「洗顔料」や「シャンプー」なんていらない? 自然界にならう美容習慣
公開
やなぎた
一時期、というより今も継続して、シャンプーや洗顔料は本当は不要であるとする考え方が根強く存在しているように、入浴やシャンプーといった行為が、実は肌や頭皮にダメージを与えているという印象を持つ方も多いのではないでしょうか。
実際、自然界にいる動物は人工的に作られたシャンプーなど使わなくても健康的に生活していますし、飼い猫などはシャンプーをしなくても問題ないが、シャンプーのしすぎで皮膚炎になる事などもあります。
今回は、そんな洗顔料やシャンプーといった「反自然」行為が本当に必要なのかどうかを考えてみたいと思います。
結論:洗顔料もシャンプーも必要
まず初めに、あくまでも個人的な意見ではありますが、結論から言えば洗顔料やシャンプーといった人工物は、殆どの現代人にとって必要不可欠なものです。
そのため、ここから先は「なぜ必要なのか」という話が続きますから「自分は絶対に洗顔料やシャンプーが不要だと思っているし、肯定派の意見なんか聞きたくない」という方は読まない方が良いと思います。
それでは、この結論の理由をご紹介します。
理由1:そもそも自然界において「体をキレイにする」事はとても重労働
よく、洗顔やシャンプーが「悪いもの」のように扱う理由の1つに、自然に生きる動物などは、そんなもの使わなくても健康的な肌であって、逆に人間がシャンプーなどをすると肌が荒れてしまう事があるといったものがあります。
確かに、自然界の動物…といっても、私たちが直接目にする機会の多い動物といえば猫や鳥といった身近な動物には限定されますが、特に体を洗ったりしなくてもキレイな状態を保てているように見えます。
もちろん、人間のようにシャンプーをしたり、石鹸で顔を洗ったりなどはしていません。
しかし、だからといって猫や鳥たちは何もせずにキレイな毛並みを保っているかというと当然そんなわけはなく、猫であれば舌を使って毛づくろいをしたり、鳥であれば嘴などを使った毛づくろい・羽づくろいの他、水浴びや砂浴びといった行動もよく見られます。
そして、実はこの毛づくろいや羽づくろいにかける時間は、起きて行動している時間の大多数(10~30%)を占めているとも言われていて、相当な重労働になっています。
起きている時間の10%といえば、人間であれば1.6時間。つまり少なくとも大体1時間半は、体を清潔にするために使っているという事になります。
細かい事を言えば、動物だけではなく昆虫ですら、自分の触覚や感覚器、体のケアを頻繁に行っていて、生物は全て「自分の体を清潔に保つ」事を非常に大切にしています。
つまり何が言いたいかというと、そもそも自然界の動物は体を清潔に保つために、日々とても大きな労力をそこに割いているわけであって、何もせずに健康的な肌を維持しているわけではないのです。
人間であれば、日常の中で肌を清潔にする時間が入浴やシャワーのタイミングに限定される事も多いわけですし、1日の中で1時間半もそこに時間を費やす方はすくないでしょう。
本来は重労働であるはずの行動を、短時間で済ませようとしているのですから、大幅に短縮させるための道具である洗顔料やシャンプーといったものは、やはり必要なのです。
理由2:昔の人だってシャンプーをしなくてもそれなりのケアをしていた
シャンプー不要派の理由として、そもそもシャンプーを毎日するようになったのはここ最近であって、100年もさかのぼればシャンプーは殆ど使っていないとか、欧米諸国では現代でもシャンプーが数日に1度だけであるといったものがあります。
この論理自体も間違いでは無いと思うのですが、だからといって昔の人はケアをしていないわけではなく、例えばつげ櫛を使って髪を梳くケアなど、やはり清潔に保つための対応はしっかりと行っていますし、こうしたケアはやはりある程度の時間をかけて行う必要があります。
また、昔と今では生活環境そのものが大きく変わっていて、ストレスや食生活変化による皮脂の過剰分泌や、排気ガスやハウスダストといった空気中の汚れの付着もありますので、こうした汚れの対処が必要となります。
もちろん、生活習慣や生活場所、ケア方法など昔と同じような状態で行える方であればとくに問題が無いと思いますが、特に都会で毎日忙しく過ごしていて時間が無いような方の場合、洗顔料やシャンプーといった時短アイテムを有効活用してケアする事がやはり重要なのです。
ちなみに、自然界の動物だってシャンプーをする
前述のように、多くの動物は自分自身の体や唾液などを使って体を清潔に保っていますが、動物の中には人の生活によってでてくるものを有効活用するケースもあります。
例えば、鳥の一部は煙突から出てくる煙を体に浴びる事でシャンプーの効果を得たりしますし、自ら好んで温泉につかりにくる動物だっています。
体を清潔にして健康な状態を保つために、自然界の動物だって色々なものを有効活用しているのです。
もちろんやりすぎはNGだけれど、生活に合わせて有効活用する事が重要
以上のように、自然界の動物と同じくらいの時間をケアに使う事が出来ない現代人には、肌を清潔に保ちやすくするための洗顔料やシャンプー、ボディソープなどの道具はとても重要で、使わない方が肌に良いという単純な事はありません。
とはいえ、本来ある程度の時間がかかるケアを、短時間で済ませるために利用するという事は、それなりの副作用があるのも当たり前の話。だからこそ「やりすぎ」には注意で、自身の生活環境や習慣、ケアに当てられる時間に応じて、最適なものを選ぶ必要があります。
そして、人の生活環境は各々で異なりますから、万人にとって「最高」の洗顔料やシャンプーという存在は、不可能に近いのです。
世間の評判などに流されすぎず、自身にあった最適なケアグッズを見つける事が、本当の美肌作り、美髪作りにとっては重要です。だからこそしっかりと見定められるようにしていきましょう。
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