日本と海外で違うスキンケアコスメの考え方 -編集部コラム4-

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やなぎた

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季節が秋冬になってくると、乾燥が気になってきますよね。
丁度この時期、乾燥に合わせて保湿ケアの見直しをしている方も多いのではないでしょうか。
さて、この保湿ケアを始め、実は日本と海外(特に欧米諸国)ではスキンケアの考え方に色々な違いがあって、人気になる商品の質などが全く違うという事はご存知でしょうか?

海外で人気と聞くけど、実際使ってみるとあまりパッとしない使い心地だったり、逆に日本で人気なのに外国の知人には受けが悪いみたいなスキンケアコスメの理由は、そもそもの考え方の違いからきているものかもしれません。

日本は「水」、欧米は「油」でケア

これは聞いたことがある人も多いかもしれませんが、日本人がスキンケアをする際に重要視するのは「水」。その一方で、欧米では「油」が重要視されます。

どういう事か分かりやすくいうと、日本人が「保湿ケア」を考えた時に真っ先に思い浮かべるのが化粧水であるのに対し、欧米では乳液やクリームが想像されやすいという事。
もっと言ってしまえば、日本人は化粧水だけで保湿ケアを終えるというケースも多いですが、欧米では逆に化粧水は使わず、乳液だけ、クリームだけでケアするというケースが多いです。

なぜこのような違いがあるのかというと、気候的、文化的な背景が大きく影響しています。

日本は「水」でケアが出来る稀有な国

日本は水資源が豊富という話は聞いたことがあると思いますが、周囲を海に囲まれ、一年を通して雨量が多く、山で濾過された水が全国各地で採取できるというのは非常に特殊な環境とも言えます。

山の森林や土が水を濾過して浄水器のような働きをしている事もあって、昔から菌等が少なく安全なだけではなく、ミネラル分の少ない軟水を利用する事ができる環境でした。

そして、この軟水は肌や髪のケアに非常に適していますので、積極的に水浴びをしたり、洗髪をする事ができます。

一方、日本のように水資源が豊富ではない欧米諸国では、水の量も少なければ、水の質もミネラルなどが多い硬水であるため、スキンケアにもヘアケアにも適さないもの。
更に言えば、少ない水をためておいて使えば当然、水の中に菌も繁殖するため、生水は病原菌などが多い「危ないもの」という認識を持たれるくらい、日本と水に対する感覚が異なります。

日本は湿度が高く「べたつく」国

環境の違いとしてもう一つ大きな点は、湿度の違い。
年間を通して雨の多い日本は、言い換えれば年間を通して湿度が高い国でもあり、汗が蒸発しにくくべたつきやすいという特徴があります。

体がべたついた状態と不快指数が高くなりますので、日本人はどちらかというと「サッパリ」とするケアが好きです。

一方、フランスなど欧米諸国ではむしろ空気が乾燥しがちで、体がべたつくような不快感はあまりありません。
しかし、乾燥が強いという事は肌が乾燥によるダメージに常にさらされている状況ですので、肌を守り続けるケアが必要となります。
こういった環境の違いから、欧米では肌を「しっとり」させるケアが好まれ、日本では「さっぱり」させるケアが好まれるという違いがあります。

日本のスキンケアは水に溶かした「糞」から始まった?!

以上のような環境の違いから、スキンケア文化も全く違う形で発展してきた日本と欧米諸国ですが、日本の近代的なスキンケアの始まりは、江戸時代にウグイスの糞を溶かした水を肌に塗ってケアをした事からとも言われています。
糞を肌に塗るなんて言うと奇行としか思えませんが、これはウグイスの糞に含まれる酵素を利用する事で、余分な角質などを除去する効果などを得て、肌の色をあかるくするという目的のもの。
ちなみに、ウグイスの糞を使ったエステは芸者の女性が行っていたというふれこみで海外に持ち込まれているそうです。

また、ウグイスの糞以外にも、ヘチマ水など自然由来の素材を水に溶かして利用するスキンケアが、日本では発展してきました。

ついでにいえば、スキンケア用の「化粧水」を肌に効果的に塗りこむため、洗顔で一度汚れや皮脂などをキレイに落としてからスキンケアを行うというのも日本文化といえます。

欧米では「脂を上塗りして保護する」ケア

一方、欧米圏のケアとして最もわかりやすい事例は、香油文化です。
前述のように、水が貴重で髪や肌を清潔に保つ事が難しく、そもそも乾燥しているため頻繁に洗浄する必要もない欧米諸国では、体臭がきつくなりがちです。
そこで、このニオイを誤魔化すために発展してきたのがオイルを使った香り文化で、フローラルな香りで体臭を誤魔化す事で、清潔感を演出するという目的があります。

このように、リセットしてから美容成分を塗りこむというケアではなく、上塗りで保護するというケアが欧米圏での考え方となる事から、スキンケアコスメも皮脂などの肌が持つバリア機能と相性が良い、「油」系のケアがより好まれる事となります。

ケアの考え方が違えば、商品が合わないのも当然

以上のような経緯などから、日本では化粧水などの「水」を中心とし、サッパリとしたケアが好まれ、欧米圏では「油」を中心とし、しっとりと防御力の高いケアが好まれるという違いがあります。

そして、この違いを理解しておかないと、海外の人気商品を利用してみても「なんか違う」という事になりやすくなります。

どういう事かというと、例えば「美容大国アメリカで〇〇オイルを使ったスキンケアが今人気」という話題があって、試しに利用してみたとしましょう。
アメリカの文化圏では、スキンケアというものは肌に皮脂などの油分をある程度残したまま行うべきものですので、日本人のスキンケア方法としてしっかりと洗顔により汚れや油分を落としきった後に行うと、肌への刺激が強すぎて逆効果になってしまう可能性が高くなります。

もちろん、商品の方が日本人のケア向けに改良される場合もありますし、必ずしも悪影響が出るというような話ではないのですが、海外のケアとの違いを理解しないと、積極的に取り入れて大失敗という事が多々ありますので、注意しておきたいところです。

日本と海外の違いだけではなく、スキンケアはその方法や考え方によって、同じものが良い影響にも悪い影響にもなるものです。
単純に「〇〇が良い」という情報だけに飛びつかず、自分自身のケアに適しているかどうかをしっかり考えてから取り入れるようにしたいですね。

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