毛穴は様々なことが原因で開きすぎてしまうことがあります。
毛穴が開いてしまうと、そこに皮脂や汚れが蓄積しやすくなり、シミやニキビ、黒ずみなどの肌トラブルの原因になります。
毛穴が開いてしまう主な原因は、皮脂の過剰分泌、肌のたるみ、ニキビによるものなどがあります。

皮脂の過剰分泌は、肌が乾燥しているときや刺激を受けたときなどに肌を守ろうと反応する際に起こります。
過剰に分泌された皮脂が溢れるようなかたちで毛穴を広げてしまいます。
さらに、過剰な皮脂は汚れや古い角質と混ざった後、酸化して毛穴の黒ずみの原因にもなります。

肌のたるみは加齢が影響しています。
真皮層にあるコラーゲンやエラスチンなどが減少し、ハリが失われて顔全体の皮膚がたるんだ結果、毛穴も縦長に伸びるように広がります。

ニキビ跡は、瘢痕化(はんこんか)と呼ばれるクレーター状の形になります。
これにより毛穴も開いた状態になります。

毛穴が広がる原因はいくつかありますが、広がった毛穴に汚れや古い角質が蓄積し、時間の経過によって酸化すると黒くなるため「黒ずみ」として表面化するのです。

人間の顔表面にはおおよそ20万個以上の毛穴が存在しているとされています。顔以外にも全身の皮膚表面には毛穴があります。

毛穴と一口にいっても、人間の体には3つの種類の毛穴があります。同じ毛穴でもそれぞれで特徴が異なりますが、基本的な構造としては、毛穴は体毛を生成する毛乳頭、皮脂を出す皮脂腺、汗を出す汗腺と繋がっており、一般的に毛穴として認識されている部分は表皮にある出口のような存在です。

毛穴から出た皮脂は肌表面に薄い膜を作ります。
この薄い膜は、外部からの刺激から肌を守り、さらには肌内部の水分を保持する蓋のような役割があります。
加えて、毛穴は汗や皮脂と一緒に老廃物を放出することから、肌バリア機能、保湿、新陳代謝に大きく関係しています。

人の体にある毛穴は、軟毛性毛包、終毛性毛包、脂腺性毛包の3種類に分けられます。

軟毛性毛包は、産毛のような細い毛が生えている毛穴です。
顔や腕などにあり、皮脂分泌が少ないため、毛穴が広がることや黒ずみなどはほとんど起こりません。
主に、体温調整や外部からの刺激から肌を守る役割があります。

終毛性毛包は、髪の毛やわき毛など太く長い毛が生えてくる毛穴です。男性においてはヒゲも該当します。
終毛性毛包の周辺には、たくさん皮脂腺があるため毛穴に皮脂が詰まることもありますが、毛の成長とともに皮脂や汚れはかき出されることがほとんどです。

最後に脂腺性毛包ですが、顔や胸、背中などにあります。
毛穴とは言え、まったく毛が生えてこないか、わずかに生える程度です。
脂腺性毛包の周辺には皮脂腺が多く、他の毛穴よりも皮脂の分泌が多いことに加え、サイズも大きく、深さもあるのが特徴です。最も毛穴トラブルが起こりやすい種類と言えるでしょう。

毛穴が開いてしまいやすい人の特徴としては、普段の生活環境や肌の状態によるものがあります。

毛穴が開きやすい人の主な特徴は、乾燥、紫外線など外部の刺激を受ける機会が多いことが挙げられます。

乾燥は最も影響を受けやすい特徴です。乾燥した肌はハリを失いたるみます。それに合わせて毛穴も縦方向に広がります。
さらに、乾燥肌は皮脂を分泌して肌を守ろうとするため、結果的に皮脂が過剰に分泌され、余計に毛穴が広がるのです。

紫外線などの外部からの刺激を受けることが多いと毛穴は広がります。紫外線は皮脂を酸化させる力があるため、毛穴の皮脂が酸化と硬化をして毛穴を塞いでしまいます。この結果、毛穴が広がります。

毛穴が丸い形ではなく、縦長の方向に対して開いているように見える場合は肌がたるんでいる事による毛穴の開きですが、肌にハリが無くたるんでいる人は毛穴も開きやすくなります。
特に頬まわりや小鼻の横部分は肌のたるみがおこりやすく、ほうれい線やマリオネットライン、二重あごが目立つような場合には毛穴も目立ちやすい状態になっているといえます。
肌のたるみは加齢の他、間違えたスキンケアや紫外線ダメージによって発生しますので、普段からのケアが大切です。

毛穴の開きを予防・改善するためには、普段のケアとして特にクレンジングや洗顔に気を付ける必要があります。
また、その他にも生活習慣やマッサージによる肌の代謝向上など出来る事はありますので、毎日のケアをしっかりと取り入れましょう。

毛穴ケアは日頃のクレンジングと洗顔が重要ですので、正しい方法を身につけましょう。

クレンジングで実践してほしいことは3つです。可能な限り界面活性剤が入っているのものを避け、ぬるま湯で、手短に済ませることです。

毛穴ケアでおすすめのクレンジング剤は、クレンジングクリームです。クレンジングクリームは肌との摩擦を抑えやすく、油分も多いことからメイクを落とすだけでは無く保湿効果もあります。

クレンジングの後の洗顔でも、肌に優しい弱酸性の洗顔料を使って、ぬるま湯、短時間で行うのがポイントです。クレンジングで流れ落ちなかった汚れや、毛穴に残ったクレンジング剤を落とすようなイメージで洗いましょう。

また、ぜひともおすすめしたいのが、クレンジング後の「蒸しタオル」です。クレンジング後に3分程度、蒸しタオルを顔に当てた後、洗顔をすると一時的に開いた毛穴を綺麗にしやすくなります。

洗顔の後はすぐに化粧水とクリームなどで保湿を行いましょう。

毛穴の開きを解消するためにおは日常生活の改善も非常に大切。
気を付けるポイントとしては、まず十分な睡眠時間の確保が挙げられます。
十分な睡眠時間、そして深い睡眠は成長ホルモンの分泌など肌のターンオーバーを正常に保つために大切で、肌のターンオーバーが適切に行われる事で毛穴の開きは解消に導かれます。

また、顔の血行不良やリンパの流れを適切に保つ事も肌のターンオーバーを適切に保つためのポイントとなりますので、顔のマッサージも毎日の習慣として取り入れるようにしましょう。
顔のマッサージにより血行不良やリンパの流れを改善すると、むくみがとれて重量が減るため肌や毛穴のたるみも改善しますし、肌が柔らかくなって角栓も詰まりにくく、取り除きやすくなります。

その他、紫外線対策に日焼け止めや日傘をしっかり使って肌を防御する事や、ストレスをためない事。

健康的な食生活も重要で、糖分の高い食事や、揚げ物など油分が多い食事、多量のアルコール摂取などは控える事。
糖分をとる時はなるべくGI値が低いものを選ぶようにし、糖の代謝に必要なビタミンが多く含まれるものを多めに食事に取り入れるようにする事。
また、栄養不足も肌の代謝に悪影響となるため、過度なダイエットや偏食もしないようにするなど、健康的な習慣を心がけるようにしましょう。

毛穴ケアで意外にやりがちなNG対策として、クレンジングだけで済ませることや、毎日の毛穴パック、クレンジングオイルを使ったゴシゴシ洗いがあります。

クレンジングを済ませた直後はサッパリしているかもしれませんが、毛穴にはクレンジング剤や汚れが残っていることがほとんどです。これらを落とすためにも必ず洗顔しましょう。

毎日の毛穴パックも控えましょう。一般的な毛穴パックは皮膚には刺激が強すぎるため、剥がす度に肌が硬くなり毛穴が開きやすくなります。特に敏感肌の人は注意が必要です。

毛穴汚れを根こそぎ取るために、洗浄力が強いクレンジングオイルを使ってゴシゴシ洗うことは逆効果です。刺激が加わり肌が硬くなったり、皮脂が過剰に分泌される可能性があります。

毛穴の改善には、ビタミンB群やビタミンAなどの栄養を積極的に摂取する事が一つのポイントとなります。

毛穴トラブルを改善するためには、皮脂分泌を抑える食事を心がけるといいでしょう。
特に、皮脂を分泌することに繋がるたんぱく質を摂取した際は、代謝を促すために、豚肉やレバーに含まれるビタミンB1や、同じく豚肉や納豆に含まれるビタミンB2が効果的です。

当然ながら、日頃からバランスが取れた食事が望ましいですが、意識して中性脂肪が多い食事を控えることも効果的です。

ビタミンAは肌の代謝を正常に保つために働き、不足すると肌や粘膜の角質化など毛穴の開きを引き起こす原因となります。

ビタミンAを多く含む食品としては、かぼちゃやトマト、人参といった緑黄色野菜などが挙げられます。

毛穴の開きを解消するためには肌に潤いを保つ事も大切。
肌や毛穴の乾燥を改善するためには、食べ物によって体の中からケアをする事も必要です。

肌の乾燥を防ぐためには、まず新しい肌の細胞が適切に作られていくようにする必要があるので、タンパク質や亜鉛など肌の代謝に必要となる栄養素が豊富な食べ物を選ぶようにしましょう。完全栄養食といわれる卵や、ミネラル分が豊富な野菜のほうれん草などがおすすめです。
また、皮脂の詰まりを防ぐためには皮脂をサラサラに保つ事も大切ですので、不飽和脂肪酸が多く含まれたアボカドオイルなどのオイルも取り入れると良いでしょう。
乳酸菌の働きによって胃腸の調子を整えるヨーグルトなども、肌の代謝にプラスの働きをします。

その他、肌の乾燥を防ぐためには血流の流れを低下させないような食事を選ぶ事も大切。
冷たい食べ物や飲み物で体を冷やさないようにしましょう。

毛穴を目立たなくするためには、化粧下地、リキッドタイプのファンデーション、パウダーの3つが有効です。

化粧下地をつける前に、化粧水と保湿クリームで予め肌に潤いを与えておくと、化粧後に肌が乾燥してファンデーションが落ちるのを防げます。さらに、化粧下地を顔全体で均等につけて凹凸を減らすのもポイントです。

そして、リキッドタイプのファンデーションで肌表面をより平に見せるように均一に広げましょう。仕上げに、皮脂や汗を吸い取ってくれるパウダーを使えばより毛穴は目立ちにくくなります。

毛穴は無理に隠そうとするのではなく、下地、ファンデーション、パウダーを均一につけることで、無理なく自然に隠れます。