お風呂は朝と夜どっちが美容にいい?目的別の考え方
EXPERT 美容家
船山葵
「お風呂は朝と夜どっちが美容にいいの?」と気になったことはありませんか。朝風呂はむくみ対策や気分のリセットに役立つ一方、夜風呂は汚れを落として睡眠を整えやすいのが魅力です。
実は、美容にとって大切なのは“朝か夜か”を一つに決めることではなく、自分の目的に合わせて選ぶこと。この記事では、入浴検定の資格を持つ筆者が、お風呂の美容効果をはじめ、朝風呂・夜風呂それぞれのメリットとデメリット、さらに美容の目的別におすすめの使い分け方までわかりやすくご紹介します。
- 目次 [非表示にする表示する]
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- お風呂は朝と夜どっちが美容にいい?
- 交感神経と副交感神経が、美容効果のカギ
- 朝と夜、それぞれの入浴メリットがある
- 入浴の4大効果
- お風呂に入ることで期待できる美容効果
- 朝にお風呂へ入るメリット・デメリット
- 夜にお風呂へ入るメリット・デメリット
- 美容の目的別|朝風呂・夜風呂の使い分け方
- 美容効果を高めるお風呂の入り方のポイント
- 熱めのお湯で交感神経優位、ぬるめのお湯で副交感神経優位
- お湯の温度は熱すぎないほうが肌にやさしい
- 長風呂しすぎると乾燥や疲労感につながることもある
- 入浴後は保湿までがセット!
- 朝風呂・夜風呂で美容効果を下げないための注意点
- 体調や季節に合わせて無理のない入浴を選ぶことが大事
お風呂は朝と夜どっちが美容にいい?
結論から言えば、美容面で優先したい目的によって最適な入浴時間は変わります。朝は交感神経を優位にし、夜は副交感神経を優位にするといった目的をもって入浴をするとより効果的です。
交感神経と副交感神経が、美容効果のカギ
私たちの体は、活動時に働く「交感神経」と、休息時に働く「副交感神経」という2つの自律神経によって調整されています。朝の入浴で熱めのお湯に浸かると交感神経が刺激されて目覚めが促され、夜の入浴でぬるめのお湯に浸かると副交感神経が優位になりリラックス状態へと導かれます。この仕組みを理解し、その時々の目的に応じて入浴スタイルを調整することが、美容効果を最大限に引き出すカギとなります。
朝と夜、それぞれの入浴メリットがある
例えば、朝に入浴すると血行が促進され、顔色が明るく見えたり、むくみの軽減につながったりします。一方、夜に入浴すると一日の汚れや皮脂を落としやすく、睡眠の質を整えることで肌のターンオーバーをサポートしやすくなるとされています。
そのため、「朝か夜か」を比較するのではなく、自分の生活スタイルや肌悩みに合わせて選ぶことが大切といえるでしょう。
とはいえ、やはり睡眠は健康や美容に大きな影響を与えますので、美容のためには夜の入浴は欠かせません。より完璧に美容効果を得たいのであれば、夜に入浴したうえで、翌日の朝も入浴するといったルーティンがおすすめです。
入浴の4大効果
入浴が体に与える効果は、大きく分けて4つあるとされています。
①「水圧」
1mの水深では、1㎠あたり100gの水圧がかかると言われています。
一般的な家庭の水圧は約 0.2〜0.3 MPa(メガパスカル)ほどで、首まで浸かった状態で腹囲を測定すると、空気中に比べて3~5cmほど縮む程度の圧がかかるそうです。
この水圧によって、適度なマッサージ効果が得られ、むくみの解消などにつながります。
②「浮力」
浮力とは、お風呂に浸かった時に、身体がお湯から受ける下から上向にかかる力です。普段体を支えている関節や筋肉にかかっている重力から解放され、緊張が緩むため、深いリラックス効果が得られます。
③「温熱作用」
お風呂のお湯で身体が温まると、血管が拡張され、血流が促進されます。
疲労感の軽減や、筋肉のこりの軽減などの効果があります。
④「湯気」
お風呂の湯気によって、顔や頭皮の古い角質や毛穴汚れ、皮脂をやわらげ、洗い流しやすくなります。
お風呂の入浴中の湿度は、100%の飽和状態に近く、肌がしっとりと保たれるため、肌の決めが整い、スキンケアがしやすい状態となります。さらに、鼻や喉の乾燥も防ぎます。
また、汗をかくことで毛穴が開き、毛穴に詰まった汚れが落ちるため、汚れが落としにくい頭皮の毛穴やふけなども、お風呂の湯気などにあたって浮き上がり、洗い流しやすくなります。
お風呂に入ることで期待できる美容効果
上記の4大効果で示したように、入浴には、入浴でしか得られない身体への嬉しい効果がたくさんあります。毎日の習慣だからこそ、正しく活用することで肌や体調にもよい影響が期待できますよ。
①くすみ・冷え対策
湯船につかると体温が上がり、全身の血流がスムーズになります。血行が整うことで顔色が明るく見えやすくなり、くすみ感の軽減にもつながります。
また、冷え性の方にとっては手足の末端まで温まりやすくなるため、代謝サポートという意味でもメリットがあります。
②毛穴汚れや皮脂を落としやすくなる
温かいお湯に触れることで毛穴がやわらぎ、皮脂や汚れが落ちやすくなります。洗顔やボディケアの前に湯船につかることで、摩擦を抑えながら汚れをオフしやすくなります。
とくにメイクや日焼け止めを使う方は、夜の入浴でしっかりリセットすることが重要です。
③リラックスすることによる睡眠へのサポート
ストレスは肌荒れや乾燥の原因になることがあります。入浴によって副交感神経が優位になりやすく、心身が落ち着くことで睡眠の質向上も期待できます。
睡眠中は肌の修復が進みやすいため、美容を意識するなら入浴と睡眠はセットで考えたいところです。
朝にお風呂へ入るメリット・デメリット
朝風呂には、見た目のコンディションを整えやすいというメリットがあります。そのため、出勤前や外出前に取り入れている方も多いのではないでしょうか?
ここでは、朝にお風呂へ入るメリットだけでなく、デメリットについてもご紹介します。
朝風呂のメリット①むくみ対策になる
寝起きは顔や脚がむくみやすい時間帯です。朝に身体を温めることで巡りがよくなり、水分代謝が促されやすくなります。
フェイスラインのもたつきが気になる日には、朝風呂が心強い味方になります。
朝風呂のメリット②目覚めがよくなり表情も明るく見える
朝にシャキッと目覚めたい方にも朝風呂はおすすめです。体温が上がることで活動モードに切り替わりやすく、顔色もよく見えやすくなります。大事な予定がある日や写真を撮る日にも向いています。
朝風呂のデメリット①時間に追われやすい
朝は準備時間が限られているため、入浴、スキンケア、ヘアケアまで行うと慌ただしくなりがちです。中途半端に済ませると、髪が乾き切らないまま外出することもあります。
朝風呂のデメリット②肌が乾燥しやすい場合もある
朝の入浴後に保湿を十分にしないままメイクをすると、乾燥崩れにつながることがあります。特に乾燥肌の方は、朝風呂後の保湿ケアが欠かせません。
夜にお風呂へ入るメリット・デメリット
夜風呂は、スキンケアや睡眠との相性がよく、総合的な美容習慣として取り入れやすい時間帯です。ここでは、夜にお風呂へ入るメリット・デメリットをご紹介します。
夜風呂のメリット①汚れを落として肌を清潔に保てる
一日過ごした肌には、汗・皮脂・ほこり・花粉などさまざまな汚れが付着しています。夜にしっかり洗い流すことで、肌トラブル予防につながります。
そのまま寝てしまう習慣がある方は、肌への負担が大きくなりやすいため注意が必要です。
夜風呂のメリット②睡眠の質を整えやすい
就寝1〜2時間前の入浴は、自然な眠気を促しやすいとされています。睡眠の質が整うことで、肌のターンオーバーや疲労回復にもプラスです。
夜風呂のデメリット①疲れて面倒になりやすい
仕事や家事で疲れていると、入浴自体が面倒に感じる日もあります。その結果、シャワーだけで済ませたり、そのまま寝てしまったりするケースもあります。
夜風呂のデメリット②遅い時間の長風呂は睡眠の妨げになることも
寝る直前に熱いお湯へ長時間入ると、体温が下がりにくくなり寝つきにくくなる場合があります。夜風呂はタイミングと温度設定がポイントです。就寝1〜2時間前の入浴、温度は38〜40度が理想だとされています。
美容の目的別|朝風呂・夜風呂の使い分け方
朝と夜、それぞれに強みがあります。目的に応じて使い分けることで、より効率よく美容習慣にできます。
むくみ・顔色改善なら朝風呂
寝起きのむくみ、どんよりした顔色を整えたいなら朝風呂がおすすめです。38度くらいのぬるめのお湯に10分ほどつかるだけでも、すっきり感が期待できます。
肌荒れ予防・毛穴ケアなら夜風呂
日中の汚れを落として清潔な状態で眠りたいなら夜風呂が最適です。クレンジングや洗顔、保湿ケアまで丁寧に行いやすい時間帯です。
ダイエットや代謝サポートなら夜風呂中心
継続しやすさを考えると、夜にゆっくり湯船につかる方が習慣化しやすい傾向があります。リラックスしながら発汗し、身体を温めることで代謝サポートにもつながります。
大事な予定の日は朝+夜の併用もあり
普段は夜風呂中心でも、撮影、デート、会食など大事な日は朝に軽く入浴するのもおすすめです。夜で土台を整え、朝で仕上げるイメージです。
“シャワーだけ”が美容によくない理由
特に忙しい日や朝風呂では、シャワーだけで済ませることも多いのではないでしょうか?たまにシャワーだけならOKですが、毎日続けるのはできれば避けたいです。
身体が温まりきらず血行不足になりやすいから
シャワーは表面だけ温まりやすく、湯船ほど深部体温が上がりにくい傾向があります。そのため、冷えやむくみが気になる方には不十分なこともあります。
リラックスしにくく疲れが残りやすい
短時間のシャワーでは交感神経が優位のまま終わりやすく、気持ちの切り替えがしにくいことがあります。疲労やストレスが蓄積すると、肌コンディションにも影響しやすくなります。
朝にシャワーを浴びることで、交感神経を優位にさせて、仕事モードに切り替えるという意味ではよいですが、なるべくリラックス目的でお風呂に入る場合は、シャワーのみは避けましょう。
乾燥対策が雑になりやすい
シャワーだけの日は、急いで終わらせて保湿ケアまで手が回らないこともあります。結果としてボディの乾燥やかゆみにつながるケースもあります。
美容効果を高めるお風呂の入り方のポイント
朝風呂でも夜風呂でも、ただ何となく入るだけでは美容効果を十分に感じにくいことがあります。せっかく毎日入浴するなら、温度や時間、入浴後のケアまで意識して、肌や身体にやさしい入り方を心がけることが大切です。
特に美容を目的にする場合は、「長く入ればいい」「熱ければ効きそう」と考えるのではなく、負担を減らしながら整える視点が欠かせません。ここでは、朝夜どちらにも共通する、美容効果を高めやすい入浴の基本を紹介します。
熱めのお湯で交感神経優位、ぬるめのお湯で副交感神経優位
お風呂の温度設定によって、体を”アクティブモード”にするのか、”リラックスモード”にするのかで、スイッチングできます。
交感神経を優位に働かせ、身体をアクティブモードにさせるためには、42℃程度の熱めのお湯に5分以内の短時間入浴が効果的です。お仕事に出かける前や、寝ぼけ気分をスッキリさせたい時は熱めのお湯に浸かりましょう。
一方、副交感神経を優位に働かせ、身体をリラックスモードにさせるためには、38〜40℃程度のぬるめのお湯に、10〜15分間の全身または半身浴がおすすめです。帰宅後や、疲れを取りたい時などにはぬるめのお湯に浸かりましょう。
ただし、熱い・ぬるいと体感する温度は季節などによっても違いますので、ご自分の感じ方に合わせて温度設定すると良いでしょう。
お湯の温度は熱すぎないほうが肌にやさしい
美容を意識するなら、お湯の温度は高すぎないほうが安心です。42度以上の熱いお湯は、一時的にすっきりした感じが得られる一方で、肌に必要なうるおいまで奪いやすく、乾燥を招く原因につながることがあります。とくに乾燥肌や敏感肌の方は、熱すぎるお湯によって入浴後につっぱり感を覚えやすくなります。
肌にやさしく快適に入れる温度は、38〜40度です。肌への刺激を抑えながら身体を温めやすくなります。
長風呂しすぎると乾燥や疲労感につながることもある
「美容のためにたくさん汗をかいたほうがよさそう」と思う方もいますが、長時間の入浴は必ずしもプラスとは限りません。湯船に長く入りすぎると皮膚のうるおいが失われやすくなり、入浴後の乾燥につながることがあります。また、体力を消耗してしまい、かえってだるさを感じる場合もあります。
とくに夜はリラックスのつもりが長風呂になりやすいため、心地よいと感じる範囲で切り上げることが大切です。無理なく続けられる入浴習慣のほうが、美容面でも安定しやすいでしょう。
入浴後は保湿までがセット!
お風呂に入ると肌がうるおったように感じますが、実際には入浴後に水分が蒸発しやすく、何もしないと乾燥しやすい状態になります。そのため、顔だけでなく身体の保湿も含めて、入浴後のケアまでを一連の美容習慣として考えることが大切です。
化粧水や乳液、ボディクリームなどを使って水分と油分を補うことで、入浴後の乾燥を防ぎやすくなります。朝風呂でも夜風呂でも、入ったあとにきちんと整えることで、より美容メリットを実感しやすくなります。
朝風呂・夜風呂で美容効果を下げないための注意点
入浴そのものは美容に役立つ習慣ですが、やり方を間違えるとかえって肌や身体に負担をかけてしまうこともあります。とくに「清潔にしたい」「きれいになりたい」という気持ちが強いほど、洗いすぎや熱すぎるお湯など、逆効果になりやすい行動を取りやすくなります。美容のために入浴するなら、メリットだけでなく注意点も知っておくことが大切です。
ゴシゴシ洗いは肌への摩擦ダメージになりやすい
身体をしっかり洗いたいからといって、ナイロンタオルなどで強くこする習慣は肌への負担になりやすいです。摩擦が増えると、肌表面が傷つきやすくなり、乾燥やくすみの原因につながる場合があります。
美容目的で入浴するなら、洗浄力の強さよりもやさしさを重視しましょう。泡で包み込むように洗うことを意識すると、必要以上の刺激を減らすことにつながります。
入浴直後に髪や肌を放置すると乾燥しやすい
肌は入浴後に水分が逃げやすく、髪も濡れた状態が長いと傷みやすくなります。お風呂上がりにそのままスマホを見たり、髪を濡れたままにしたりすることは避けましょう。理想は、タオルドライ、スキンケア、ドライヤーまでをなるべくスムーズに行うことです。特別な美容法を増やすより、基本のケアをきちんとするほうが結果につながりやすいでしょう。
体調や季節に合わせて無理のない入浴を選ぶことが大事
美容にいいとされる習慣でも、その日の体調や季節に合っていなければ負担になります。暑い季節に無理に長く湯船に浸かったり、疲れているのに熱いお風呂で我慢したりすると、快適さより疲労感が勝ってしまうことがあります。
大切なのは、毎日完璧にこなすことではなく、心地よく続けることです。朝風呂も夜風呂も、その日の自分に合う形で取り入れる視点が、美容習慣を長続きさせるコツです。
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