頭にかさぶたが出来た時のケアは? 正しいヘアケアで頭皮トラブルを防ぐ
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うさみ
ふと頭を触った時に机の上にフケのような白い粉が落ちていたり、頭皮をよく見てみるとかさぶたのようなものが出来ていることなどを経験したことはありませんか?
普段は髪の毛に隠れているため目立つことはありませんが、実は頭のかさぶたは誰にでも起こる可能性がある日常的な症状です。
そこで今回は、頭のかさぶたについて症状や種類などを交えて詳しく解説します。
自分で対策できるものや、医師の診断が必要なものもありますので、正しい知識を身につけましょう。
頭にかさぶたができるのはなぜ?
頭にかさぶたが出来る原因は大きく分けて外的要因と内的要因のふたつに分類されます。
外的要因とは、シャンプーの刺激が強すぎる、ドライヤーで過度に乾燥させている、帽子や枕カバーが不潔などがあります。とくにシャンプーは、成分そのものが原因になりますが、すすぎ不足、爪で頭皮を傷つけていることなど、気がつきにくい原因も含まれています。
内的要因とは、ストレスを溜め込んでいる、睡眠不足、不規則な生活などが挙げられます。これらは間接的な原因と言えます。生活習慣が乱れると、頭皮のターンオーバー(肌の新陳代謝)も乱れるのです。
おおよそ28日周期で生まれ変わる皮膚が、未成熟な状態で表面化すると刺激に弱く、傷つきやすい敏感肌になり、結果的にかさぶたができやすくなるのです。
他にも、皮脂が過剰に分泌されアクネ菌やマセラチア菌が増殖することで起こる脂漏性皮膚炎などもかさぶたの原因になります。
頭のかさぶたははがしちゃだめ?
頭に出来たかさぶたを剥がすことはNGです。理由として、傷跡が残ることや、傷が悪化することがあるためです。
かゆみを伴う症状の際は、かさぶたを触ったり剥がすことが癖になってしまいがちです。一度、癖になってしまうと繰り返してしまいますので、始めから触らないことを徹底しましょう。
頭皮は繊細な皮膚ですので、かさぶたを剥がすことはもとより不用意に触ることも控えましょう。
かさぶたの種類
頭のかさぶたには3つの種類があります。主に色によって区別されており、白、黄に加えて、腕や脚などにも出来る一般的な赤みを帯びたものがあります。
白色のかさぶたは厳密にいえば、かさぶたというよりも硬くなった角質(頭皮)です。乾癬などによって頭皮に白いかさぶたのような固まりが出来ているものや、炎症によって肌が荒れている部分がかさぶたのようになっている状態を示します。
厳密には頭皮なので、これが自然に剥がれるとフケになります。
黄色のかさぶたは、頭皮の傷口からリンパ液が露出したものです。頭皮を掻いた際に傷が出来ることで発症します。
赤みを帯びたかさぶたは、頭皮に傷が出来た際の血液が凝固したものです。
かゆみが伴う場合もある
頭皮に出来るかさぶたのほとんどはかゆみを伴います。これにはかさぶたの部分は肌バリア機能が弱く、外部からの刺激に弱いことと知覚神経が関係しています。
刺激に弱いかさぶた部分に何かしらの刺激が加わると、かゆみが生じます。そのかゆみを我慢できずに掻いたり、触れることでさらに知覚神経が刺激され、ヒスタミンと呼ばれる物質が放出されて一層かゆみが増します。
かゆみは刺激すればするほど連鎖するため、かさぶたには刺激を与えないことが重要です。
かさぶたを治す方法
かさぶたを治すためには、症状に合わせた対策が必要です。まず始めにどのような症状かを正しく見極める必要があるので医師に診察してもらうことが最善です。
医師に診てもらう際の判断基準として、出血、膿み、激しい痒み、痛み、抜け毛、長期間回復しないことなどがあります。これらに該当する場合は速やかに診察を受けましょう。
医師によって、脂漏性皮膚炎、頭部白癬(とうぶはくせん)、皮脂欠乏性湿疹、接触性皮膚炎などと診断された場合は、それぞれの症状に合わせ、ステロイド剤や飲み薬などを使った治療を受けます。
症状が軽いと思われる際は、低刺激のシャンプーに変えることや、ドライヤーなどによる刺激を適度に抑える、帽子や寝具を清潔にすることなど、刺激を与えない環境を作ることが有効です。加えて、十分な睡眠、規則正しい生活を送ることを心がけましょう。
普段からかさぶたを予防する方法
頭にかさぶたが出来るのを防ぐには、刺激を減らすことと規則正しい生活を送ることが重要です。
刺激を減らす為に行うべきこととしては、合成界面活性剤が含まれている洗浄力が高いシャンプーを控えることや、過剰なドライヤーを控えるなどがあります。
とくに刺激が強いシャンプーを使い続けていると、皮脂を失ってしまい乾燥しやすくなります。その結果、外部からの刺激に弱くなったり、皮脂が過剰に分泌されるようになり、脂漏性皮膚炎などを発症し、かさぶたの原因になります。
規則正しい生活は、頭皮のターンオーバーを正常化させるために不可欠です。
ターンオーバーが乱れると刺激に弱い未熟な頭皮になったり、長期間新しい頭皮に生まれ変わらない状態になります。
頭のかさぶたを予防するには、日頃から刺激を避けることと、規則正しい生活を送ることが大切です。
間違った洗髪の方法
洗髪の仕方もかさぶたの原因になることがあります。
とくにやりがちな間違った洗髪法は、熱いお湯で洗うことや、シャンプーをポンプなどから出して原液のまま頭皮につけることが挙げられます。
シャンプーの際に42度以上のお湯を使うと、頭皮の必要な皮脂まで洗い流してしまうことがあります。シャンプーの際は38度くらいのお湯が最適です。
また、シャンプーを泡立てずに頭皮につけることもNGです。シャンプーは泡立ててから使うことを前提としたものです。原液は頭皮には刺激が強過ぎますので注意しましょう。
泡立てるまで行わなくても、洗髪の前にしっかりと一度髪をお湯ですすいで濡らしておくなどすると、髪からホコリなどを事前に洗い流しつつ、シャンプーを薄める事が出来ますので、事前のすすぎはしっかり行いましょう。
シャンプーを見直す際のポイント
シャンプーを選ぶ際にはなるべく低刺激の物を選ぶようにしましょう。
シャンプーには洗浄力を向上させるためのラウリル硫酸Naなどが含まれていますが、これらは刺激が強いものですので、特に敏感肌の人や、すでにかさぶたがある人は控えたほうがいいでしょう。
頭皮トラブルを抱えている際は、なるべく低刺激の弱酸性、アミノ酸系のものを選ぶのが鉄則です。市販されている洗浄力や香りに重点が置かれているシャンプーは刺激が強いと考えていいでしょう。
また、シャンプ―の中にはコーティング効果として使われるシリコン成分が配合され、これが頭皮への刺激となる場合もあります。
シリコーン成分は出来ればトリートメントなど「髪のケア」を行う時に利用し、頭皮に付着しやすいシャンプーには含まれていないものを選んだ方が、頭皮のケアのためには良いといえます。
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