痛くない&早いと言われる蓄熱式脱毛のウソホント
公開
りなっしー
従来の“バチッ!!”と照射するレーザーと比べ、痛みが格段に少なく効果も高いと話題になっている蓄熱式脱毛。
まだ経験者も少ない事から十分な情報を得る事も難しいこの脱毛方法について、よく言われる説明のウソホントを含め詳しく紹介します。
蓄熱式脱毛とは
そもそも蓄熱式脱毛というものをあまり聞いたことが無い人も多いと思います。
蓄熱式脱毛とは、従来の「光で一瞬にして毛根を熱して毛根部分の細胞を破壊する」方法ではなく、「光を徐々に当てて肌の“バルジ領域”という部分を加熱し、毛が育つのを防ぐ」という方法です。
バルジ領域とは何か?
バルジ領域とは、つい最近2000年~2001年頃に「発毛」を促すための研究によって発見されたもので、毛穴の中に存在する特殊な細胞部分の事。
毛髪は毛母細胞が分裂していく事で成長するのですが、この毛母細胞を作る元となり、「毛を成長させろ!」という命令を出しているのが、このバルジ領域という部分にある細胞だという事が分かったのです。
従来の脱毛では毛を育てる毛母細胞などを破壊する事で新しく毛が育てられる事を止めていましたが、このバルジ領域の細胞を破壊出来れば毛母細胞が残っていても毛の成長が止まるという事で、医療脱毛の分野で着目されています。
バルジ領域の破壊であれば従来より弱いエネルギーで可能
バルジ領域は毛根よりも皮膚に近い部分に存在しています。
従来の脱毛方法では深くにある毛根部分にレーザーのパワーを集約させるため、強いエネルギーでの照射が必要となりましたが、それよりも浅い部分にあるバルジ領域であれば強い出力も不要となります。
そのため、強いエネルギーで“バチッ!”とレーザーを当てるのではなく、弱いエネルギーでバルジ領域周辺に熱を加えていく蓄熱式脱毛が考案されてきたのです。
蓄熱式脱毛のメリット
レーザー照射による痛みが少ない
レーザーは出力が強い程、肌への刺激も強く痛みを感じやすくなります。
蓄熱式脱毛は出力自体は従来の脱毛に比べて弱いため、痛みが大幅に少なく、一番痛いと言われるヒゲやVIOの脱毛であってもチクチクする程度だと感じる人が多いくらいです。
痛みが少ないので麻酔などを利用する必要もなく、脱毛にかかる時間が大幅に短いというのも利点だといえます。
ただ、実際の体験者の口コミでは「効果を出すために出力をあげたら強い痛みを感じた」というものもありますので、はっきりとした効果を求めるならば多少の痛みは覚悟する必要もありそうです。
成長期ではない退行期の毛でも効果を発揮
従来のレーザー脱毛は、毛を熱して毛根部分を破壊するため、毛乳頭にしっかりとくっついている「成長期」の毛しか効果を発揮する事が出来ませんでした。
しかし、バルジ領域を破壊すれば良い蓄熱式脱毛であれば、成長期を終えた毛でも効果を発揮する事ができるため、一度に脱毛効果を発揮できる量が多くなります。
また、成長期以外の毛でも効果を発揮できるという事は毛周期に合わせた脱毛の間隔を短くする事が出来るので、従来の脱毛よりも早く完了させる事が出来ると言われています。
うち漏らしが少ない
従来の脱毛は、レーザーを当てて少し移動というのを繰り返す方法。そのため、施術者の技量によっては移動距離が大きすぎて脱毛できていない箇所が発生する、打ち漏らしが発生しやすいものでした。
蓄熱式脱毛の場合、レーザーを当てながらスライドさせていくタイプの施術方法になるため、打ち漏らしがあまり存在しないという点もメリット。
スライドしていく形のため、照射スピードも従来より早く終わります。
蓄熱式脱毛でよく言われる間違い・デメリット
蓄熱式脱毛は行われ始めてからまだ期間も短く、間違えた内容の紹介も多いのが実情。
その為に体験したけれど思ったより効果が無かったという意見も多く、効果があるのかないのか分かり難い状態になってしまっています。
【間違い】蓄熱式脱毛はバルジ領域狙い撃ちだから毛周期を無視できる
蓄熱式脱毛の紹介でよくある間違いが、毛では無くバルジ領域を狙い撃ちする方法だというもの。
確かにバルジ領域に対して熱を与えて効果を発揮するのですが、利用されるレーザーは基本的にメラニンが無ければ反応できないので、従来の方法と同じように毛を熱する事でバルジ領域に作用するという点は変わりません。
そのため、毛が全くない状態の毛穴では脱毛効果を発揮する事は出来ず、休止期を考慮する必要があるため、やはり毛周期に沿った脱毛を行う必要があります。
また、同様の理由で白髪であったり細く色が薄い軟毛(産毛)には効果を発揮できないため、女性の顔の脱毛などにはあまり向いていません。
【間違い】日焼けしててもOK
従来の脱毛と比べて弱い出力の蓄熱式脱毛であれば、多少日焼けして肌にメラニンが残っていても照射を行える事は確かです。
しかし、実際には肌が日焼けしているとレーザーのエネルギーが十分に毛に届かなくなってしまうので効果は弱まりますし、日焼けの度合いが強ければやはり脱毛を行う事はできません。
蓄熱式脱毛であっても、しっかりと日焼けしないようなケアは行いましょう。
エステサロンの蓄熱式脱毛はほぼ別物
蓄熱式脱毛は医療機関でのレーザー脱毛から広まり、最近ではエステサロンでも蓄熱式の脱毛機を導入している所が増えてきています。
従来の脱毛より弱い出力で対応可能という事で、何となくそれならばエステのものでも同じ脱毛が可能のように思いがちですが、蓄熱式脱毛はバルジ領域周辺のみに熱を蓄積するというレーザーを利用する事で可能となる脱毛方法。
医療機関で利用している、狙った深さに集中して熱を加える事ができる「レーザー」がある事で、初めて行える施術方法です。
エステサロンで利用されている光脱毛機は、肌の色々な場所にエネルギーを分散させてしまうものが殆どであるため、医療機関での蓄熱式脱毛とはほぼ別物。脱毛というよりも、肌に光で熱を与えるスキンケアといったイメージの方が近いとも言えます。
医療機関では蓄熱式脱毛には懐疑的?
蓄熱式脱毛に対して、医療機関でもすでに「効果が無い」という意見が多いというものを見かける事がありますが、これは恐らく蓄熱式脱毛が開始された当初の「ソプラノ」という脱毛機が、大手クリニックなどで取り扱わなくなっていった事や、そもそも蓄熱式脱毛が行われ始めて間がないため、症例の少なさを問題としているクリニックが数多くある事から言われているのではないでしょうか。
そもそも脱毛というのは施術直後だけではなく、毛が生えてこない状態がどの程度持続するかという点でも成功かどうかが分かれる所になりますので、何年間か経過を見ない限りは蓄熱式脱毛が良いものかどうか、判断できないというスタンスの医師が多いのも当然の事なのです。
蓄熱式脱毛をメインとして取り扱っている医療機関も多くありますし、実際の体験者が増えて症例が集まってくれば本当の効果や最適な照射方法などがより明確になってきます。
体験プランとして安く脱毛施術を提供している医院も多くありますし、今の所はまだ実験段階というくらいの気持ちで試しにうけてみて、自分の肌質に合っているかどうかを見てみるのも良いかもしれません。
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