スキンケアで利用される医療レーザーの種類と特徴

公開 2017/11/21

うさみ

美容整形や皮膚科などの病院で、しみの除去や脱毛など様々な用途で利用される医療レーザー。
一口に医療レーザーといっても、機器によってそれぞれ特徴があります。
今回は、スキンケアでよく利用されるそれぞれの医療用レーザーの特徴をご紹介します。

CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)
YAGレーザー(ヤグレーザー)
ルビーレーザー
アレキサンドライトレーザー
ダイレーザー(色素レーザー)
エルビウムヤグレーザー
フラクセルレーザー

CO2レーザー(炭酸ガスレーザー)

導入しているクリニックが多く、使用される頻度も高いレーザーなので名前を聞いたことがある人も多いかもしれません。
炭酸ガスレーザーは名前の通り炭酸ガスを媒質としてレーザーを発生させるもので出力が高く、水分と反応するため皮膚科でのレーザー治療のほかにも外科手術においてレーザーメスとしても利用されています。
出力が強く肌の深い場所まで作用させられるため、スキンケアにおいては、ほくろやイボなど盛り上がったり、肌の深い場所に原因があるものの除去のほか、にきびの芯出しなどにも利用されます。
出力が強力なため細胞にダメージが与えられ、傷跡が残ることもあります。

YAGレーザー(ヤグレーザー)

メラニン色素に反応し、メラニンやメラノサイトの破壊を行うことが出来るレーザーです。
出力が肌の深部まで届くため、深い場所にあるシミの除去やにきび跡の治療などに効果的です。
また、毛に含まれているメラニンと反応して毛根の細胞を破壊することが出来るため、医療レーザー脱毛でもよく利用されます。
比較的照射時の痛みが少ない事も特徴の一つです。

ルビーレーザー

YAGレーザーと同様にメラニンに作用するものですが、YAGレーザーと比較してメラニンへの作用が強く、その反面肌の深部まで作用させることが出来ないため、比較的浅い場所にあるシミや青あざなどの除去に利用されます。
また、刺青やアートメイクの除去にも効果を発揮します。

アレキサンドライトレーザー

毛に含まれるメラニン色素とよく反応し、毛根周辺の細胞を破壊することが可能なため、医療レーザー脱毛によく利用されます。
レーザーはメラニン色素と反応を起こすため、メラニン色素の薄い白い毛には反応せず、脱毛効果を得られません。
脱毛で利用される際はYAGなどと比べてやや痛みが出やすい分、効果も分かりやすいレーザーです。

そのほか、浅い部分にあるシミやアザにも効果を発揮します。

ダイレーザー(色素レーザー)

他の多くのレーザーがメラニンの黒い色に反応するのに対し、このレーザーは赤い色素（ヘモグロビン）に反応します。そのため、赤いあざや赤ら顔などの治療に利用されます。
ダイレーザーの照射後は血流などの関係で一時的に赤みが増しますが、時間経過とともに薄くなり、１ヶ月ていどで目立たなくなっていきます。

エルビウムヤグレーザー

CO2レーザーと同様、水分に反応するレーザーですが、CO2レーザーよりも水分への吸収率が高く、皮膚の深い部分に達しないため、肌表面を浅く削り取るような治療で利用されます。
具体的にはにきび跡の凹凸を削ったり、ピーリングとしての利用などです。

また、歯科治療にも利用できるという程安全という特徴があり、レーザー照射を行った際に周囲の細胞に影響が少ない事が特徴です。