、付着したホコリを洗顔で洗い流すことから。
メイク前に洗顔しない…なんて方はいないかと思いますが、肌質やその日の肌状態によって洗顔の仕方は変えるのが理想的。
洗顔料を使い、32℃程度のぬるま湯で洗い流すのが基本ですが、敏感肌や乾燥肌で肌がデリケートに傾いている際には、ぬるま湯だけでもOK。また、混合肌でTゾーンなど部分的にべたつく場合は、ベタつく部分のみ洗顔料を使用し、乾燥している部分はぬるま湯で洗顔しましょう。 くわしい洗顔の方法は、こちらの記事をご参照ください。
②化粧水と乳液で水分と油分を補う
不要な汚れを取り除けたら、化粧水と乳液で水分と油分を補います。
化粧水は手でつけてもコットンでつけてもOK。ただし、角質層のすみずみまで浸透させるために、少量を3回程度に分けてたっぷりと補給しましょう。乳液は、基本的に手でつけますが、肌のベタつきが気になる場合はコットンを使って。
顔全体に化粧水と乳液をなじませたら、仕上げに両手のひらを密着させて肌表面に残った水分や油分を押し込みます。何度か繰り返し行なって、手のひらに肌がもっちりと吸いつく感じを覚えたら、次のステップに移るサインです。
③ティッシュで余分な油分をオフする
密着させた際、ベタつきやテカリがあるようなら軽くティッシュをあて、余計な油分をオフします。特に鼻の頭や小鼻は化粧崩れしやすい部分。メイクの前にチェックしておきましょう。
ファンデーションのムラに悩まされない!毛穴レスを叶える塗り方
丁寧なスキンケアで下準備が完成したら、いよいよベースメイクを施しましょう。
主なベースメイク工程である「化粧下地」「ファンデーション」「フェイスパウダー」、それぞれの塗り方をご紹介します。
ムラにならない化粧下地の塗り方
ベースメイクのスタートは、化粧下地から。ファンデーションのムラを防ぐために、部分用化粧下地と全顔用化粧下地を上手く活用しましょう。
①毛穴をカバーする部分用化粧下地を、皮脂がでやすいTゾーンや小鼻に塗る
毛穴の開きや皮脂によるファンデーションムラを防ぐために、皮脂分泌が多いTゾーンや小鼻を中心に毛穴をカバーする部分用化粧下地を薄く広げます。
つけすぎを防ぐために、手の甲に部分用化粧下地を少量だして、指の腹で量を調整してから肌にのせましょう。商品によって使用するタイミングはさまざまなので、必ず使用順序を確認してから使ってください。
②全顔用の化粧下地を均一に塗る
顔全体に、ファンデーションのりをよくする全顔用化粧下地を均一にのばします。UVカット機能がない化粧下地の場合は、先に日焼け止めを塗ってから化粧下地をつけましょう。
のばす手順は「頬→額→鼻→口周り→目の周り」。顔の中心から外側にむかって、面積が広い部分から筋肉に沿わすように塗り広げます。この手順は、ファンデーションを塗布する手順と同じなので、マスターして損はなし。
③色ムラをカバーするコントロールカラー(肌色補正する化粧下地)をのせる
ファンデーションを厚塗りしなくても、肌のアラや色ムラをカバーできるよう、コントロールカラーで肌色を補正します。
黄ぐすみしやすい目の周りや口角にはラベンダーのコントロールカラーを、小鼻の横や部分的に赤みが目立つ箇所にはグリーンのコントロールカラーをのせましょう。コントロールカラーを使えば、ファンデーションの厚塗りを防ぐだけでなく、格段に仕上がりの美しさがアップします。ズボラな私は、正直「ちょっと面倒…」と感じる日もあるので、毎日は使用していませんが「今日は気合いを入れてメイクするぞ!」という日は必ず使っています。時間があるときには、ぜひコントロールカラーを使ってみてください。
ムラにならないファンデーションの塗り方
化粧下地の上からいよいよ、ファンデーションを重ねます。ファンデーションの使用量は、リキッド(クリーム)ファンデーションはパール粒1個分、パウダーファンデーションの場合はスポンジの2/3にまんべんなくつけ、ところどころでつけ足していきます。
ファンデーションをつけ足すタイミングもかなり大切なポイントなので、そちらもしっかりと覚えましょう。
①ファンデーションを手またはスポンジにとる
リキッド(クリーム)ファンデーションの場合は、手の甲にパール粒1個分のファンデーションを出し、人差し指・中指・薬指の3本を使ってなじませます。
このとき指の第2関節までまんべんなくファンデーションがついている状態にしてください。指の腹を広く使うことで、指ムラを防ぐことができます。
パウダーファンデーションの場合は、スポンジの2/3にファンデーションをとった後、必ず手の甲でなじませます。
そうすることで部分的に塗りムラがでるのを防ぐことができます。
②頬の内側から外側にむかって塗布する
手やスポンジの広い面を、頬にぴったりと密着させた状態で、片頬の内側から外側にむかってファンデーションを塗布します。
このとき、顔の側面までしっかりとのばしてしまうと、のっぺりとした印象になりやすいので、自然に仕上げたい場合は気をつけてください。
片頬に塗れたら、ファンデーションをつけ足し反対側の頬も仕上げます。①の工程を繰り返すイメージです。頬は比較的化粧崩れしにくく、シミなどの隠したいポイントが多い部分なので、しっかりつけてもOK。
③ファンデーションをつけ足し、額の中心から外側にむかって塗布する
再度ファンデーションをつけ足しますが、このときは①よりもやや少なめに。リキッド(クリーム)ファンデーションなら人差し指・中指・薬指の第1関節まで、パウアダーファンデーションならスポンジの1/3程度にします。
右、左と、額の中心からこめかみまでファンデーションをのばします。
額はファンデーションのつけ足し不要。薄く、薄くを意識して塗り広げましょう。
④少量のファンデーションを鼻→口周りまで塗布する
少量のファンデーションをつけ足し、鼻筋、小鼻、鼻の下、あごまで一気に塗ります。つけ足すファンデーションの量は、リキッド(クリーム)ファンデーションなら中指の第2関節まで、パウダーファンデーションならスポンジの1/4程度が目安。
まずは大まかに、鼻と鼻の下、あごにファンデーションを塗ります。その後手早く塗り広げましょう。
鼻やあごは皮脂分泌が多く、口周りは動きが多いことから、ファンデーションは少量にとどめることが鉄則! むしろたくさんつけないほうが、美しく仕上がります。
⑤少量のファンデーションを目の周りに塗布する
目の周りも動きが多い部分なので、少量のファンデーションをつけ足します。④のさらに半分ほどの量をとり、まぶたと下まぶたのキワにすっと塗りましょう。
やさしい力加減でなじませたら、反対側も同様に塗ります。使用するファンデーションの量は少なめでも、目のキワぎりぎりまでのせることで、クマやくすみも自然にカバーすることができます。
⑥髪の生え際やフェイスラインにむかってぼかしこむ
全体に塗り終わったら、ファンデーションのついていない手やスポンジで、顔側面のファンデーションをぼかしこみます。
そうすることで肌とファンデーションの境界線がぼかされ、一体感が生まれます。
⑦【リキッド(クリームファンデーションの場合)】きれいなスポンジでパッティングする
ファンデーションの仕上げに、きれいなスポンジを使って「頬→額→鼻→口周り→目の周り」の順でパッティングを。指ムラや余分なファンデーションを取り除き、肌に密着させることができます。
パッティングは、スポンジをすべらせるのではなく、ポンポンと押さえるように行いましょう。髪の生え際やフェイスラインのみ、すべらせてぼかしこみます。これで、ファンデーションが終了! これだけ丁寧に塗れば、ムラのない肌に仕上がっているはずです。
ムラにならないフェイスパウダーの塗り方
ベースメイクの仕上げは、フェイスパウダーで。リキッド(クリーム)ファンデーションとパウダーファンデーション、どちらの場合でもフェイスパウダーを重ねたほうが崩れにくくムラもカバーされます。
①パフやブラシにフェイスパウダーをとりファンデーションの手順でのせる
パフやブラシにフェイスパウダーをなじませた後、一度手の甲で量を調節します。
ファンデーションの油分をおさえて、きちんと感のあるメイクに仕上げたいときにはパフで、ファンデーションのしっとり感を残しつつナチュラルに仕上げたい場合はブラシを使いましょう。
フェイスパウダーをのせる手順やつけ足すタイミングは、ファンデーションと同様。やさしく、ふんわりとしたタッチで重ねます。
②きれいなブラシで余分なパウダーをはらう
肌のベタつきがなくなるまでフェイスパウダーをのせたら、きれいなブラシで余分なパウダーを払い落とします。
顔の中心から外側にむかって、左右交互にはらいます。ブラシは直角に当てるとチクチクして刺激になる場合があるので、横に倒して使いましょう。鼻筋や鼻下などの細かい部分は、ブラシの先をつぶして使うと◎。
③両手のひらでファンデーションとフェイスパウダーを肌に密着させる
最後に、両手のひらで顔全体を包み込み、ファンデーションとフェイスパウダーをなじませます。
そうすることで、肌にファンデーションがぴたっと密着し、時間が経ってもムラになりにくいという嬉しい効果が。
これで全てのベースメイクが終了。まるで肌の一部のような、美しいベースメイクの完成です。
ファンデーションをムラなく仕上げるコツは手早さにあり
ファンデーションをムラなく仕上げるには、実はもう1つ大事なポイントが。
それは「手早さ」です。特に液体状のベースメイクアイテムの場合、手早くのばさなければ固まってしまい、ムラになってしまうのです。化粧下地やファンデーションを点置きしてからのばす方法もありますが、手早く仕上げる技術がなければムラになりやすいので、その都度つけ足すのがおすすめ。
テレビを見ながら、ごはんを食べながら…など、ながらでのベースメイクは、ファンデーションがムラになるもと。集中して手早く仕上げることが、美しくファンデーションを塗る秘訣です。
化粧直しでファンデーションがムラづきに!?直し方
化粧直しでファンデーションがムラになってしまうという方は、直し方に問題があるかもしれません。
ファンデーションを直す際の鉄則は、「崩れた部分をオフしうるおいを与えてから塗り直すこと」。そこで出番なのが、乳液やスティック美容液です。
崩れた部分の皮脂やファンデーションをティッシュで押さえた後、乳液やスティック美容液をなじませ、うるおいを補いながらファンデーションを落とします。
大切なのはその後! 乳液やスティック美容液を指の腹でしっかりとなじませます。十分になじんでいない状態でファンデーションを重ねてしまうと、うろこムラになりやすいため、ベタつきがなくなったのを確認してからファンデーションを重ねましょう。
くわしい化粧直しの方法は、こちらをご参照ください。
塗り方・直し方次第でファンデーションのムラと無縁の肌に
スキンケア方法やベースメイクの塗り方、直し方を見直せば、ファンデーションのムラに悩まされることもなくなるはず。
そうすれば、誰からも羨ましがられる美肌を叶えることができるでしょう。“第2の肌”を美肌にするも汚肌にするもあなた次第。ぜひ今日から実践してみてくださいね!
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jobikai編集長
しゅん