そもそも何故頬の毛穴が目立つようになってしまうのか。その大きな理由は、乾燥による開きとたるみによる開きの2パターンがあります。

顔の中でも、頬は皮脂の分泌も少なく乾燥しやすい部位。
特に冬の時期など、保湿ケアをしているのに粉を吹いてしまうような経験はありませんか？
そんな乾燥しやすい頬では、肌の潤い不足によりキメが荒れ、毛穴の周辺の皮膚がヨレヨレな状態になってしまうため、毛穴が目立って開いて見えてしまうようになるのです。
乾燥が原因の場合、とにかく十分な保湿ケアで肌をふっくらさせれば、毛穴は目立たなくなります。

肌が老化等によってたるんでくると、全体的に下に引っ張られるような状態になります。
この時、毛穴部分の肌も下に引き延ばされるため、毛穴が縦（水玉状）に伸びて目立つケースが、たるみ毛穴です。
たるみ毛穴の場合、肌を少し引っ張り上げてみると毛穴が目立たなくなるので判別はしやすい状態になります。
たるみ毛穴の解消には肌の引き上げが必要になりますので、コラーゲンやエラスチンが作られるような生活習慣や、顔の筋トレなどが必要です。

頬の毛穴と鼻の横の毛穴の開きは原因が少し異なります。
鼻は頬と違い、むしろ皮脂がでやすい部位ですので、どちらかというと乾燥ではなく皮脂の過剰な分泌によるトラブルの方が発生しやすくなっています。
皮脂が過剰に分泌し、その皮脂がつまってしまう事による「詰まり毛穴」であったり、毛穴のつまりがニキビとなって、そのニキビ跡に出来てしまうクレーターが毛穴として目立ってしまったりというパターンです。
皮脂の過剰分泌もその原因としては保湿不足などがあるため、皮脂を取り除くのではなく十分な保湿ケアを継続する事が、毛穴トラブルの予防にも重要です。

毛穴をちゃんと引き締めるために必要なケアは、肌の保湿機能を十分に活かす事が重要です。

まず、肌の保湿機能を十分に活かすためには、洗顔やクレンジングのやりすぎに注意しましょう。
特に、クレンジングはメイクを落とすために強い脱脂力を持つものが多く、これが肌の保湿機能までごっそり落としてしまう場合があります。
濃いメイクでも擦らず落とせるというようなクレンジング剤や、ふき取りタイプのクレンジング。スクラブなどが入り毛穴の汚れまで落とせるというような洗顔料などは、多くの場合その威力が強すぎるので、利用に注意が必要です。
もちろん、メイクをしっかりと落とす事が重要ではあるのですが、そもそも強力なクレンジング剤を利用しなければ落ちないメイクを避けるようにすることが毛穴ケアには重要。
特に、20代後半以降の肌ではそもそも肌の保湿成分なども減少してきているため、メイクのやり方からメイクオフの方法まで、少しずつ肌質に合わせて変化させていく事は大切です。

洗顔の後は、しっかりと保湿ケアを行いましょう。
保湿を行う際に重要なのは、肌に充分な水分を与える事と、肌に馴染むものでケアを行う事。
保湿を単純に「肌に油分で蓋をする」という考えで行うと、そもそも洗顔などで水分が失われた肌に蓋をするだけでは肌が潤う事が難しく、油分で蓋をする前に化粧水などで十分な水分補給を行う事が必要となります。
また、油分によって蓋をする際には肌への馴染みやすさを考え、肌に元々備わっている保湿成分のヒトセラミドを利用すると安心です。

保湿ケアとしてオイル系のトリートメントなども販売されていますが、洗顔後のケアとしては注意が必要。
オイル系のトリートメントは、ものによっては肌の水分を除去してしまう可能性もあるため、保湿を目的に作られた保湿ケアコスメを利用するようにしましょう。

毛穴を縮小させるという効果をうたった収斂化粧水もありますが、これは特に注意が必要です。
収斂化粧水の中にはアルコール系の成分が蒸発する事によって肌を引き締め、毛穴の引き締めという形をとっているものなどがありますが、この時、同時に水分も蒸発してしまうため肌の保湿にとっては逆効果。
また、毛穴を一時的に引き締めてもそれが持続するわけではないので、毛穴を本気で解消するなら、十分な保湿などによって肌質を改善するケアを心がける事が大切です。

たるみ毛穴の原因であるコラーゲンやエラスチンの減少は、真皮層が紫外線のダメージを受ける事などによって引き起こされます。
肌の老化の多くは紫外線ダメージによって引き起こされてくる面がありますので、紫外線対策は常に十分な内容で行うようにしましょう。
また、紫外線などによってダメージを受けた際に発生する活性酸素の対策として、抗酸化作用を持つ栄養素をたっぷり食事やサプリメントで摂り入れる事も重要です。

最後に、顔のたるみを解消するためには顔の筋トレも効果的です。
目を細めて(下まぶたを上に持ってくるような感覚で)頬の筋肉を引き上げるようなトレーニングを行うと、頬のたるみの解消や眼輪筋などを鍛える事ができますので、暇なときにでも取り入れてみて下さい。
顔にある表情筋や深層筋を鍛える事ができれば、肌がひき上がるだけではなく血行促進によって肌の代謝にもいい影響となります。

毛穴の開きをメイクで隠すためには、コンシーラーよりもまず下地をしっかりと利用するようにしましょう。
下地には保湿成分がたっぷりと配合されているものも多く、メイクと同時に肌質ケアも行えるという点で、特に重要です。
下地で殆どの毛穴による凹凸を解消し、それでも残ってしまう部分にはコンシーラーを利用すると良いでしょう。
ファンデーションは毛穴の凹凸を隠すというよりも、明るさを出して毛穴を目立たなくするというような考え方で利用する程度が、毛穴を隠すためのメイクとしては効果的です。

頬の毛穴は特に目立つ部分でもあるため、開いてくると自信も喪失しがち。
しっかりと乾燥対策、そしてたるみ対策を行って、頬の毛穴の悩みを解消しましょう！