美容成分「アラントイン」カタツムリクリームで有名なその効果とは
うさみ
近年、美容効果や美肌効果があると話題になっている「アラントイン」をご存知でしょうか。アラントインとは、炎症や肌の細胞を修復させる効果があるとされている成分の名称です。
アラントインが含まれている化粧品は美容効果があると言われていることから、国内でも注目を集めています。今回はそんなアラントインの基礎知識や、噂されている美白効果について解説したいと思います。流行しているからこそ、クチコミだけで過信せずに正しい知識を身につけてください。
アラントインの特徴
アラントインの最大の特徴は、抗炎症作用と呼ばれる炎症を治す効果です。このことは傷ついた細胞を修復することを意味しているため、ニキビなどで傷んだ肌細胞を正常に戻す効果があるとされています。
実際に、アラントインは傷を治すために処方される軟膏にも含まれている医薬品成分で、ニキビ薬や医薬品のリップクリームなどに含まれています。このことから、医療の世界では十分な実績がある成分と言えます。
ちなみに、このアラントインは19世紀に牛の羊膜の分泌液に含まれていることを通じて初めて発見され、穀物の胚芽などにも含まれていることが分かっています。他にもカタツムリの粘液にも含まれており、天然の物も合成品もまとめてアラントインと呼ばれています。
韓国の「カタツムリクリーム」で有名に
アラントインが一躍注目されるようになったのは韓国発祥の化粧品である「カタツムリクリーム」の流通によるものでしょう。カタツムリの粘液にはアラントインが含まれており、実際にカタツムリが負った傷は粘液によってすぐに回復したことが確認されたため、人間の肌ダメージ修復や美容にも使われるようになったのです。
美容に熱心な韓国で流行していることや、クチコミが話題になり日本国内でも話題になりました。美容効果は賛否両論ありますが、理論上は肌のダメージを回復するには効果があると考えられているため、登場以降いまでも愛用者がいます。
炎症を抑える他の成分「グリチルリチン酸」との違い
アラントインには炎症を抑える効果があり、医療薬品にも使われていますが、これと同じような炎症を抑える効果がある成分として広く知られているのが「グリチルリチン酸」です。
グリチルリチン酸にも炎症を抑える効果があり、とくにニキビなどの吹き出物の傷を素早く治す薬には高い確率で含まれています。同じような効果があるとされているグリチルリチン酸とアラントインですが、細胞の再生化促進に違いがあります。
グリチルリチン酸はニキビなどの傷を治すのに効果があるのに対して、アラントインは傷を治し、さらに肌の再生化を促す効果があるとされています。つまり、ニキビ跡が残りにくくなるという可能性があるのです。アラントインは傷を治すだけでなく、肌の細胞を正常化させる力も備えているということです。
アラントインが含まれている医薬品・化粧品の種類
アラントインは、様々な医薬品や化粧品に含まれています。医薬品においては、肌表面の傷を治す薬に使われており、手湿疹、しもやけ、あかぎれ、ニキビ薬などがあります。
化粧品についても広く含まれており、保湿クリームやハンドクリームなどが一般的です。他にも育毛剤や目薬などに含まれていることもあります。これらの医薬品や化粧品に採用される理由として、アラントインが低刺激であることが挙げられます。
アラントインの3つの効果
アラントインには主に3つの効果があるとされています。抗炎症作用、組織修復賦活作用(そしきしゅうふくふかつさよう)、抗刺激作用です。いずれも医療用語ですが、簡単に言えば、炎症を抑えながらも細胞を正常化させて、なおかつ低刺激ということです。
アラントインの1つ目の効果である抗炎症作用は、ニキビなど皮膚細胞の分裂を修復し正常な状態に戻します。さらに、2つ目の効果となる組織修復賦活作用は、出来てしまったニキビそのものの改善だけではなく、ニキビ跡を残さないようにニキビ周辺の肌の細胞組織の活性化を促します。
そして3つ目として、抗刺激作用は肌荒れなどを起こさない作用があるのです。
アラントインのこれら3つの効果は、ニキビなど繊細な傷を治すためには理想的と言えるでしょう。
アラントインには美白効果がある?
傷口や肌組織を回復させる効果があるとされるアラントインですが、この回復力が美白効果にも役立つと噂されています。この噂に対して答えを言うと「No」となります。
アラントインには抗炎症作用や肌荒れなどの改善の効果がありますが、肌を白くするという効果はありません。しかしながら、荒れている肌の状態がアラントインによって整えられ、お肌のターンオーバーが正常化することで肌が白くなると感じることはあります。
したがって、アラントインには直接的な美白効果はありませんが、肌の状態が整うことにより、間接的に美白効果を促す作用はあると言えるでしょう。クチコミでは、肝心な部分が抜け落ちているため「アラントイン=美白効果」という認識が広まったようです。
アラントインを使えば美白効果が得られるというわけではありませんので、正しく理解するようにしましょう。
副作用・アレルギーの有無
炎症を抑えることや低刺激が特徴のアラントインですが、大量に摂取すると肝障害を引き起こす可能性があるため、食品としては使われていません。
化粧品の成分として含まれていても、ごく少量のため人体に影響はなく、そのような事例もありません。アラントインは薬用のリップクリームにも含まれており、仮に口から人体に入っても問題はないほどの量ですので、副作用の心配はしなくていいでしょう。
アレルギーについても心配はいらないとされています。むしろ、アトピー性皮膚炎の人を対象にした、アラントインが含まれたクリームを使った臨床試験において約80パーセントの人に改善があったとされたほどです。
しかしながら、アレルギーは個人差があるため、どんな化粧品であってもアラントイン以外の物質の影響を受けてアレルギー反応が出る可能性もありますので、必ず使用上の注意を確認するようにしてください。
アラントインで手作り化粧水が作れる!
アラントインは粉末状の物が市販されているため、自分で化粧水を作れます。市販されているアラントインの大半は、コンフリーと呼ばれる植物の根や葉から採れる天然のものです。
化粧水を作る場合は、精製水100ミリリットルに対し、アラントインを小さじ1/4杯以内で混ぜ合わせるだけです。アラントインは水溶性ではあるものの、常温では溶けにくいため、40度程度まで温めてから混ぜるといいでしょう。
混ぜ合わせた後、アラントインが沈殿することもありますが使用には影響はありませんので、その都度容器を振ってから使うといいでしょう。手軽にできるので試してみてください。
コメント
コメントを書く
ライター紹介
うさみ
うさみさんが書いたほかの美容情報・ノウハウ
顎の下ニキビはホルモンバランスが影響大 大人の吹き出物ケアと対処法
大人ニキビの代表的なものとして、顎の下にできるニキビがあります。 何故顎にニキビが出来てしまうのか、その原因と対処法について解説します。 [»続きを読む]
肌を美白に導くための洗顔方法のポイント
スキンケア習慣のひとつとして美白に効果があるとされる洗顔料を使っているという人は多いのではないでしょうか。実際にドラッグストアやインターネットでは美白化粧品と並んで肌が美白になることを謳った洗顔料が溢れています。美白を手に入れるには正しい洗顔料選びと、洗顔法が重要です。 そ [»続きを読む]
スキンケアコスメの新着記事
さまざまな肌悩みをケアできるフェイスマスク 気になるお悩み別選び方
日々の肌のお手入れ、特に乾燥が気になりやすいこの時期は、さまざまなお悩みをお持ちではないですか? そこで取り入れてみていただきたいのが、毎日のフェイスマスク習慣。 様々な肌悩みに対応しているフェイスマスクのブランド「ルルルン」を活用したフェイスマスクスキンケアについて、目的別 [»続きを読む]
jobikai ビューティーウォッチ
もっちり使用感が◎高保湿な仕上がりを叶えるスキンケアアイテム3選
肌の乾燥が気になる季節は、日々使うスキンケアアイテムにも気をつけたいところ。メイクの汚れやベタつきをすっきり洗い流してくれる洗顔料、顔全体にみずみずしい潤いを届ける化粧水。そして、じっくり栄養を届けてくれ乾燥しないように蓋をしてくれるクリーム。 たくさんあるアイテムの中でも [»続きを読む]
jobikai ビューティーウォッチ
毎日使おう!フェイスマスクNo.1ブランド「ルルルン」が提案するマスクの新常識とは?
スキンケアアイテムとして馴染み深いフェイスマスクですが、その用途や目的は商品により一様ではないよう。そこで、フェイスマスクブランドとしてシリーズ累計16億枚突破(※1)、フェイスマスクブランドNo.1(※2)のルルルンが提案する、スキンケア効果を高めるフェイスマスクの使い方につい [»続きを読む]
jobikai ビューティーウォッチ
美肌治療後のホームケアに最適なシートマスク4選
美肌維持のために美容クリニックを利用しているのであれば、自分のセルフケアは最小限にしつつ、できるだけ美容治療の効果は維持したいとお考えではないでしょうか。 そこで今回は美肌治療後のスキンケアにおすすめのフェイスマスクを4つご紹介します。 [»続きを読む]
jobikai ビューティーウォッチ