【コスメのよくある勘違い】「原液」は濃くはないんです!
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YATA
スキンケアコスメについて詳しくなってくると、ビタミンCだとか成長因子だとかセラミドなどなど、美容成分が沢山入っているものを選びたくなってきますよね。
そんな時、気になってくるのが「原液」と書かれたコスメ。でも、実は原液には必ずしも美容成分が沢山入っているわけではないって知っていましたか?
美容成分の多くは「固体」。原液はそもそも存在しない
ビタミンCでもEGFやFGFなどの成長因子でも、肌に作用するような美容成分の多くは固体。つまり、塩と同じような状態です。
分かりやすく言えば、ビタミンCの「原液」という言葉は、塩の「原液」といっているようなもの。つまり、そもそも美容成分の多くには「原液」というものが存在しないのです。
「原液」や「原料」は美容成分を溶かした液体の事
では、原液とはいったい何かというと、美容成分を一定の濃度で水などに溶かしたものが原液と言われている状態。
化粧品に配合するためには一度美容成分を水などに溶かして混ぜ合わせる必要があるため、原料として利用される液体が原液と呼ばれるものなのです。
この原料としての「原液」は、美容成分がほんの少しでも配合されていれば原液となりますので、たとえ話をすると、1リットルの水に一つまみの塩(1グラム)を溶かすと、塩の原液(濃度0.1%)という事になります。
原液と表記するための濃度は特に決まりが無いため、原液という名称で売られていても、美容成分が沢山配合されているというわけではないのです。
※同じ「原液」でも、ものによって濃度が異なる
原料が「〇〇%配合」という表記にも注意
以上のように、原液というものはそもそも濃度が濃いわけでは無いのですが、もう一つ注意が必要なのが「〇〇%配合」という表記。
例えば、EGFを10%配合というコスメをたまに見かけたりしますが、この10%というのも「固体の美容成分」濃度ではなく、「液体の美容成分を含む原料」の配合割合という事が多くあります。
例としてEGFで言うなら、10%配合というのはEGF(ヒトオリゴペプチド-1)が0.001%の濃度で配合された「原液」が、10%配合されているという意味で、実際の美容成分自体の濃度は0.0001%というような形になります。
EGFであればこれでもかなり高濃度(流通している商品にはこの100分の1も入っていない事があります)なので良心的ですが、実際には殆ど美容成分が配合されていないような「原液」の配合となっている場合もあり、「〇〇%の高濃度配合」と書かれていてもあまり美容成分は含まれていないという場合もありますので、こういった表記に惑わされないようにする必要があります。
※例えば「ヒトオリゴペプチド-1を50%配合」なら左、「EGF50%配合」「EGF原液50%配合」なら右のイメージ。
そもそもヒトオリゴペプチド-1を50%も配合したらほぼ粉(タンパク質)ですし、価格も数十万はしてしまいます。
オイル成分の場合はそのまま受け取っても大丈夫
美容成分としての配合については、以上のように「原液」「原料」の濃度がそもそも異なるのでそのまま受け取らない方がいいのですが、「ホホバオイル100%」や「スクワランオイル50%配合」などのような、オイル成分の配合量などは特に心配する必要はないと言えます。
というのも、そもそもオイルについては「美容成分」ではなく、美容成分も含まれているオイルとしての原料であり、オイルは水で薄められないので基本的にその濃度が変わる事は無いためです。
ただ、オイルの場合はそもそもオイル自体の質によって美容効果が大幅に異なるので注意しましょう。
コスメの広告表記に惑わされない商品選びを!
こういった表記方法は、それ自体が問題のあるものではありませんが、スキンケアコスメの本質が分かり難くなっているという点は事実。
安易に「原液だから」といったような選び方をしないで、しっかりとそのコスメに配合された美容成分の量など、なるべくちゃんとした事実を把握して商品を選ぶようにしましょう。
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